薪ストーブクロニクル

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初めての薪割り斧におすすめのフィスカースX25~一年使ってみてのリアルな感想・針葉樹編

薪割り斧についてこんな記事を書いていた。

薪割り斧、最初の一本におすすめのフィスカースx25 - 薪ストーブクロニクル

 

この記事は意外にもアクセスが結構多くて、読んでくれている人がたくさんいるということなので、割り始めて一年間弱経った今現在のリアルな感想を載せておくことにする。

 

今使っている斧はフィスカースというフィンランドのメーカーのX25という斧だ。アルファベット表記ではFISKARSとなる。

このメーカーの斧は様々なラインナップがあるが、玉切りした原木を薪割りするため、という目的に限定すると、それほど選択肢はなかったりする。

 

一番一般的なサイズのものが僕の持っているX25というものだ。長さが70㎝強と、やや短めで振りやすい。


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X25

 

X25よりひとつサイズの大きなものに、X27という斧があって、これは斧頭の重さはX25と同じだが、柄の長さが90㎝とかなり長い。

90㎝の斧となると、薪割り台からかなり離れることになり、意外と距離感がつかみにくいが、強力な遠心力が加わり、かなりパワーがあるようだ。

残念ながら、このX27は使ったことがない。同じフィスカースの斧で、長さが同じ90cmで重さが5kg近くある、IsoCoreハンマー斧というものを持っていて、これは薪割り斧としては最強クラスなのだそうだ。他のメーカーと比較はできないが、かなりお役だちの斧であることは確かだ。

 

さて、つまり僕は薪割り斧としてはX25という柄の短めの斧と、IsoCoreハンマー斧という、フィスカースで最強の斧の2本で薪割りをしているということになる。

この2本でどんな玉を割ってきて、どんな風に感じたか、以下に具体例を挙げながら書いていきたい。

薪割り斧選びの参考になれば嬉しい。

 

①針葉樹

まず、針葉樹。比重が軽く、サクサクなので薪割りに苦労が無さそうに思うかもしれないが、意外と苦戦した。

乾燥の進んでいないものなら、パカパカ割れたのだろうが、X25でカラカラに乾燥した杉を割っていたら、節のあるものだけだが、苦戦した。ハンマー斧ならどんな杉木でも造作なく割れた。薪ストーブ前史・総集編①「はじまりはいつも針葉樹」 - 薪ストーブクロニクル

 

しかし、同じ針葉樹でも、松になると話が変わってくる。松は油分が多いからか、ヤニがあるからか(ってヤニも油も同じか)、割り味が全く異なる。薪ストーブ前史・総集編⑥「松の薪割りに大苦戦」 - 薪ストーブクロニクル

玉切りして半年間放置されていた松は、斧の刃が全く入らなかった。ハンマー斧ですら、太刀打ちできず、楔でひいひい言いながら割ったものだ。

ちなみに松は比重も軽く、持っても軽くてサクサクしている。割りにくいなんて思いもよらなかった。

ちなみに、この割りにくかった松の玉だが、しばらく諦めて放置している間に大雨が降って松がずぶ濡れになってしまった。

あーあ、と思いながら何気なくX25を降り下ろすと、ミシミシっと音をたてて割れた。

あれ、含水率が上がって割りやすくなったのか?

 

②針葉樹のまとめ 

つまり、針葉樹は乾燥するとめっちゃくちゃ割りにくくなる、ということだ。そこには、斧の違いなどあまり関係ない。

逆に玉切りしたての針葉樹は、頼りないくらいサクサク割ることができた。

逆に乾燥してしまったら、最強のはんまー斧でも苦戦する。

針葉樹の薪割りに斧の種類なんて気にしなくていい。

 

針葉樹は、伐って、切ったら、すぐに割れ!

 

ということだと思う。

 

斧の種類が重要になってくるのは広葉樹の薪割りだ。

しかし、記事がやや長くなってしまったので、広葉樹については、また次回。