薪ストーブクロニクル

食とエネルギーの自給を目指して

薪ストーブ始生代100 そろそろシーズンが終わる。

去年の6月のこと。

薪ストーブが設置されたのが嬉しくて、寒くもないのに昼間から焚いていた。

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↑去年の6月の証拠写真。白猫のミケリアはまだ覚醒前。目やにもとれてなくてまだブチャイクだ。

 

その後、さすがに真夏は焚かなかったが、9月になると気温が20℃を下回る日も出てきて、ちょっと肌寒いという理由で焚き始めた。

 

薪ストーブユーザーの先輩から聞く話によると、寒い季節が来て、それが何月であろうとも、一度焚いてしまってその暖かさを身体が思い出してしまうと、もう後戻りできないらしい。

つまり、その年の秋に(もしくは冬に)一度でも焚くと、そこから先は、少しでも寒いと感じたら焚かずにはいられない、ということだ。

だから、薪を節約するためにはその初焚きの日をどこまで遅く引き伸ばせるかが勝負なのだそうだ。

薪が潤沢にあるところでは一切関係ない話だろうが、多くの薪ストーブユーザーにとって薪の確保は切実な問題だ。

お金に余裕があったとしても、2年乾燥したコナラの薪をジャンジャン注文するのはなかなかに勇気のいることだし、原木で購入して安く済ませても、自分で割った薪は愛しいものだ。

まさに薪は誰にとっても「いとしいしと」なのであって、残り少ない薪を滅びの山の火口ならぬ薪ストーブの炉内に放り込むのは、それ相応の覚悟がいるのだ。

 

その年その年で、色々と事情が変わってくるだろう。

早くから寒波がやって来る年、薪に余裕があって気持ちが大きくなっている年、焚きたいのに薪が乏しくて焚けない年。

 

しかしいつか初焚きの日はやってくる。

というか、秋が来ると、その事ばかり考えてしまう。

去年は、つまり今シーズンは9月に初焚きをしてしまい、それからは寒い日が来ると焚いていた。

そして12月から2月までの3ヶ月間は基本的に毎日焚いた。

3月になって週に1回、2回、と焚かない日も出てきて、先週あたりから焚かない日の方が多くなり、そしてここ3日ほどは全く焚いていない。

焚かなくていいほど暖かいのかというと、朝晩はやはり肌寒い。

でも厚着をすれば普通に過ごせる。

とうか、薪ストーブがなかった頃は普通に過ごせていた気温だ。

 

そして、もちろん切実な事情がある。

去年の秋以降、かなりの量の薪を入手した。

しかしそれらはまだまだ乾いていない。そして、焚けるくらいまで乾燥した薪はもはや底をつきかけている。

最後の最後でケヤキの薪が活躍してくれたが、それとてもはやあとわずか。

つまり焚きたくても焚けないのだ。

 

もちろん、お金を出せば薪は買える。

それは全然悪いことじゃない。

悪いことじゃないけど、僕は食とエネルギーの自給を目指して暮らしているので、自分で調達できるものはなるべくお金を出さずに暮らすというルールを自分達に課しているのだ。

それは、高尚な理念や崇高な地球環境への憂慮というよりも、楽しく充実した毎日を送るためのルールだ。

 

薪に直接お金を出さずに自分たちで調達するには、コミュニケーションを駆使して誰かからもらうか、山から木を伐り出して身体を動かして薪にするか、その両方を利用して集めたり割ったりするか、いずれにせよ面倒だし、頭も身体も使う。

 

しかしまあ慣れてくれば、コミュニケーションは楽しくなってくるし、身体を動かすことは大切でもあり、充実感もある。

そもそも人間は太古の昔と比べて、暮らしはとんでもなく変わったけど、遺伝子的にはほとんど変わっていないらしい。

つまり、身体を毎日しっかり動かすことでバランスが保たれるようにできている。

スマートフォンがあれば、身体を動かさなくてもあらゆるものが手に入るけど、健康は手に入らないのだ。

 

だから、無理はしないけど、毎日身体を動かして暮らすことを基本とする。身体を動かして色んなものを作り出す暮らし。薪作りや野菜作りは人間の暮らしにとってデフォルトであるように思うのだ。

その中で、当たり前の健康が維持される。

 

一見不便なんだけど、楽をしようとしても後できっとその代償を払うことになるのだろうから、不便を楽しんで健康で充実した毎日が送れたら、それって悪くないと思いませんか。

 

だから、今日もせっせと薪を割る。

今年は薪がほんの少し足りなかった。

もしくは寒くない日に無駄に焚きすぎた(笑)。

来年は薪に困らないように。

寒い日に、たっぷりの薪で部屋中がポカポカになるように。

猫たちがストーブの前でぐっすり眠れて、奥さんの足の冷えがなくなるように。

 

薪ストーブシーズンが終わろうとする今、そんなことを考えている。

雨上がる。じゃがいも植える。猫草を収穫する。

長雨がようやくあがり、金曜日あたりから青空が戻ってきた。

 

先週の週末に植えようと思って、種芋を切り分けていたじゃがいもだけど、雨が続く予報だったので見合せていたのだ。

 

で、一週間前に切り分けて、腐らないように断面に灰をつけておいたものを、満を持して植えた。

 

今回チョイスしたのは2種類。

「インカのめざめ」と「アンデスレッド」だ。なんとなく南米系、それもペルーっぽい名前の種芋にしてみた。

まあ、もちろん名前がそうだからといって、ペルーの原種に近い芋というわけではなく(当たり前だ)、購買意欲をそそるネーミングをつけるのはマーケティングの一環なんだろうけど、そのマーケティングにどっしりのっかってみた(笑)。

 

じゃがいも用に、短めの畝を5本立てておいたのだが、たいした数もなかったので、そのうちの4本だけを使って植えた。

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芋間は30㎝。

間に堆肥と鶏糞となたね粕を少しず置いた。
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 しばらくは雨も降らないようなので、都合がいい。寒さの底も過ぎたので、あとは芽かきをして土寄せをしてあげれば、それなりの芋は採れるはずだ。

去年の秋に秋じゃがの栽培に挑戦したのだが、芽が出てすくすく育っていた矢先に、遅れてきた巨大台風がうちの村を襲って、白菜や葉もの野菜や大根とともにじゃがいもも全滅させられた。

まさしく地上に出ているものを全てなぎ払うかのような風だった。

 

今の季節はそんなことにはなるまい。

初夏のじゃがいもの収穫が楽しみだ。

 

さて、今の畑には、これからに期待できるものがいくつか育っている。

まず、定番のスナップえんどうとエンドウ豆。
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そして結球し始めた春キャベツ。
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肥料を切らさないようにせねば。

 

その他にもニンニクがすくすく育っている。

晩秋に植えた玉ねぎはなぜか生長しなかった。

 

同じ日の農作業で。

夏野菜を植えるための土起こしをしているのだが、スコップにとんでもない手応えがあって、あわててツルハシに持ち替えて堀すすめるとこんなものが顔を出した。
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畑からなんつーでかい石。
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別にうちの集落でその昔、巨石文明が栄えた、とかそういうことはないのだが、巨大な石が土からゴロゴロ出てくる。

去年の夏からいじり始めたばかりの畑なので、まだまだ開墾している途中なのだ。

 何年かかるか分からないが、しっかり石を取り除いて理想的な畑に育てていきたいものだ。

 

畑の近くに生えていた猫が喜ぶ草を、収穫して鉢に入れて、ミケリアとごっすんに与えた。

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大喜びで、がしがし食べてる。

春は抜け毛の季節。草でお腹の調子を整えているみたい。

ブラッシングもしてやらねばなぁ。

薪ストーブ始生代99 焚き付けがないぞ、どうしよう?そしてロードオブザリングについての短い考察

さて、寒波が帰ってきた。

 

いきなりこんなに寒さが戻ってくるんかい。

 

昨夜はうちの奥さんが仕事を終えて家に帰ったら、なんと室温11℃。

 

まさかのこの冬の(室温の)最低気温を記録しているじゃないか。真冬は毎晩焚いていたし、特に寒い日は朝でもガツンと焚いていた。だから、室温はどんなに低くても12~13℃までしか下がらなかった。それどころか、外気温が氷点下でも、着火前から15℃ぐらい室温があるのが普通だったのだ。

それが、3月も終わろうというのに、11℃とな。

 

最近はまっている映画ロードオブザリングのフロドバキンズさんの従者サム風に、うちの奥さんから、

「だんなさまーだんなさまー室温が11℃しかねえです」

と連絡が入ったので、焚き付けをしてもらうようお願いした。

 

しかし、もう寒くならないだろう、という甘すぎる予想のもと、あまり焚き付け材を用意していなかったために、焚き付けが危ういらしい。巡航運転まで持っていけるかどうかも微妙な感じらしいのだ。

焚けるものはなんでも焚いていこう、という方針になった。

 

そして少し遅れて僕も帰宅。

 家に帰ると桶が燃えていた(笑)。

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見事に湾曲したこの桶、実は奥さんの実家でバラバラに壊れたので、焚き物にでも使って、といただいてきたものだ。

しかし、その桶を全て焚いてしまってもまだ巡航運転まであと一歩だ。

よし、柄杓というかおたまというか、こいつを燃やそう。
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この木のおたま、素敵なのだが、実用向きではなく、あまり出番がなかった。

いっそのこと、断捨離も兼ねて燃やしてしまおう、ということになって出番を待っていたのだ。

ここで一世一代の大舞台に登場だ。

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さて投入。

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火が回ってきて、
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はい燃えた。

 

人間だっていつかは灰になっちまうんだけど、薪ストーブを使っていても色んな廃材や木できたものが燃やされて、すべからく灰になる。

それってとても潔いなぁといつも思う。

薪をどれだけ蓄えても、それをどんどん使ってどんどんなくなっていく。

そしてまた木を切って、割って薪にして、また空になった薪棚に積み上げていく。

実にリアルな暮らしだ。

金を貯める時に感じるある種の胡散臭さとは全く違う、リアルに生きるためのサイクルだ。

そして燃えるときはあっけなく燃え尽きる。

薪だろうと、桶だろうと、おたまだろうと(笑)。

 

桶とおたまの活躍もあってストーブは無事に巡航運転に達した。

 

室温はグングン上昇し、就寝時には20℃を超えていた。

 

先程もちょろっと出てきたが、最近ロードオブザリングのDVDを借りたので頭から順番に観ている。

世界を支配する力を持つ「ひとつの指輪」を巡って起きる、スケールの大きすぎる戦争。

善人も悪人も、みんな「ひとつの指輪」を前にすると理性を失う。そしてそれを奪い合って身を滅ぼしていく。

なんか、やたらと教訓めいてますね。

現代社会も、いびつに発展した科学技術やそれを使いこなせないのに手放せない人たちがいるよなーと。

原子力技術なんて、もうこの「ひとつの指輪」そのものだ。核を持てば確かに他を圧倒する力を持てるだろう。原子力発電もそうだ。危険だと分かっているのに、そして現実にその危険が身に降りかかったのに、それでも理性を失っているのか、お金という「もうひとつの指輪」に心を奪われて、原子力発電所を手放す決断が出来なかった。

どれだけ優秀な頭脳を持っていようと、どれだけうまく国民をだませても、実際は「ひとつの指輪」を前にして理性を失なったゴラムでしかない。いや、ゴラム以下だ。優秀な頭脳が下す間違った決断ほど罪の重いものはない。その頭脳は、間違いなく天からの授かり物、ある種の「ギフト」なのだから。

それとも、ゴラムと同じく長く指輪を持ちすぎたために心を病んでしまったのだろうか。そうだとすれば、それは悲劇以外の何物でもない。

一刻も早くその指輪を「滅びの山」の火口に捨てなければいけない。

原発を再稼働している場合じゃないぜ。

 

とかなんとか、そんなことを考えながら、ロードオブザリングを観ていた。

 

映画に出てくる主人公の一人であるフロドバキンズさんはホビット族という小さい種族だ。

ホビット族は、野菜や果物を育て、草花を愛で、食事を心から楽しみ、他の種族を干渉することなく、自分達の暮らしを大切に守っている。そこにもいさかいや小競り合いはあるが、それでもじつにつましく平和に暮らしている。

そしてパイプ草という煙草のようなものを非常に愛している。

 

僕は煙草は吸わないが、なんとも理想的な暮らしじゃないか。本当に、できることならホビットのように暮らしたい。

ちなみにホビット族は薪割りを日々の大切な仕事としていて、家には素敵な暖炉があり、いつも赤々とした火が燃えている。

そんなところも素敵なポイントだ。おお、薪ストーブブログらしいところに繋げられたぞ(笑)。

 

ちなみに、ロードオブザリングの原作の『指輪物語』は世界史上屈指のベストセラーだそうで、これまでに発行された全ての書籍の中で、トップ3に入るほど売れまくったらしいが、それもまたすごい話ですね。

 

何億冊か知らないが、それだけの数の本が読まれたのなら、ぜひともそこにある教訓にも目を向けて、読者がガンダルフのように正しい世の中に導いてほしいものだ。

薪ストーブ始生代98 ケヤキよ今夜もありがとう

日によっては薪ストーブを全く焚かない日も出てきた。

しかし、あっという間に寒の戻りで寒くなる夜もある。

シーズンはもう終わりが見えてきたが、まだまだ油断は禁物だ。

 

さて、そんな状況のなか、薪が残り少なくなってきている。

いや、前回の記事で今の薪の備蓄状況を振り返ったときに分かったのだが、今の我が家には10立米もの薪がある。10立米がもし全て上質な楢やくぬぎの薪なら、我が家ではおよそ2年分か。しかし、いかんせんまだ乾いていない。要するに焚ける薪がほとんどないのだ。

そんな中、ダークホース的にこいつら「薪ストーブ前史・総集編⑤「けやきは割りにくい?」 - 薪ストーブクロニクル」が活躍している。

 

そう、ちょうど1年前、まだ団地住まいだったころに近所で伐採されていた街路樹のけやきを貰って運び込んだものだ。

当時は置く場所がなくて、南北のベランダと玄関を埋め尽くしたけやきの原木。

それを今の家に運び込み、太めのものは半割りにして乾かしておいたのだ。

 

たいした量ではないので、活躍することは想像していなかったのだが、乾燥したあらゆる薪を焚き尽くし、追加でもらってきた端材たちもほぼ焚き尽くした今、このケヤキの薪だけが最後の頼みの綱となり、3月の寒い夜を暖めてくれている。

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半割りにしたとは言え、さすがに1年ではカラカラに乾燥しているとまではいかず、焚き始めに使うと多少の水が吹き出すものもあるが、炉内の温度が充分上がれば、問題なく薪として使えるし、投入しても温度の低下はみられない。

 

それに、焚くものがなくなった今となっては、多少のことには目をつぶらないと、奥さんや猫たちに寒い思いをさせてしまうことになる。薪ストーブユーザーとして、それだけはいただけない。

家族や猫たち(猫たちも家族だな)に寒い思いをさせることは、薪ストーブとしてあってはならんことだし、最大の恥辱だといえるのだ。

 

まるで、ジョゼッペ・ヴェルディのオペラ「椿姫」の第2幕でアルフレード・ジェルモンが、生活に困窮していることに気付かず、実は病気の恋人ヴィオレッタが彼女の家財道具や服を売り払って贅沢な生活を維持していたことに後で気付かされて、「なんたる恥辱!」と憤慨して、舞踏会に乗り込んでヴィオレッタを公衆の面前で罵って札束を恋人の顔にぶちまける場面を思い起こしてしまうくらいの恥辱なのである。なんじゃそら。

それにしても「椿姫」っていうオペラは有名だけど、無茶苦茶な筋書ですね。まあ、オペラはだいたい筋は荒唐無稽だけど。

しかし、なんと言ってもオペラは音楽そのものがすばらしい。18、19世紀を通じてクラシック作曲家が取り組む最も重要な音楽ジャンルであり続けた(んじゃないかな、たぶん・・・いや知らんけど)。

 

えーっとなんの話だったかな。

そうそう、家族や猫たちに寒い思いをさせてはいけない、しかし薪がない、そんなときにあたかも救世主のごとくその活躍のときを待っていたのが、ケヤキの薪だったわけだ。

 

細いものに関しては、噂ほど割りにくくもなく、しかもそこそこ火持ちもよいので、部屋はポカポカだ。

 

近くで桜(といってもソメイヨシノではないが)が咲いている。
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さあ春こい。こい。


今回の寒の戻りが、最後だと願いたい。

まじで薪がなくなったわ(涙)。

 

あ、ちなみに今日はかのサッカー選手、ロナウジーニョの誕生日です。彼ももう38歳だ。

おめでとうございます。

薪ストーブ始生代97 薪棚3号機が完成。薪棚について振り返りつつ、現在の薪の量を確認する。

薪棚作りはたのしい。

 

完全な素人日曜大工なのだが、インパクトドライバーのおかげで、実に手軽に作ることができている。

家を建て替えたときにもらった廃材や端材、そして昔から実家に置かれていた用途不明の木材、そして役目を終えたラティスなどを組み合わせて、それでも足りない長い木材や波板などはホームセンターで購入し、低コスト薪棚をいくつか作った。

簡単にいままでの薪棚作りを振り返ってみよう。

 

まずは去年の7月。建設予定地の様子から。
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ここだ。

この草とキョウチクトウと紫陽花が好き放題に生えている場所に薪棚を建てていくのだ。

 

まず、薪棚1号機は以下のような経緯で完成した。製作時期は去年の8月だ。

 薪ストーブ前史・総集編⑧「薪棚の新設」編 - 薪ストーブクロニクル

この記事でも書いているが、サイズは250×180×90㎝だ。

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満タンになれば約4立米だ。もしここに全て2年乾燥もののくぬぎや楢をずらっとならべたら、それだけで1年分の薪になりそうだ。

ただ、この薪棚は最初に作ったということもあっていくつか問題がある。

まず、雨漏りをしたのだ。これは後日修理したが、直すまで雨漏り一帯の薪たちは全く乾燥しなかった。

そしてもうひとつの問題、それは強度に大きな不安があるのだ。

容量が大きすぎて、サイドのラティスにかかる圧力が強くなりすぎた、

そのため、薪の重さに負けてラティスが一部破損しはじめている。

これは由々しき問題なので、早急に直したいのだが、現在目一杯の薪が充填されているので、なんとか策を講じたいと思う。

破損したラティスの補修ももちろんするが、積んでいる薪の重力を分散する工夫も必要だろう。真ん中に仕切りをしてみようか。

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まあ、ともあれ、この薪棚はあっという間に一杯になった(左側には作りかけの薪棚2号機の土台が見える)。あまり上質の薪を置いていいるわけではないので、あまり期待はできないが。

 

 さて、続いて薪棚2号機を作った。

 薪ストーブ始生代77 薪棚2号機を建てる - 薪ストーブクロニクル

薪ストーブ始生代78 薪棚2号機完成 - 薪ストーブクロニクル

この薪棚は1号機での反省を踏まえて、波板の方向を変えたり、あまり巨大にしすぎないように、と控えめなサイズにした。
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180×180×90㎝ なので、3立米弱の容量だ。しかし、この薪棚にも問題があって、波板の長さをケチッたために、やっぱり雨が薪を濡らすことになってしまった。

波板の軒を長くしすぎると、台風などの強風の時に不安なので、それで短くしたのだが、それが仇になった。

薪棚の雨漏りや波板の問題については以下の記事を読んでくだされ。薪ストーブ始生代87 薪棚1号2号の屋根の修繕 - 薪ストーブクロニクル

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そんなわけで、薪棚1号機と2号機は完成した。

 

 さて、次に薪棚3号機、と言いたいところだが、昔使っていた仮設の薪棚を改良して、薪棚ゼロ号機として復活させたものを次に作った。

↓これが改良前の薪棚ゼロ号機。
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薪ストーブ始生代89 薪棚0号機の移築 - 薪ストーブクロニクル

それに屋根をつけて補強をして再生させたのだ。
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 こいつはだいたい1立米ほどの収容力だが、となりに自立式の薪置き場を併設したので、合わせて2立米は置ける。
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さて、そんなこんなで、いくつかの薪棚を作ってきたのだが、このほど、ついに薪棚3号機に着手した。

一応屋根をつけて「薪小屋」という体裁を整えた薪棚を自宅の敷地に作るのはこれが最後になる予定だ。

 

・・・・・

 

で、2日間の休みを利用して一気に作り上げた。

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左から2号機、1号機、そして何も入っていない空の薪棚が今回作った3号機だ。

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少し背が高いが、基礎も高いので収容力は2号機とほぼ同じか、やや小さいかもしれない。真ん中にラティスで仕切りを入れて薪の重力を分散する作戦にしたので、その分容量も小さくなっている。

たぶん2.5立米強くらい入る。

そして一番右のやや狭い縦長のスペースには焚き付け材を入れるつもりだ。

 

これで、

1号機・・・4立米

2号機・・・3立米

3号機・・・2.5立米

ゼロ号機・・・1立米

その横に・・・1立米

合計11.5立米の収容力を自宅回りに確保できた。

質はまちまちだが、そのうち薪で埋まっているのが、

1号機・・・3.5立米

2号機・・・3立米

3号機・・・0立米

ゼロ号機・・・1立米

その横に・・・1立米

そして、もうひとつ、井桁に組んで積んでいるくぬぎ薪が1.5立米ほどある。
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写真では崩れているが(汗)、ちゃんと積み直したよ。

 

つまり現在自宅には合計10立米の薪を確保している。

きちんと乾けば、来年、再来年までの薪は大丈夫だろう。いや、見立てが甘いのか。

まだ、全然薪の必要量の感覚がつかめない。

針葉樹が多めなのも不安要素といえる。

ヒノキは軽いが役に立つ、の格言どおり、針葉樹は役に立つのだが、いかんせん、たくさんあるように見えて、見かけ倒しで、あっという間になくなるのが悲しいところだ。

 

山の方にある第2薪場にも上質のくぬぎ薪をたくさん作っておこう。

今はとにかく薪貯金だ、薪貯金!

フキノトウ、それは道端になんぼでも生えている食べきれないほどのごちそう

まだ、田舎暮らしを始めて間もないので、色んな山菜が、村の回りのどこに生える傾向にあるのか、ということが分かっていない。

 

ちょっとスタートダッシュに失敗したが、フキノトウの季節なので、家の回りを散策した。
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それなりに生えていたが、一番多かったのは道向かいのおっちゃんの家の庭だった。

おっちゃんに許可を得て、庭のフキノトウを、たくさん採らせてもらった。


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その日の夜ごはんは、フキノトウが主役だ。

水で洗ったフキノトウは汚れている葉やかたそうなところは切り落として、小麦粉をつけて、天ぷらにしていただく。

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揚げると、独特の苦味がマイルドになって、野草嫌いの人でも食べられる。

さっと塩をふって揚げたてを食べるべし。


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のこりは味噌汁にいれた。

色が悪くなるのは残念だが、春を感じる爽やかな苦味がうまい。

そして、冬の間にたまった老廃物をこの苦味がデトックスしてくれるのだ。

 

ビバ、フキノトウ

そこらへんに生えまくっているのに、なんて美味しいんだ。

 

さて、そろそろ、夜になって薪ストーブをつけない日も出てきた。

太陽の季節が始まる。

 

しかし、その直前に使っていたマッチが底をついたので、買ってきた。
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喫茶店とかキャバレーとか?で貰える小さい箱のマッチと違って巨大な箱に大量のマッチ棒が入っている。

なんか新鮮だ。

しかーし。これ、どうやって開けるんだろう。

全く分からない。

と、思ったら上にミシン目があるぢゃないか。
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おお、なんか、昭和(笑)。

こんだけ入って198円だ。安いね。


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しばらく、こいつがあれば着火は心配なしだ。

夏野菜の種(第1陣)が芽を出した

去年の夏は茄子を二種類育てていた。

長ナスと青ナスだ。

どちらも種から育てた。

 

特に青ナスの方は、いくらかうまくいって、おいしいものが収穫できたので、かなり印象に残っている。

その栽培の過程を去年、以下の記事にまとめた。

青ナスの歴史~今までの歩み&ついに種取り完了 - 薪ストーブクロニクル

 

さて、この青ナスに限らず、ミニトマトやピーマン、インゲン豆など、五種類ほどの野菜を自家採種した。

自家採種とは、F1品種(よい性質が一代限りのもの)ではない、固定種の野菜の種取りをすることだ。夏の果菜類(トマトやナスなど実のなる野菜)は完熟した実から種を取り出して保存しておく。

※ちなみに在来種、固定種とF1品種の違いについては以下の記事を参考にしてください。

種のはなし~在来種、固定種とF1種~ - 薪ストーブクロニクル

 

青ナスについては前の記事にも書いていたが、種取りしようと思ったときにはすでにあとひとつしか実ってなかったので、かなり心配だった。

たったひとつの実から種を取り出せたとして、本当にその種が次の年に芽を出すのだろうか。

初めての自家採種に際して、かなり不安の多い挑戦だった。

 

そして2月。

夏野菜の種まきは、最も早いものだと2月にスタートする。

2月に蒔くのはナスやピーマン、唐辛子やパプリカなどだ。

で、早速ピーマン二種類、パプリカ、ナスを二種類蒔いた。

 

20日ほどして、メガ出始めた、じゃなくて芽が出始めた。
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しかも、最も懸念していた青ナスが、一番元気がいい。ほぼ発芽率100%だ。

 

2月はまだまだ寒いので、太陽の当たる室内で衣装ケースに入れて保温をしながら芽が出るのを待ったのだが、3月になって暖かい日が増えてきたので、昼間だけ外に出すことにした。

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ピーマンなども少しずつ芽を出している。
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そのまま太陽に当てたいところだが、近所に猫がたくさんいてイタズラされるかもしれないので、アクリル板で作ったカバー型の温室に入れて日光浴だ。
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またこの夏もおいしい青ナスの蒸し焼きが食べたいものだ。

 

これからの畑の予定としては、まずトマトやレタス類などの種まきをそろそろしておきたいのと、あとはジャガイモだ。

まだ畑に霜がおりる日が多いので、もう少しだけ暖かくなったら、ジャガイモを植えたいと思っている。