薪ストーブクロニクル

食とエネルギーの自給を目指して

薪ストーブ始生代・総集編①「薪は足りるのか?」

新年あけて、しばらくは9月から12月までの総集編をお送りします。

しばらくお付き合いください。

 

1 短い広葉樹薪と黒い薪

今年の薪は足りるのか。

薪ストーバーの永遠のテーマだ。

 

ここからしばらく、今薪棚に積まれている薪の量と質を検証し、どれくらい消費していくのかを予想しつつ、現状を把握したい。

果たして今シーズンの薪は足りるのだろうか。

 

まずはじめはこの薪棚を見ていこう。
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ここには二種類の薪が積まれている。

ひとつは長さ20cmほどの短い広葉樹の薪で、もうひとつは真っ黒になるまで野外に放置され、所々キノコなんかも生えてきたどす黒い薪だ。こちらもがっちりした広葉樹で長さも40㎝ほどあり、申し分のない薪と言える。もし、雨にさらされすぎて成分が抜けてしまっていなければ・・・。

 

ちなみにそれぞれの薪を手に入れた経緯については以下のページを参照してほしい。

まず、短い広葉樹の薪は以下の通り

薪ストーブ前史・総集編④「極太乾燥玉編」 - 薪ストーブクロニクル

薪ストーブ前史63 極太巨大玉のラスボス相手に大苦戦 - 薪ストーブクロニクル

そしてきのこが生えてきた、どす黒い薪については以下の記事に書いた。

薪ストーブ前史⑮キノコ薪と薪棚の成長 - 薪ストーブクロニクル

 

と、まあ、こんな感じで入手してきたそれぞれの薪だが、短い広葉樹の薪は、巡航運転には達していなくて、温度が上がってきた時に、あたかも蒸気機関車に石炭をくべるように、ホイホイと炉内に放り込んで温度を上げるのに重宝している。
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こんな感じのサイズ感。

短めのラップの箱ぐらいのサイズだ。

 

どす黒い薪は、短い広葉樹薪の下に積んであるのでしばらくは使用不可能だが、折を見てちょこちょこ焚いていきたい。

戦力として計算できるのか、見極める必要もあろうかと思う。

実は6月の試し焚きのときに一度このキノコの生えたどす黒い薪を焚いている。薪ストーブ前史52 キノコ薪を燃やす - 薪ストーブクロニクル

このときはよく燃えた。

量的にはそこそこあるので1ヶ月分くらいあるのかな?ないのかな?

 

同じ薪棚を横から見るとこんな感じ。短い薪を積み上げているので、実に薄っぺらい薪の壁ができている(笑)。
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短い広葉樹薪とどす黒いキノコ薪、それぞれ1立米ほどであろうか。

 

こんな頼りない薪で足りるのだろうか?いや、まだまだ他にも主力部隊があるのだ。折を見て紹介していく。

 

2.桜の薪

第二弾はそこそこまとまった量を割っておいた桜の木の薪についてだ。

まず、桜の薪について以下の記事を読んでいただけるとありがたい。

薪ストーブ前史⑭桜の原木をもらう - 薪ストーブクロニクル

薪ストーブ前史43 桜の薪の瞬間移動 - 薪ストーブクロニクル

 

とまあ、こんな風にして手に入れた(えらく手抜きじゃないの、という声が聞こえてきそうだ)桜の薪の棚。

 

今はこんな感じだ。

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前後2列になっていて、奥が全て桜の薪。高さは2mほどあるので、そこそこまとまった量の薪ではある。奥は40㎝の薪、手前には25㎝程度の薪を置いてある。その、手前の薪だが、短めの桜と、一部、前回の記事で登場した短い広葉樹の薪も積んでいる。

 

この桜薪が、二つある今年の我が家の薪の主力部隊のうちの一つだ(もうひとつは次回紹介する喫茶店薪)。

 

実際のところ、何立米ぐらいあるのか?

横幅が約1.2m。高さは奥が2m、手前が1mとする。奥行きは奥が40㎝、手前が25㎝。

それで計算するとたったの1.26立米だ。

あら、そんなものか。

多くてもせいぜい750kgぐらいのものだ。いや、もっと少ないかも。

 

この薪棚に手をつけ始めたら、どれくらいで無くなってしまうのか、きちんと把握しておかないと。

桜は、燻製などには適した木材だが、火持ちはたいしたことがないだろう。

願わくば、この薪棚にあまり手をつけないくらいで冬を乗り越えたいものだ。

 

そのためには次回紹介する喫茶店薪が非常に大きな意味を持ってくるはずだ。

 

3 喫茶店薪

 喫茶店薪とはこんな薪だ。

 薪ストーブ前史・総集編③「喫茶店でもらった木材」 - 薪ストーブクロニクル

 

おそらく楢の木であろう薪。1立米ほどあるはずだ。計算は合ってるのか。

横幅・高さ・奥行きがそれぞれ約2.5m×約1m×0.4mなので計算上はきっかり1立米だ。

こちらは完全に今シーズンの真冬の主力として計算している薪棚であり、可能なら今年は真冬にこの棚の薪を焚き、秋と春はどんころや針葉樹などを焚いて乗りきりたいと考えている。

ひょっとするとかなり甘い見立てかもしれない。しかし、この通称「喫茶店薪」のズシリとした重量感を鑑みると、少なく見積もっても2ヶ月ぐらいはいけるんじゃないかと考えている。
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 これを月の頭、例えば12月から焚き始めて、いつまで使えるか、調べてみるのもいい。そうすればうちの薪ストーブ(ネスターマーティンs33)がどれほどの薪を消費するのか、実感できるだろう。

 

喫茶店薪。その試金石としたい。

 

4 栗薪とけやき薪と雑木薪

今回は栗薪とけやきの薪について。

例によって栗とけやきの木を入手した経緯については以下の記事を読んでくだされ。

・栗について

 薪ストーブ前史・総集編②「栗の薪割り」 - 薪ストーブクロニクル

・けやきについて

 薪ストーブ前史・総集編⑤「けやきは割りにくい?」 - 薪ストーブクロニクル

 

それを少し陽あたりは悪いが雨の振り込まない壁沿いに積んだ。
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画像の一番左側が栗薪で中央あたりにけやきの薪を積んだ。

右側は雑木だ。朽ちかけていた梅の木や金木犀の薪がメインだが、正体の分からないものも多い。

 

栗は、陽あたりのよい場所で半年ほど乾燥させたら、内部の含水率が13~15%と出たので、おおむね乾いているはず。

パチパチと薪がはぜる音を聞きたくなったときにでも使うとしよう。栗だと忘れてうっかり炉に入れて扉を閉め忘れていたら、すごくはぜて危ないらしいので、きちんと区別して置かないといけないね。

 

けやきは、半割りにもできないような腕薪が多く、丸のまま乾燥させているので、まだ水分が多くて焚けないかもしれない。

焚くのは来シーズンになるだろう。もちろん、それまでに他の薪が底をついたらこのけやき薪を、使わざるを得ないが、現状では一番乾燥していないだろうと予想している。

 

この栗、けやき、その他の雑木を合わせても、おそらく1立米ないくらいだから、そこまで強力な戦力とは呼べないが、ともかくあると安心な広葉樹雑木部隊、通称「08小隊」なのだ。

 

個人的には、堅くて堅くて難儀しまくった金木犀の薪がどのくらい火持ちがいいのか気になっている。

また焚いてみて報告したい。

 

5 針葉樹の薪

最後を飾るのは針葉樹薪だ。

例によって針葉樹についてはこちらの記事を参照のこと。

針葉樹薪には、お蕎麦屋さんでもらった杉と、近所のおっちゃんにもらった松がある。

・杉について

薪ストーブ前史・総集編①「はじまりはいつも針葉樹」 - 薪ストーブクロニクル

・松について

薪ストーブ前史・総集編⑥「松の薪割りに大苦戦」 - 薪ストーブクロニクル

 

杉の薪割りをしながら、棚にどんどん積んでいったのだが、これらの杉は薪ストーブシーズンの開始と共にどんどん焚き付け材としてさらに細かく割られたり、あまり寒くない日のメインの薪として炉に放り込まれたりして、どんどん減っていった。10月がもうすぐ終わろうとする段階で、針葉樹専用薪棚は半分ぐらい目減りしている。

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↑これはまだ少ししか減っていないけど、日に日にスカスカなっていく針葉樹の薪たち。

しかし、これは何を意味しているかというと、針葉樹の薪は焚き付けやシーズンインの今の時期にめちゃめちゃ重宝しているという事なのだ。

焚き付けにしてもどんどん燃えて、一気にストーブの温度を上げることができるし、ネスターマーティンなら、針葉樹の薪でもそこそこの時間燃え続けてくれるので、普通の薪としても、充分戦力になりうる。

置く場所がたっぷりあれば、もっと欲しいくらいだ。


さて、もうひとつの針葉樹薪は松だ。

松は裏側や表など、様々な場所に分散して置いている。

意外と乾燥が早かったので、もうすでに焚いているのだ。いい感じで燃えてくれているが、問題は煙突の煤がどうなっているか、という、その心配だけだ(笑)

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ちなみに右に写っているコンテナには、小枝や細枝、樹皮などの焚き付け材が入っている。

折をみながらこれらも利用していく。

 

6 まとめ

さて、これでシーズンインまでに集めてきた薪を全て紹介した。

 

①短い広葉樹の薪 0.5立米

②黒いキノコ薪 0.8立米

③桜の薪 1.2立米

④喫茶店薪 1立米

⑤栗薪  0.5立米

⑥けやきの薪 0.2立米

⑦その他の雑木薪 0.2立米

⑧杉の薪   1.5立米

⑨松の薪   0.5立米

 

広葉樹の薪が4.4立米。

針葉樹の薪が2立米。

 

つまり広葉樹約2.5トンと針葉樹約800キロというところか。合計3.3トン。

とりあえず現状はこれが手持ちの全てのカードだ。

シーズンの終わりにまた、振り返ってみることにしよう。