時計の針を少し戻そう。
実家の建て替えの際に、「薪ストーブを設置したらいいんじゃないかな?」と軽い気持ちで提案してから半年。実家では、薪ストーブの導入が真剣に検討され始めていた。
その頃、事情があって僕は病院にいた。ちょうどドナルド・トランプとヒラリー・クリントンによる大統領選が行われていたのをだったので忘れもしない、やや暑かった秋。
病院の待合室のテレビは開票速報がひっきりなしに情報を更新していた。
世界の趨勢を決めることになりかねない、重要な選挙。そして、それとは無関係に動き続ける自分の人生。
まさかそのアメリカ大統領選と時を同じくして、自分が必死こいて薪を割ることになるとは、さすがに想像できなかったけれど、事実、薪を割っていた。しかも、乾燥した針葉樹の玉…その数50以上。
まずは、その辺りから話を始めることにしよう。
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