薪ストーブクロニクル

食とエネルギーの自給を目指して

薪ストーブ原生代⑯ 馴らし焚き

ついに今シーズン最初の火入れだ。

とはいえ、まだガンガン焚くわけではなく、鋳物を薪火の高温に馴らすための「馴らし焚き」というやつだ。

 

これを初焚きと呼ぶべきだろうか。

というのも、前回の記事で色々書いておきながら、室温はまだ15℃まで下がってはいないからだ。冷え性と肩凝りがひどいうちの奥さんの体調がすぐれないので、暖かくしようと急遽焚くことになった。

前回最後に焚いたのがたぶん5月の頭くらいだったと思うので約半年ぶりの火入れとなる。

そこで、「馴らし焚」というわけだ。

これは絶対に必要なわけではないみたいだ。

する人、しない人、様々。

うちでは、ちょっとした儀式として、毎年シーズンインを記念して、していこうと考えている。

 

さて、そんなわけで久しぶりの焚き付け。

あまり温度をあげる必要はないので、適当にやぐらを組む。
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うちではオーソドックスに下から着火だ。

ただ、下で上がった炎が燃え広がりやすいように、上にも燃えやすい素材をたくさん散りばめておく。

この時期に使うのはもっぱら針葉樹の杉や建築端材だ。ネスターマーティンはそれで充分温まる。

 

着火材は使わない。

新聞紙とマッチだ。
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さてドキドキの着火。

 

おりゃ

おりゃ

ありゃ?

 

久しぶりすぎて、緊張してマッチを3本も消費してしまった(涙)。

 

さて、火が着いた。
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この瞬間のワクワク感はなかなか画像や文字では伝わらないと思う。

火が着いた瞬間、この一年の薪作りの光景が走馬灯のごとく脳裏を駆け巡る。

俺、死ぬのか(笑)。

 

薪ストーブの点火と時を同じくして、タンスの上で寝ていた猫たちが起き出してきて、

「なんだなんだ」

とこちらをのぞいている。
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お前らの好きな暖かいやつだぞー。

 

やがて、炎は大きくなりはじめ、
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ストーブの正面が少しずつ暖かくなってきた。

 

すると、現金な猫たちはすぐに特等席を確保し始めた。

はじめは遠慮がちにストーブの回りをうろうろする錆び猫のごっすんと
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白猫のミケリア。
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やがて2匹ともストーブの前から離れなくなった。
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やれやれ。

 

しかし、馴らし焚きのはずが、気がついたら結構天板温度も上がり、お湯もぐらぐら沸き、室温も暑すぎるくらいになってしまったので、窓をあけた(笑)。

室温は二時間で5度以上上昇

 

バタバタしながら馴らし焚き終了。

これで、本格的な寒さが来たらいつでもフルパワーで焚くことができるぞ。

 

今時期はやはりまだ薪ストーブを焚くには暑かった。しばらくは、焚かない日がまた続くはずだ。

 

早く来い!

 

冬!