知り合いのお蕎麦屋さんから唐突にいただけることになった針葉樹の玉。
その数、約50。
フィスカースX25というフィンランド製の斧を使って割りまくっていく。
柄が空洞になっていて軽く、その分斧頭だけがやたらと重く感じる。使い始めた頃は、少し軽いタイプのはずのこのX25でもかなり疲労感を覚えたが、振り慣れてくると、全く重く感じなくなってくる。初めての斧なので比較のしようもないが、特に不満はなく、他のメーカーの斧がほしいとは今のところ思わない。近未来的なデザインも、だんだん気に入ってきた。
話に聞いていた通り、乾燥が進んだ針葉樹は重くないのに簡単には割れてくれない。
というか、油断して振り下ろすと刺さったまま抜けなくなる。これは斧のせいではなく、乾燥の進んだ玉の特徴らしい。というのも、少しだけあった広葉樹の玉は大きいものでもパカパカ割れたからだ。
慎重に玉の割れ筋を見極める。薪割り歴数週間というずぶの素人のくせに、かっこをつけて筋を読む。といっても、割れ筋は実は一目瞭然だ。乾燥の進んだ玉には、はっきりと繊維の裂け目が開いてくるのが見える。そこに正確に斧を振り下ろせば、
メキッ
という音を立てて玉が真っ二つに割れてくれる。一度半分に割れれば、あとは筋を意識しなくても、好きなようにパカパカ割れてくれる。ほとんど手応えもなく、その分達成感も少な目だが、とにかく、割りまくる。
針葉樹の薪が大量に作られていく。
乾燥した直径40センチの針葉樹の玉 VS フィスカースX25の軍配は、フィスカースに上がった。
そうこうしているうちに、新しい問題が発生。
薪を置く場所がない。
♯フィスカースX25