薪ストーブクロニクル

食とエネルギーの自給を目指して

薪ストーブ始生代33 原木を入手する~神社の薪②

昨日のつづきだ。

 

神社の裏の森で、台風で倒れた木を貰えることになり、チェーンソーを持って森の奥の広葉樹が倒れている場所で手頃な広葉樹を玉切りした。

そしてふと隣をみると、先程切っていた広葉樹よりずっと太い、おそらく直径が30㎝を超えるような、ツルッとした樹皮を持つ広葉樹が目に入ってきた。

みるからにパツパツに詰まっていて、ものすごく重量感がありそうだ。

移動させようにも、文字通り「びくとも」しない。なかなかの木だ。

さぞいい感じの薪になってくれるだろう。

 

よく見ると、この木の下に針葉樹の細い枝が挟まれていて、土から浮いた状態になっているようだ。

それならチェーンソーを入れても刃が傷まないかもしれない。

というわけで一番切りやすそうなところを両断した。
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繰り返すこと四回。

とりあえず玉が四つできた。

しかしこれはこれで問題がある。

重すぎて車のおいている場所まで運べそうにないのだ。車までは、ひのきの枝が散乱した足場の悪い山道を100mほど歩き、さらに段差を越えなければたどりつけない。

足場の悪い山道の100mは、普通に歩いてもなかなか骨の折れる作業なのだ。

 

実際に持ってみても、せいぜい持ち上げて数歩歩くのがやっとだ。

仕方がないので、薪割りができる広い場所まで少し移動させて、持参していたフィスカースのハンマー斧で半割りにしてから車まで運ぶことにする。

 

即席の薪割り場だ。

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ハンマー斧を打ち付けること、10数回。
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パカーンと割れた。

普通の斧ではかなり厳しい、極太の玉も、この斧なら割れてくれる。

 

半分にしてなんとか持てる重さになったので車まで8往復。

そこまで運んだところで陽が暮れて、森は真っ暗な闇に包まれた。

神社の薪運び、一日目はこれでおしまいだ。

 

後日、このむちむちの広葉樹の樹種を調べてみた。というか、奥さんに調べてもらった。

奥さんによると、この木は「ヤブニッケイ」というシナモンの仲間で、日本原産の唯一のシナモンの種類だそうだ。

その仲間の「ニッケイ」という木は、ニッキとも呼ばれるシナモンの木だ。香りが高い、お馴染みの香辛料だ。

その仲間なので、切っていても、割っていてもとてもいい香りがした。

 

そのヤブニッケイの、巨大な玉が転がっていた。

真ん中が空洞になっている。

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腐ったのか?朽ちたのか?
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なんだかこの世のものとは思えない。不思議な物質に見える。

これ、なんだろう?

いや、ヤブニッケイの玉が朽ちたものなんだろうけど、でも、なんかジュラ紀とか白亜紀とかから存在してそうな、おかしなものに見えるわ。

 

シナモンの仲間というだけあってヤブニッケイの薪を焚くと、いい匂いがするのだろうか?楽しみだ。

 

まあ、ともあれ、薪活がいきなり活発になってきた。

というか、ようやく薪ストーブブログらしくなってきた(笑)。

 

さあ、薪割りするぞー。