おすすめ薪ストーブメーカーランキングベスト30総集編・独断と偏見の機種とメーカーのランキング
過去に載せた薪ストーブランキングの総集編だ。かなり長い記事なのでじっくり読んで欲しい。
ちなみに僕の薪ストーブライフについては以下の記事を読んでもらえるとなんとなくは分かってもらえるはずだ。
薪ストーブ前史 カテゴリーの記事一覧 - 薪ストーブクロニクル
それでは本編に移ろう。
はじめに
薪ストーブの世界はあまりに奥深く、そして険しい。そして驚くほど種類が多い。
薪ストーブの愛好家はもちろんの事、薪ストーブショップの経営者であっても、日本に存在するすべての機種を焚いたことがある人なんて存在しないんじゃなかろうか?
その理由は実に簡単で、薪ストーブは
①高価で
②寿命が長く
③おいそれと買い換えることができない
からだと思う。
一年に一つずつ機種変更をする、とかそういう携帯電話のようなこともできないし、2台持ち、3台持ち、という荒業も、普通の家庭では不可能だ。家に煙突をぼこぼこ立てるわけにもいかないしね。
しかし、この世界にはあきれるくらいたくさんの薪ストーブメーカーが存在し、あきれるくらいたくさんの機種を製造して凌ぎを削っている。
そして一旦家に 導入すると、自分の薪ストーブを基準にしてさまざまなことを考えるようになるらしい。
そんなわけで、薪ストーブの世界にはランキングなんてものは存在しにくくなっているのだ。公平かどうかという以前に、仮に自分の勝手な判断でランキングを作ろうとしても、漫画やCDのように自分ですべてのものを読んだり、聴いたりすることができない以上、順位のつけようがないのだ。
しかし、それでも読んでみたい。薪ストーブランキングの記事が‥。ないものは自分で書くしかない。というわけで、妄想と各種カタログスペックと少しの体験と想像力を総動員して、書いてみましょう、薪ストーブランキングベスト30!
ベスト100とかベスト50とか行きたいところだけど、いくらなんでも多すぎるし、メジャーもマイナーも織り交ぜつつ、30機種を一気にご紹介!
なお、基本的に暖炉は選考対象外としたこと、そして1メーカーから1機種にしぼる、というルールで選びました。
かなり長文ですが、そしてあくまでも独断と偏見だらけのランキングですが、鼻で笑いつつ、どうか読めるところまで読んでくだされ。
第30位 コンコード(マジェスティック社)
アメリカのストーブ独特のフォルムを持ったクリーンバーン方式の薪ストーブ。はじめの頃はアンコールと外観がそっくりで見分けがつかず、同じストーブだと思っていたが、実は違った。
バーモントキャスティングのアンコールの画像はこんな感じ(カタログより)。
横から薪を入れられるサイドローディングのドアがついているのと横の模様やガラスの格子などが微妙に違う。とはいえ、パッと見、同じものでしょって思ってしまう。
このコンコードはアンコールより20万円くらい安い上に代理店が値引き交渉に応じてくれるらしいので、かなり導入コストが低く抑えられる。ありがたい話だ。ただし、二重構造になった天板では、お湯が沸きづらい、との噂も。
このストーブ、現在ではダッチウエストで取り扱っているのだが、もともとはカナダの超大手ストーブ会社マジェスティック社から出ていて、ダッチウエストがマジェスティクの傘下に入ったという大人の事情があって、どのメーカーの機種か、とかそういう線引きが曖昧のようだ。
とりあえずここでは、手元にあるカタログに従ってマジェスティック社の取り扱いストーブということで載せおいた。詳しいことをご存じの方がおられたら教えてくださいませ。
コスパ ☆☆☆☆
デザイン☆☆☆
機能性 ☆☆☆
第29位 イセッタクック(ノルディカ社)
おしゃれなデザインが日常に転がり、老若男女誰もがモデルのように素敵に見える国、イタリア(ほんまかいな)。
そんな国の薪ストーブはこれまた実に洒落ている。ヨーロッパでは南に位置する温暖な土地柄、あまり薪ストーブメーカーは知られていないが、このノルディカというストーブメーカーはクッキングに威力を発揮する薪ストーブが多く、このイセッタクックという薪ストーブも外観は暖房用の薪ストーブだが、料理を楽しみたい人におすすめできそうだ。
30万円台と価格もそれほど高くないので手が届く薪ストーブかもしれない。
ストーブ上部の穴の空いた謎の鉄板は、料理に使用しないときにストーブトップが汚れないようにする蓋だそうだ。
もっと本格的なクッキングが楽しみたい人にはファーロクック(FALO COCK)という、ものすごくオシャレで本格的なクッキングストーブもある。
ガラス張りでスライド式のオーブンドアなどは、薪ストーブであることを忘れそうだ。
どうしてこんなにいいストーブが29位なんだと聞かれても困るが、あえて言えばオシャレすぎて薪ストーブのワイルドなオーラがないのが少し好みと違うから、なのかもしれない。
コスパ ☆☆☆
デザイン☆☆☆
機能性 ☆☆☆☆
第28位 シェーナ(ライカ社)
中央ヨーロッパのオーストリアから届く、まるで暖炉のような薪ストーブ、シェーナ(SCENA)。
ライカ社というメーカーが製造しているが、カメラで有名なライカとは別会社だ。スペルが全く違う。カメラのライカはLeica。薪ストーブのライカ社はRIKAである。
ワイド画面のテレビのようなオシャレなシェーナ、ストーブ本体が100万円近くするため、ちょっと庶民(?)には手の出ない高級機種だが、許されるならちょっと自宅に置いてみたい気もする。ただ自分の家の所帯染みた家具と調和させるのはちょっと難しいかもしれない(笑)。
そして、ストーブトップでお湯を沸かすことなど、そもそも設計思想にないと思われる。
こういうストーブは、インスブルックとかリエンツとかそういうオーストリアの山あいの美しい町の邸宅で、遥かヨーロッパアルプスを横目に焔を眺めるのが正しい焚き方だろう。
コスパ ☆☆
デザイン☆☆☆☆
機能性 ☆☆
このRIKA社、ヨーロッパで初めてペレットストーブを販売した事でも知られていて、どちらかというと斬新なデザインのペレットストーブで有名である。こんな左右非対称のペレットストーブも販売している。TOPOという機種だ。
洗練され過ぎていてもはやストーブに見えないが、モダンな建築にはピタリとハマるのかもしれない。このストーブにも 天然石がたっぷり使われていて蓄熱性が高そうだ。そしてめちゃめちゃ重そうだ。
第27位 HTC50-TX(ホンマ製作所)
ここに来て日本の薪ストーブが登場。日本製薪ストーブの雄、ホンマ製作所の国産薪ストーブである。
しっかり肉厚の鋳物で作られた重厚なストーブは部屋も問題なく温まり、ユーザーも多いようだ。しかもこのストーブに関しては価格も10万円を切るという素晴らしいコストパフォーマンスを見せている。お手軽に本格的な薪ストーブを導入したい方には、ぜひ選択肢の一つに加えてみてはどうだろうか?
ただ、国産薪ストーブとは言っても実際の生産国が中国なので、ちょっと心配する声もないではない。そこは選ぶ側の考え方だ。その分、価格は低くおさえられる。
ホンマ製作所では、このHTC50-TXだけでなく、HTC60-TX、HTC80-TX、HTC90-TXと数字が多くなるに従って暖房能力が高まる複数のサイズバリエーションがある。一番大きい90のものでは、50㎝の薪が入り75坪までの空間を温めることが可能だとのこと。素朴なデザインには好みもあるだろうが、焚いていれば愛着が湧きそうな気がする。
コスパ ☆☆☆☆
デザイン☆☆
機能性 ☆☆☆
ホンマ製作所では、ノスタルジー溢れる「ダルマストーブ」も販売してる。DM700-TXというのがそのストーブだ。
古民家や町家などレトロな家に似合いそうな佇まいだ。
第26位 オズバーンマトリックス(SBI社)
北米のカナダは、国土のかなりの部分が北極圏に位置する非常に寒い国なので、当然薪ストーブ会社もたくさんあるだろうと思っていたが、実際に耳にする頻度は少なかった。そこで調べてみると、やはりずいぶんたくさんのメーカーが凌ぎを削っていることが分かった。
このSBI社の他、以前もブログで紹介したリージェンシー社もあり、他にも何社か存在する。もちろん、日本で手に入るストーブに限定して、という話だ。現地にはもっとたくさんのメーカーがあるにちがいない。
英語を話す人が大多数を占めるカナダの中で、日常的にフランス語が話されるなど、独特の文化を持つケベックシティーに生産拠点を持つこのSBIという会社もそんなカナダのストーブ会社の一つ。ケベックの街の気質を反映してか、独特の進化をとげた薪ストーブがラインナップされている。
寒い国ならではの、ソープストーンによる蓄熱性と保温性、そして温まりやすさを考慮した対流機能を搭載して、圧倒的な暖房性能を実現している。ストーブの背後にコンベクションファンというものを取り付けることができて、そのファンが室内に素早く暖気を送り込むというハイテクぶり。
ストーブ上部だけでなく側面にも規則的に配置されたソープストーンがいかにも暖かそうだ。価格はそこそこするが、手が出ないほど高くもない。素早く大きな空間を温める必要がある寒い地域にぴったりのストーブではないだろうか。
コスパ ☆☆☆
デザイン☆☆☆
機能性 ☆☆☆☆
第25位 キューブフレームTypeA-2(日鉄工営)
なんとも愛くるしい姿の、国産薪ストーブである。日鉄工営という会社が製造している。薪ストーブを紹介するサイトができたのが2012年とのことなので非常に新しい薪ストーブだ。
日本の気候風土を考えて作られたストーブで、針葉樹を焚いても問題ないように鋼鉄製のボディーを持ち、コンパクトなサイズなのに60㎝もの薪が入る細長い構造が特徴だ。ここまで長い薪が使えると薪割りがとても楽になりそうだ。
シンプルな構造で、二次燃焼機能がついていない機種もあるが、このTypeA-2はクリーンバーンでガラスクリーナーの機能もついた、グレードの高いものだ。カラーバリエーションも豊富なようなので、好みに合わせた機種選びが楽しめそうだ。
こちらは外気導入ができるTypeCという機種。緑色のフレームも悪くない。
パッと見、何かの動物に見えませんか?アフリカのサバンナにいるサイみたいですね。
コスパ ☆☆☆
デザイン☆☆☆☆
機能性 ☆☆☆
第24位 ESSE PLUS1(エッセ社)
イギリスの老舗暖炉メーカー、エッセ社のレトロなクッキングストーブ、「エッセプラス1」はパッと見た感じは薪ストーブに見えない。
キッチンに置かれた何かの家具のようだけど、棚なのか、オーブンなのか..。アンティーク調の外観はレトロでおしゃれだ。
しかしこのストーブ、火が見えないんじゃないの?という疑問もあるかと思うが、心配ご無用。真っ白のドアを開けるとこんな感じ。
ドアの次に耐熱ガラスがある二重トビラ構造になっている。悪くないですよね。
下のドアは高火力のオーブンである。全体がホーローでコーティングされているこのストーブ、なんとカラーバリエーションは20色!この薪ストーブをメイン暖房にするのは色々大変かもしれないが、もし2台持てるならキッチンにははぜひこの薪ストーブを置きたい。そんな風に思う、グッドデザインな薪ストーブだ。
コスパ ☆☆☆
デザイン☆☆☆☆☆
機能性 ☆☆☆
さてこのイギリスのESSE社にはひとつ忘れてはいけない以下のようなエピソードがある。
東日本大震災に関する当社の活動 | グランビルについて | 薪ストーブ・暖炉・住まいのグランビル
要約すると、2011年3月11日に東日本大震災が発生したとき、まだ春遠い東北に小型の薪ストーブ「キャンプエッセ」をイギリスから20台送ってくれたのだ。さっそく避難場所などに設置し、調理や暖房だけでなく被災者の気持ちまでも温めたという出来事があったのだ。
薪ストーブを愛するユーザーであれば知っておきたいエピソードだと感じた。さてその時エッセ社から送られたものを改良して私たちが普通に設置できるようになった改良型がこのCampesseDX(キャンプエッセデラックス)だ。
めっちゃ実用性高そうな素敵なストーブが送られてきたんですね。ありがとう、エッセさん。これは見るからに野外薪ストーブのような使われ方をしているけど、どうやら普通に室内に設置しても大丈夫なようだ。
全然関係ないけど、よく見るとフィスカースの斧がさりげなーく置かれてる。やっぱりかっこいい!
第23位エクスプローラ Ⅱ(クアドラファイア社)
アメリカ発、非常に燃焼性能が高いことで知られるクアドラファイアの薪ストーブが登場。
薪ストーブ店のメトスさんのカタログにもアイルロイヤルというストーブが取り扱いされている。これはクリームバーン方式でありながら、天板から薪を入れられるトップローディングを採用している珍しい機種だ。しかし残念ながらこの薪ストーブは現在製造中止になってしまったようだ。
↓アイルロイヤル
さて、このクアドラファイアの薪ストーブ「エクスプローラⅡ」はダッチウエストジャパンで取り扱っているようだが、その特徴はなんといってもクアドラバーニングシステムと呼ばれる4次燃焼システムによる、環境に優しい排気だ。
1次燃焼は主燃焼、2次燃焼はエアーカーテン、3次燃焼はバッフル下部の吸気管からのエアー、4次燃焼はバッフル上部で、と何度も排気が燃焼されることで、クリーンな煙となって煙突から出ていくという仕組みだ。もちろん、排気システムには色んな呼び方、方法があるので、どの燃焼方式が一番よいということは、一概には言えないが。
コスパ ☆☆☆
デザイン☆☆☆
機能性 ☆☆☆☆
第22位 パシフィックエナジー(パシフィックエナジー社)
パシフィックエナジーはカナダに数多ある薪ストーブメーカーの中でも日本で比較的よく知られたメーカーだと思う。薪ストーブ専門の会社ではなく、総合暖房メーカーだそうだ。
写真のストーブは、会社名がそのままストーブの名前になっている看板モデル「パシフィックエナジー」である。この機種に限らず、パシフィックエナジー社のストーブに共通して言えるのは、炉の部分を鋼鉄製にして温まりやすくし、その外側を鋳物で取り囲んで蓄熱製をあげるというハイブリッド構造だ。燃焼方式も独自のクリーンバーン方式、その名も「フローティングファイヤーボックス」というらしい。ネスターマーティンのウッドボックス方式と似たものなのだろうか?詳しくは分からないが、おそらく炉内の気密性を高め、少ない空気で薪を燃やす、ということなのだと想像する。
コスパ ☆☆☆☆
デザイン☆☆☆
機能性 ☆☆☆☆☆
上位機種にオルダリーというモデルもある。これもデザイン、機能ともほぼ同じで、サイズがかなり大きくなり暖房能力が高くなっている。パシフィックエナジーにあるような艶のある足などの独特のカラーリングはこの機種にはないので、個性を出したい方はパシフィックエナジーというモデルを選ばれた方がいいだろう。
↑渋さが際立つオルダリー。
出し入れ可能なスウィンギングウォーミングシェルフという機能も装備。料理の保温などに抜群に役立ちそうだ。もちろんお湯もグラグラ沸くようだ。素晴らしい薪ストーブじゃないか!こだわりが詰まったパシフィックエナジーの薪ストーブ、取扱店が少ないのが弱点かもしれないが、選択肢に入れておきたい逸品だ。
第21位 Stupenda(ピアツェッタ社)
ここで再びイタリアの薪ストーブが登場。まるで赤いカブトムシのようだ。
その最大の特徴はその赤い甲羅‥、ではなくてストーブ本体の回りの赤い外装にある。これは実はマジョリカ陶器と呼ばれる焼き物でできているのだ。鋼鉄製、鋳物製、ソープストーンなど様々な素材を使った薪ストーブが登場したが、ついに陶製薪ストーブが!
あとは登場していないのはレンガでできたブリックストーブぐらいだろうか?
さて、ハンドメイドのマジョリカ陶器は、使用していくと表面に細かい亀裂が現れてくるらしい。一見するとホーロー仕上げのように見えるが、そんな風に亀裂が現れるところなんかはホーローとは全然違う。
そしてストーブの作った熱を陶器が蓄熱し、さらにその熱を均一に拡散させることができるという大変優れた素材なのだ。少し心配なのは強度だ。夫婦喧嘩とかして硬いものが誤って薪ストーブの方に飛んでいって陶器が割れないだろうか、とか余計な心配をしてしまう。まあ、きっとこんな素敵な薪ストーブで暖められた部屋で喧嘩なんかするわけないんだろうなぁ、だから心配ないんだろう。
価格はこのゴージャスな外見から予想がつく通り結構なものだ。サイトによると税別で73万円とのこと。
コスパ ☆☆
デザイン☆☆☆☆☆
機能性 ☆☆☆
このピアツェッタという会社、メインは高性能なペレットストーブなのだが、他にも個性的な薪ストーブのラインナップがある。たとえばE905という小型薪ストーブは価格も比較的お手頃で陶製薪ストーブの良さを堪能できる機種になっている。
↑E905は36万円と、他のものよりお手頃価格。
まとめ(第30位~第21位まで)
30位から21位までのランキングを見ていただいた。色々調べているなかで思った率直な感想は「それにしても、薪ストーブメーカーって、めちゃくちゃたくさんあるなぁ」という実もふたもないものだった。
バーモントキャスティング、ネスターマーティン、モルソー、ヨツール、スキャン、ドブレなどなど‥‥。薪ストーブ屋さんに行って貰えるカタログだけでも、ものすごい種類だったが、それ以外の隠れた素晴らしいストーブが本当にたくさんあるんだと分かった(別に隠しちゃいないだろうけど)。
選択肢は実に広い。広すぎるくらいだ。これから薪ストーブの導入を考えている方は、有名なメーカーのものだけにとらわれず、本当に自分が理想としている薪ストーブはどのメーカーのものか、探すきっかけになれば嬉しい。そして、ここに書いてあることを鵜呑みにせず、自分で調べ、そして実際に実物を見てじっくり選んでほしいと思う。
すでに薪ストーブを導入している皆さんは、自分の家にある機種やメーカーが一体何位なのか、色々突っ込みながらこの次もおつきあいいただけたら幸いだ。この30位から21位までに出てきた、ちょっぴりマイナーな薪ストーブを焚いている方は割合からいくと少な目だと予想しているが、さてどうなんだろうか?(つづく)
第20位 GLANCE(ヘルゴン社)
このランキング唯一の、南欧スペインからのランクインとなったヘルゴン社。
そもそも平均気温が比較的高い南ヨーロッパに位置するスペインは、太陽と情熱のラテン国家であることからも分かるように(?)、あまり薪ストーブという印象はないが、このヘルゴンというメーカーは、実に良質の薪ストーブを作っていることでよく知られている。特に鋳物の質には定評がある。
有名なところでは、アメリカのソープストーンを使った薪ストーブ会社「ハースストーン」の鋳物や耐熱ガラスも大西洋を越えてこのヘルゴン社が作っている。
実際、まだ薪ストーブについて何も知らなかった頃、知り合いの家にあったハースストーンのガラスに「HERGON」と書かれてあったのでてっきりストーブ自体がヘルゴンというメーカーの物だと勘違いした記憶がある。
さてそんなヘルゴンの薪ストーブ、GLANCE(グランス)は天板と側面の印象的なデザインが最大の特徴だ。特に側面のスリットの隙間から炎が見えるデザインは実に秀逸だと言わざるを得ない。
横のスリット部分の隙間から炎が見えるのが画像で分かるだろうか。鋳物のスリットとガラスを組み合わせるなんて、他のストーブでは見たことがない!地味だけど本当にユニークなデザインだ。
鋳物の質も高く、非常に良いストーブであることは間違いなさそうだ。
コスパ ☆☆☆☆
デザイン☆☆☆☆
機能性 ☆☆☆☆
さて、もっとオーソドックスなデザインの薪ストーブを希望なら、このE30シリーズはどうだろうか。
ま四角のガラスからじっくり炎を堪能できる、クラシックなデザインだ。こちらもヘルゴンの鋳物の質の高さが自慢だ。サイズ別に3種類のタイプがあり、それぞれE30-S,E30-M,E30-Lという名前がついている。
余談だけど、モルソーの7110に形がよく似ている。
↑モルソー7110CB。
薪ストーブについて色々調べていて気がついたのだが、ヘルゴンやモルソーなどにあるこの手のテレビジョン型薪ストーブは結構色んなメーカーが出している定番のスタイルのようだ。
ネスターマーティンのS33も基本的な部分は似ているし、フランスのアンヴィクタというストーブメーカーのモデナという機種も真四角のガラス窓が特徴だ。やはり、炎そのものをじっくり観賞したいという需要が多いのだろうか。
第19位 コーヴェ2(チャーンウッド社)
イングランド南部の海洋に浮かぶ島、ワイト島で生まれたチャーンウッドの薪ストーブ。1972年からストーブの製造を始めた、わりと新しい薪ストーブ会社だ。ワイト島は1970年に、60万人の観客を動員した史上最大の音楽イベントの舞台でもある。
さて、そんな
チャーンウッドの薪ストーブ、主力機はCOVE(コーヴェ)シリーズ。中でもコーヴェ2という中ぐらいのサイズのストーブが人気だ。
緩やかに湾曲した正面のガラスと縦長のシンプルなデザインが特徴だ。椅子に腰掛けたとき、ちょうど目線の高さに炎が来るように計算されているらしい。生産が始まったのが2005年と非常に新しい機種だが、オーソドックスなデザインと、手頃な価格で日本でも人気の高い機種と言える。
立ち上がりの早い鋼鉄製薪ストーブがメインなので天板が熱くなり、お湯が沸きやすいのも嬉しい。
コスパ ☆☆☆☆☆
デザイン☆☆☆
機能性 ☆☆☆☆
横長の薪ストーブが好みならアイランドシリーズ(ISLAND)がおすすめだ。
なぜ、海岸に据えられているかは不明だ(笑)。
観音開きの正面ドアは使いやすく、シンプルで使いやすい人気のデザインだと思う。それを飽きの来ないデザインだと思うか、物足りないと思うかはその人の好みだ。クセのないストーブが好みならきっと好きになるんじゃないかな、想像だけど。
鋳物製じゃないのも、好き嫌いが分かれるところだと思うが、とにかくコスパに優れていると思う。お手軽にクラシックストーブを導入したい人は要チェックだ。
第18位 フェデラルコンベクションヒーター(ダッチウエスト社)
世界で初めて触媒式薪ストーブを完成させた、歴史に名を刻む薪ストーブ会社だ。現在でも、日本の薪ストーブ業界のシェアの一角を占める著名なブランドとして君臨している。
ダッチウエストの触媒式薪ストーブの代表格フェデラルコンベクションヒーターは、しかしながらなかなか扱いが難しいことで有名だ。
実際にこの薪ストーブが置かれたモデルハウスで遊んでいた時も、なかなかうまく燃やすことができなかった。そして、持ってはいけないところを持ってしまって火傷してしまった。素人が説明もなく焚いてもうまく焚けない、そういうストーブだと思った。
函館の薪ストーブ屋さんのファイヤーピットさんのブログ「燠壺日記」にも「悩めるフェデラルコンベクション」というシリーズで、このストーブの難しさが綴られていた。悩めるフェデラルコンベクション 1 | 函館の薪ストーブ屋 ファイヤピット 熾壺日記
そして好みが分かれる独特のデザイン。『伝統』という看板をこれほどビシビシ感じさせてくれるストーブもまた珍しい。このデザイン、好きな人はめっぽう好きだし、苦手な人は徹底的に苦手。しかし薪ストーブは趣味性が非常に強いものだ。これくらいアクが強くていいんじゃないかと思う。ダンパー操作がうまくできるかは、自信がないが‥
コスパ ☆☆☆☆
デザイン☆☆☆
機能性 ☆☆☆☆☆(使いこなせれば)
触媒方式の薪ストーブを使いこなす自信のない人は、独自のクリーンバーン方式(リーンバーンという)を備えたエンライトをチョイスするといいだろう。
デザイン的にもアクが弱めで万人受けしやすく、使いこなすのも難しくない。炎もよく見える。エンライトスモール、ミディアム、ラージの三種類から選べる。
フェデラルコンベクションは薪ストーブの歴史に名を刻んだ名機だけに、避けて通るわけにはいかない。好き嫌いを越えて、歴史など色んなことを加味するともっと上位に来てもよいのでは、という意見もあろうかと思う。ただ、個人的には、うまく焚けなかった過去の体験と、そのアクの強いデザインと、炎を観賞するガラスがやや小さいのが気になって、この順位になった。
第17位 スカゲンSKAGEN(ハンターストーブ)
イギリス発のマルチフューエルストーブである。いきなりマルチフューエルとか言われてもよく分からないので調べてみると、「薪以外にも、石炭、コークス、マメタンなど様々なものを燃料にすることができるストーブ」とのこと。
石炭などを焚く機会はそれほどないかも知れないが、マメタンなどはホームセンターでも販売しているので使えたら便利だ。特に住宅地での使用を考えている人には嬉しい。なぜかというと、マメタンを燃やしても、煙や匂いがほとんど出ないからだ。ご近所からの目が気になる場合、薪を燃やすより気が楽だ。
下の画像は、ハンターストーブでマメタンを燃やしているところ。
また、背面と側面は対流式で表面が高温にならないのに、ストーブトップだけ輻射式になっていて、お湯がグツグツ沸いてくれるのも実にありがたい。
パーツを極力減らして、メンテナンスも容易であるうえ、価格もお手頃で、小型のストーブなのに40㎝の薪が入る、と申し分のない薪ストーブだと思う。
日本のユーザーが望むことがきっちりクリアされている、痒いところに手が届きまくりの薪ストーブだ。ちなみに鋳物製ではなく鋼鉄製である。
面白味を求める人にはちょっとデザインが物足りないかもしれないが、性能は申し分なさそうだ。機能重視の人は要チェックだ。
コスパ ☆☆☆☆
デザイン☆☆☆
機能性 ☆☆☆☆☆
第16位 トリニティー(ウォーターフォード社)
ウォーターフォード社は、なんと1776年創業の鋳物会社だ。最古参のメーカーのひとつではなかろうか?
お国はアイルランド。
アイルランドでジャガイモ飢饉が起こるのが、1845年。大量の移民がアメリカへと渡ることになり、アイルランド系の大統領としてケネディ大統領が誕生する下地になったりするのだが、そんなアイルランド史に残る大事件が起こる50年以上前に創業されたというのは、本当に驚くべきことだ。
デザインを見ればよく分かるが、非常に伝統的な姿をしている。いい意味で、100年くらい前からデザインがそのままで、白黒の古い映画にもこのまま登場しそうだ。
クリーンバーンで55㎝までの長さの薪が入り、サイドローディングもできる、普通に使いやすい機能とレトロなデザインの融合が逆に新しい。堅牢なつくりで長持ちする、とのことだが、ホウロウ仕上げのものは結構高くて60万円くらいするみたいだ。クラシカルなストーブが好きな人にはたまらないデザインだと思う。
名前のトリニティーTrinityは、アイルランドの首都ダブリンにあるトリニティーカレッジから来ているのだろうか?
コスパ ☆☆☆
デザイン☆☆☆☆
機能性 ☆☆☆☆
過剰なデザインのものはひとつもなく、他のラインナップも伝統に忠実な姿をしているように思う。シガータイプのニューダブリンもとてもクラシカルな、素敵な薪ストーブだ。
どうでもいいけど、なぜガラス窓の下にドイツの高級車、ベンツのようなマークがあるのだろうか‥
ウォーターフォード社の日本語版の公式ホームページは見つからなかった。日本には本格的には入ってきていないのだろうか?
歴史と伝統息づくアイルランドの薪ストーブ。ぜひ一度生で見てみたいものだ。
第15位 みにくいアヒルの子(スキャン社)
ついに北欧のメーカーが登場。
デンマークには素敵な薪ストーブメーカーがいくつもあるが、このスキャンも、その一つだ。世界中がオイルショックに揺れていた1978年に、化石燃料を必要としない暖房器具を、という理念のもと誕生した。
デンマーク第2の島フュン島にあるクロッグ・イヴァーセン社という会社が製造販売をしている。
スキャンはモダンタイプの薪ストーブを多く揃えているが、クラシックな横型のストーブもいくつかある。その中でもカルト的な人気を誇っていたのが、写真にあるCI-1G CB、通称「みにくいアヒルの子」である。細長いボディが特徴のシガータイプの薪ストーブだ。小型ながら長い薪が入り、ゆっくりが燃焼するのが特徴で、最近の住宅性能の高い家ならこれくらい小型でも充分温まるのではないかと言われている。
各メーカーそれぞれシガータイプ薪ストーブを作っているが、そんなシガータイプの決定版とでもいうべきストーブであった。
「あった」と過去形なのは、どうやらこのストーブは廃盤になってしまったようなのだ。
そしてスキャンにはもうひとつアンデルセンストーブと呼ばれている、代表的なクラシックストーブがある。
SCAN ANDERSEN(アンデルセン10)。
サイズ毎に、ANDERSEN4、ANDERSEN8など色々な大きさがある。無駄を廃した極めてシンプルなデザインは、どんな部屋にも調和する柔軟性があり、長く愛される薪ストーブになるだろう、と思っていたのだが、このANDERSENシリーズもどうやら、近いうちに廃盤になってしまうようだ。スキャンのカタログには、在庫がなくなり次第販売終了、という寂しい文字が書いてある。時代は確実にモダンストーブへと移っているということなのだろうか?
この次に紹介するスキャンサーム社の薪ストーブを調べていると、さらにその感覚が強まった。
コスパ ☆☆☆☆
デザイン☆☆☆☆
機能性 ☆☆☆☆
ちなみにスキャンのモダンストーブはこんな感じだ。
正面だけでなく、側面にもガラスがはめ込んであり、炎をじっくり観賞できる、高品質な薪ストーブとのこと。
58-6CBという、スターウォーズに出てくるロボットのような名前がついている。
第14位 ターン(スキャンサーム社)
スキャンに続いて、スキャンサーム。名前が被っているが、特に意味はない。偶然並んだだけだ(笑)。
ドイツが誇る薪ストーブ会社スキャンサーム。人呼んで「世界一のモダン薪ストーブメーカー」。
世界一と言われるだけあってそのモダンぶりは突き抜けている。
たとえばこのturn(ターン)という機種。ちょっと普通の薪ストーブでは考えられないような形をしている。そして名前からも想像がつく通り、360°回転してどこからでも炎を眺める事ができる。回転する薪ストーブ自体は他のメーカーにもあるが、その機能性とこのデザインを融合させてしまうところがスキャンサームのすごいところだと思う。
ユニークな姿の機種が多いので他のものも見てみよう。
例えばこのgate(ゲート)。
いやー、凄いなぁ。縦型の薪ストーブはたくさんあるが、こんなストーブは見たことがない。薪ストックを完璧にデザインに融合してしまっている。
右下にはウォールナット製の引き出しがついていて、着火材などをしまっておける。
他にもこんなストーブも。これはelements(エレメンツ)という機種だ。
見るからにユニークな形と薪ストックの配置が楽しい。しかし、この薪ストーブの真骨頂はパーツの組み合わせで様々な形に姿を変える、という奇抜すぎるコンセプトにある。
例えば同じストーブでもこんな風に配置できる。
さらに、こんな風にすっきり縦長にもできる。
おいおい、こんなのありかよ。
とても同一のストーブとは思えない・・・。
「 世界一のモダン薪ストーブメーカー」の看板に偽りはなさそうだ。
もちろん、これだけのストーブだから、80万から100万円前後と価格もそれ相応だ。ちょっと手が出ないという人も多いと思う。しかし、今まで薪ストーブに全く関心がなかった人でさえ、釘付けにするであろう、スキャンサーム。
新しい薪ストーブユーザーを増やすに違いない。
コスパ ☆☆☆
デザイン☆☆☆☆☆
機能性 ☆☆☆☆
第13位 AGNI-C(岡本)
突然こんなに素敵なデザインの薪ストーブが登場したことにかなり衝撃を受けた。
メイドインジャパンである。
岐阜県の鍛冶屋、岡本はなんと1560年創業という、超がつく老舗だ。バリバリの戦国時代に創業した岡本が作る国産薪ストーブ、AGNI-C(アグニC)である。
一つ小さいクラスのAGNI-CC(アグニCC)というストーブもある。ドアを右開きか左開きか選べたり、ストーブトップに違いがあったりと、細かい部分では色々異なるが、基本デザインは同じだ。
さてこのAGNI、どんなストーブかというと、ハイブリッドな燃焼方式なのである。ハイブリッド、つまり触媒とクリーンバーンの両方の燃焼方式をもち、2次、3次燃焼によってどんどん煙をクリーンにしていくのだ。
触媒はダッチウエストの丸い触媒を使っている。しかも2個同時に!
これは燃焼効率的には非常に期待できる。しかし、交換するときは、ただでさえ値段の高い触媒を2個同時に交換なので、出費も2倍だ。ちょっとつらいですね‥
とはいえ交換時に下取りサービスもあるらしいので、実際にはそれほど出費はかさまないという噂もある。
天板のデザインも超ユニーク。銀色の丸い部分では高温調理も可能だ。お湯もグラグラ沸く。触媒の交換費用なんて気にならないぐらい、機能的でチャーミングな薪ストーブだと思う。
コスパ ☆☆☆
デザイン☆☆☆☆
機能性 ☆☆☆☆☆
さて、AGNIにはこんなかわいい機種もある。アグニヒュッテという小型の薪ストーブが2016年にラインナップに加わった。
うーむ。うーーむ。
なんという素敵なデザイン!星を6つあげたいくらい好きな形だ(あくまでも個人的な好みだが)。
ヒュッテとは山小屋という意味だそうだが、山小屋だけでなく、高気密の最新の住宅でも自然にフィットしそうな、仔犬のような薪ストーブだ。本気でこの機種を導入しようかと迷ったりもした。
こんな素敵なウォーミングシェルフまでオプションでつけられるんですぜ。
ワンワン、欲しいワン。
第12位モンドール(アンヴィクタ社)
1924年にフランスのシャンパーニュ地方で誕生したアンヴィクタ社の薪ストーブ。
ついに革命の国、おフランスの薪ストーブの登場である。さすがはパリコレの国、フランス。信じられないほど斬新なデザインのストーブがずらりと並ぶ。
個性的な薪ストーブに出会いたい人はぜひチェックしてみてほしい。いままの薪ストーブ観がガラリと変わるはずだ。
そんな斬新なデザイン豊富なアンヴィクタのラインナップの中で、日本人に人気があるのは、やや不思議な形をしたモンドールという機種。
なんとこの薪ストーブ、古代インドをコンセプトにしたのだそうだ。
なるほど、言われてみればエキゾチックな雰囲気を感じるデザインだ。非常に珍しい楕円形の筒型になっていて、天板には謎の突起が‥。これがあるので、トップが熱くなりすぎず、煮込み料理がコトコト作れるとのこと。お湯も少し時間はかかるが、ちゃんと沸くらしい。
42万円と値段は比較的高くはない。個性的過ぎないけれど、他にはない独特のデザインと言える。
コスパ ☆☆☆☆
デザイン☆☆☆☆☆
機能性 ☆☆☆
他にも個性豊かなストーブが色々あるので紹介していく。まずはこのストーブ。
ガヤ・アルドワズという名前のこのストーブ。一見すると埋め込み式暖炉のようだか、実は普通の薪ストーブである。
部屋に置かれるとこんな感じ。
なんかすごいね。洗練され過ぎて、普通の部屋には置けないかも。
薪は最大70㎝までの長さのものが入るようだ。すごいね。炉がでかすぎるね。
72万円と価格も相応だ。しかしデザインのセンスは抜群。存在感も圧倒的だ。
アンヴィクタには他にもこんなストーブがある。炎を見るガラスがあり得ない形のオラクル。
そしてここまでやるか、という究極の鋳物技術を見せつけるガヤ・フィーユ。
ため息が出るようなストーブだ。14位で紹介したスキャンサームも意匠を凝らした圧倒的なデザインだったが、アンヴィクタの薪ストーブはそれとは全く違う切り口で斬新さを出していると思う。
あえて言えば、スキャンサームはモダンストーブの方向に突き抜けていて、アンヴィクタはクラシカルな方向に突き抜けている。
こうして見ていくと、本当に薪ストーブの世界は奥深いなと、ちょっと怖くなる。
第11位 ケープコッド(トラビス・インダストリーズ社)
Googleで「ケープコッド」と検索をかけると、薪ストーブではなくて、「ケープコッド・クックオフ」という東京ディズニーシーのレストランの情報がどびゃーっと出てくる。世間の大多数の人たちにとっては、カーボンニュートラルな暖房器具より、ウォルトディズニーの夢の国の方が関心が高いのである。
それはともかく、アメリカ製の薪ストーブ「ケープコッド」の話である。
このストーブは「世界一クリーンな薪ストーブ」と形容される。煙突から排出される排煙微粒子が世界最小値を記録しているということなので、「世界一」という客観的な評価は確かにできる。ただし、これは同一条件でということなのだろうから、湿った薪で焚いたり、空気を絞りすぎれば、クリーンではない煙が排出されるのは当然の事だ。
しかもクリーンなだけでなく、燃費もとてもいいとのことだ。
薪は一度投入すると、12時間もの連続燃焼が可能であり、輻射と対流を組み合わせた温めかたも、ハイブリッド燃焼方式も、とにかく最新技術がこれでもか、と投入されている印象。
個性が強すぎないスッキリしたデザインも、とても日本人好みな気がするが、日本ではまだあまり知られていない。アメリカでは薪ストーブのシェアの30%を占めるかなりの人気機種のようだが。
なんとストーブ本体を買うと、含水率計が付属品として付いてくるらしい。なんとも太っ腹だ。
欠点は、それほど大型の薪ストーブでもないのにめちゃくちゃ重いこと。といっても床がきちんとしていれば、設置には問題はないはずだ。ではどうして欠点なのかというと、設置する業者さんが大変なのだそうだ(笑)。
ともあれ、最新技術で排煙を無臭化することができるケープコッド、住宅地での導入を考えている方はぜひ選択肢に加えてみてはいかがだろうか?
価格は60万円台。
コスパ ☆☆☆
デザイン☆☆☆☆
機能性 ☆☆☆☆☆
ケープコッドでは大きすぎる、という人にはRockport(ロックポート)という一回り小さな機種もある。ほぼ同じようなデザインや構造を踏襲して、小型化しているようだ。
ただ、ケープコッドの方が最適なサイズのようで、燃焼効率や排煙量ではケープコッドに軍配があがるみたいだ。
第20位から11位のまとめ
巷でよく知られた、ダッチウエストやスキャンのようなメーカーも登場したが、どちらかと言えば、どうしてこんな凄い薪ストーブを作っているメーカーが日本であまり知られてないんだろう、と疑問に思うような強烈な薪ストーブメーカーが続々登場してきた気がする。
薪ストーブの情報は、昔と比べればずっと集めやすくなったようだが、それでも情報源は限られており、偏った情報だけで判断してしまうケースがとても多いのだろう。
有名メーカー数社だけを比較するという人がほとんどだろう。20~30のメーカーを比較して自分に一番合ったものを探す、というような人は少ないのではなかろうか。
そもそも薪ストーブという業界事態が、暖房器具業界の中のニッチな存在でもあるわけで、しかも代理店契約などの様々なしがらみを薪ストーブ屋さんも抱えながら、ということになると、フラットな状態での機種選びというのは二重、三重に困難になってくるのではないかな。
もちろん、ここで書いた情報も、書いている「僕」というフィルターがかかっているわけだから、鵜呑みにせずに、気になる機種があればぜひ自分できちんと調べて欲しいと思う。その上で、幅広い選択肢を持つための一助となれば嬉しいと思う。
さて、いよいよトップ10の発表だ。皆さんお馴染みのストーブが続々登場することになるだろう。順位に対する突っ込みは、なるべくなしでお願いします(笑)。
え、薪ストーブメーカーって30もあるの?
なんていうところから始まったこの企画だけど、実際のところ世界中にはあきれるくらいたくさんの薪ストーブメーカーが存在しているので、ベスト30なんかでは全てを紹介することはとてもできないということがわかった。
しかも、こういう情報は常に書き手によるフィルターがかかることになるから、しつこいようだけど、この記事だけ読んで鵜呑みにせずに、
「へー、こんなストーブもあるんだ」
くらいに思ってもらえるとうれしい。
それでは早速第10位から第1位までを発表していこう。
一体何が根拠のランキングなのか?と真面目にお怒りになる読者もおられるかもしれないが、あくまでも僕(筆者)の独断と偏見、つまりはただの僕の好みであり、あまり明確な根拠はない。あえて言えば欲しい順?
どうか、サラサラッと笑い飛ばしながら読んでいただけると、とても嬉しく思う。
それではいってみよう。
第10位 ヘリテイジ(ハースストーン社)
ソープストーンをふんだんに使った蓄熱性の高い薪ストーブを作るハースストーン社は、アメリカの薪ストーブメーカーだ。
ソープストーンは温まるのに時間がかかるが、一度熱を持つとじっくりと放熱するので冷めるのが遅く、火が落ちてしまっても部屋の温度が下がりにくい、というとてもありがたいストーブだ。
もちろん、他のメーカーでも蓄熱性の高い石をストーブの側面につけたり、石のボディを持ったオプション的な薪ストーブはラインナップされているが、基本コンセプトが「石の薪ストーブ」というメーカーはほとんどない。そのなかでもこのHERITAGE(ヘリテイジ)はほどよいサイズ感で人気が高い機種だ。
実際にヘリテイジを使っている知人によると、
「いつまでも家の中が暖かく保温性抜群なのだが、お湯が全然沸かないのだけが残念」
という感想だった。
調理とまではいかなくても、お湯がそこそこ沸いてほしいとは思うので「確かにそれは残念だ」なんて思っていたら、煙突を背面出しにすれば、調理に使えるクックプレートが装備できるようだ。
下の画像の丸いシルバーの部分がクックプレートだ。
鋳物や鋼鉄製のストーブと比べてソープストーンは温度上昇が非常に緩やかなため、ストーブトップまで全て石でできているハースストーンの薪ストーブでは、確かにお湯を沸かすことは難しいだろう。
しかしこのクックプレートの上にやかんを置いておけば、お湯もしっかり沸いてくれるので、さらに使い勝手の良いストーブになるだろう。個性的なカラーバリエーションも選べる、かっこいい薪ストーブだ。
コスパ ☆☆☆
デザイン☆☆☆☆☆
機能性 ☆☆☆☆
ハースストーン社のソープストーン製薪ストーブはサイズ別に5種類あって、大きい方から、
イキノックス、マンスフィールド、ヘリテイジ、フェニックス、キャッスルトン
という名前がついている。その特徴は、圧倒的な重量だ。一番小型のキャッスルトンでさえ、その重さは215kg。不思議なのはちょうど真ん中のサイズのはずのヘリテイジも同じく215kgだということだ。炉の大きさとか出力は違うけれど、ソープストーンの重さはだいたい同じくらいという事だろうか?
一番大きなイキノックスはなんと313kgもある。それだけの重さの巨石が一度温められたなら、そりゃおいそれとは冷めていかないはずだ。蓄熱性の高さも頷ける。薪ストーブユーザーに優しく、設置業者さんに厳しい(めちゃ重い)薪ストーブなのだ。
第9位 ピキャンオーブン(ピキャン)
ピキャンはオーストラリア発の薪ストーブ。創業者のPeter Cannonさんの名前の頭文字をとってPecanと名付けられた。
鋼鉄製でお湯がぐらぐら沸く、クッキングに適したピキャンオーブンという機種が大人気だ。確か「チルチンびと」という雑誌の薪ストーブ特集で表紙を飾ったことがあり、それを読んだ世の中の自然志向の女子たちが
「薪ストーブ=ピキャンオーブン」
という方程式を脳内で完成させて、結構売れたようだ(ほんまかいな)。
実際僕の会社の先輩も、恐妻家の奥さんの希望でこのピキャンオーブンを導入したものの、乾燥した薪が底をついたため、石油ストーブを焚くという憂き目に遭っていることを愚痴られた。いかに薪の乾燥が大切か、を如実に物語っているエピソードではないか。
先程も書いたように、お湯はすぐに沸く。しかもクッキングストーブならではの機能だが、天板はトップを取り外して直火を使うこともできる。かなりの高温調理が可能だ。
上部が火室で下部がオーブンになっている。パンやケーキがとても美味しく焼けるという点も、薪ストーブ女子たちを狂喜乱舞させた一因ではないだろうか。
ひとつだけ残念なのは、火室が小さいため、入る薪の長さが30㎝までということだ。玉切りが少々面倒くさい。薪割りの手間も増える。それでも薪ストーブの熱源を色んな料理に利用したいと考えている人には最適の機種ではないだろうか。
コスパ ☆☆☆☆
デザイン☆☆☆☆
機能性 ☆☆☆☆☆
クッキングオーブンはいらない、という人にはネクター15CBという機種もある。
ピキャンオーブンの上部だけを切り離したようなデザインだ。厳密には天板がはずれなかったり、サイドヒートシールドがつけられて、壁との距離を近くできたり、少し違う点もあるが、熱量は同じぐらいだ。コンパクトながら結構出力は高めだし、価格も19万円とお手ごろ。また、マーク2ネクターCBという機種は、ピキャンの弱点である炉内が小さいという点を克服して、50㎝もの薪が入る。出力もかなり高いので、たのもしい一台だ。
第8位 IRON DOG No.1(ブルナー社)
ドイツのミュンヘンに本拠地を持つ、非常に硬派な薪ストーブメーカー、ブルナー社が作るアイアンドッグは、イタリアやフランス製のものとは全く違う切り口でデザインされている。一言で表すなら、非常にメカっぽいデザインだと思う。
IRON DOG No.1からNo.6まで現在六種類の機種がラインナップされているが、その中で一番シンプルなこのNo.1でさえ、なんだかロボットアニメに出てきそうなオーラがある。
ネジの一本に至るまで全て自社工場で製造するこだわりは、まさにドイツ、それもバイエルン州の職人魂をまざまざと見せつけてくれている。バイエルン州は車のBMWやAudiなど名だたる車メーカーが本社を置く、まさに物作りの中心地なのだ。そして歴史的に保守的な土地柄だと言われているが、それが薪ストーブのデザインに影響を与えていないとは言い切れないだろう。
シンプルに見えるNo.1だが、デザインは考え抜かれている。例えばこのサイドパネル。
不思議な膨らみをもつ立体構造で、輻射熱を発生させる表面積を最大にする熱効率とデザインの妙を両立させている。実に美しい鋳物だ。
他の機種を見てみよう。例えばアイアンドッグNo.3はこのようなデザインだ。
完全に四本足のロボだな。
本当にユニークだ。そして、いわゆるモダンストーブとは違う。方向性はクラシックな薪ストーブの線上にある。でも他では見たことのないたたずまいだ。
同じドイツのメーカーでも、スーパーモダンなスキャンサームの薪ストーブとは全くベクトルが違う。ベクトルは違うんだけど、物作りに対する情熱はどちらのメーカーからもビシビシ伝わってくる。
さすがドイツ。
ドアの裏にはMade in Germanyの文字が鋳造されている。
ここまで見てきて気になるのは、ドアガラスのサイズだ。ちょっと炎を鑑賞するには物足りない大きさだな、と思った。そしてそんな方にはやはりガラスの大きな機種も用意されている。
アイアンドッグNo.4だ。
ご覧の通り、大きな正面ガラスから炎をじっくり楽しむことができる。サイドから薪を投入するサイドローディングも可能な、オーソドックスで機能の充実した機種だと思う。まさにクラシックストーブ、という感じで、ちょっとデザインが他のものよりおとなしすぎるきらいはあるが‥。
しかしまあ、なんといってもアイアンドッグの個性が爆発しているのは、クッキング兼用薪ストーブであるNo.6だと思う。
まるでラピュタ城を守るロボットの兵隊の頭部のようだ。
右側の燃焼室にはグリルが挿入でき、そのグリルは使わないときには左下の引き出し式の収納庫にスッキリ収めておける。左上は大容量のオーブンで、ローストチキンやパンなんかも余裕で焼くことができる優れものだ。
天板も燃焼室がある右側は高温調理、オーブンの上の左側は煮込みや保温に使えるので、クッキングストーブとしては最強のポテンシャルがあるように思う。
そして、そんなにもいい薪ストーブなのだから当然だが、結構いいお値段がする。スキャンサームにせよ、このアイアンドッグにせよ、めちゃくちゃいい薪ストーブなのに日本でそれほどメジャーにならないのは、意外と予算的な問題なのかもしれない。
コスパ ☆☆☆
デザイン☆☆☆☆☆
機能性 ☆☆☆☆☆
第7位 F500(ヨツール)
世界で一番売れている薪ストーブメーカー、ヨツール登場。ものすごく薪ストーブらしい形をしているのに、一目でヨツールと分かる。つまり「普遍的なのに個性的」という最強のフォルムをしている薪ストーブなのだ。
ノルウェーの生活スタイルに寄り添う、おおらかで誰でも使いやすい薪ストーブとして、多くの人に愛されている。
まず、ヨツールのストーブの最大の個性であるガラス窓の独特の格子模様が素敵だ。世界中の様々な薪ストーブメーカーがこのデザインを真似た薪ストーブを製造した歴史からも分かるように、薪ストーブのひとつの原型を作ったと言える、偉大なメーカーだ。
ただし、最近はそのデザインよりも、炎がしっかりと観賞できた方が良い、というユーザーが増えてきたため、スペシャルエディション(SE)と銘打って、ガラス窓の格子模様がないバージョンがラインナップされている。
↑同じF500の格子模様なしバージョン、F500SEはこんな感じ。確かに炎はよく見えるけれど、なんかちょっと残念な気がしないでもない・・・。ヨツールらしさが減退しちゃってるぜ。
ヨツールの薪ストーブは、シンプルでメンテナンス性の良いクリーンバーン方式を採用していて、丈夫で壊れにくく、メンテナンスが楽で部品の交換も容易だということで非常に人気がある。ただ、いろんな話を総合すると、使いやすいクリーンバーン方式ではあるけれど、燃費はイマイチみたいだ。
というのも、そもそも普通のクリーンバーン機の多くがそうみたいだが、2次燃焼(クリーンバーン)が起きて燃焼効率がよくなるためには、ある程度の出力が必要なので、弱火で焚けず、ガンガン焚いてどんどん薪を喰っていくようだ。
逆に言えば、空気を絞ってチョロ焚きすると2次燃焼が起きず、煙がクリーンじゃないまま煙突から出ていってしまって、燃焼効率も悪くなってしまうということか。
しかも、時々暴走することがあるらしい。2次燃焼が制御不能になって、ものすごく高出力で燃えまくる、という話も聞いた。
つまり、部屋のサイズと合っていないストーブをチョイスすると暑すぎたり寒すぎたり、バランスよく焚けないということだろう。逆に部屋にぴったりのサイズだったら、ものすごく良いストーブということになる。そういう意味では、サイドローディングできて、天板にホットプレートのオプションがあるこのF500が、かっこいいからという理由だけで選んでしまうと、大変なことになるかもしれない。
↑ F500のオプションのホットプレートを装備すると高温調理も可能。
コスパ ☆☆☆☆
デザイン☆☆☆☆☆
機能性 ☆☆☆☆
※コスパが星4つなのは、やはり薪の消費が激しいという情報のため。ストーブ自体の寿命も長そうだし、全体的には非常にコスパの高いストーブだとは思う。
そしてヨツールを選ぶと、使えば使うほどどんどん愛着が沸いてきそうな、そんな渋い魅力を持っている気がする。ヨツールユーザーに話を聞くと、そんな人がとても多い。
ヨツールにはF100、F3、F400、F500、F600と出力とサイズ別に非常に多様なラインナップが用意されている。
例えばこのF400。
クラシックでありながら個性的で、予備知識がない頃でも、「いかにも薪ストーブ」という印象を強く持たせてくれる、素敵なストーブだ。F500より少し小さめ。
もっと小さな、山小屋みたいなところにはこんなかわいい薪ストーブもいいかもしれない。これはF100という最も小さいサイズに分類される機種だ。
もし部屋が山小屋みたいに小さい場合は、こいつが第一候補だ。めっちゃかわいい。
第6位 ヴィンテージ35(ドブレ)
さて、ここでベルギーが世界に誇る薪ストーブメーカードブレの登場だ。
『薪ストーブの代名詞』とさえ言われる薪ストーブらしい外観と、圧倒的な使いやすさと、質が高いのにお手頃価格、というコストパフォーマンスの高さが人気の秘密だろう。
いろんな所で目にしたことのひとつに「ベルギー製薪ストーブの鋳物は質がとにかく高い」というものがある。ベルギー製薪ストーブと言えば、ネスターマーティンとドブレを思い浮かべるだろうが、この鋳物の質が高いという点に関しては、どうもドブレのことを指しているようだ。そもそもネスターマーティンは構造が普通の鋳物ストーブとはちょっと違う。
さて、ここでちょっと話が脱線するが、そもそも「鋳物の質が高い」とはどういう意味なのだろうか、という疑問がわいた。
なので、調べてみたところ、鋳物の長所である蓄熱性が高く、一度温まったらなかなか冷めないことと、壊れにくいこと、そして細部までしっかり鋳造されていて気密性をしっかり保ってくれること、などが挙がっていた。
質の悪い鋳物だと、変なところから空気がもれたり、鋳物の素材が劣悪で割れやすかったり、最悪の場合ちっとも温まらない、なんてことにもなりかねない。
鋳物製薪ストーブの肝とも言える部分を、鋳物の質が左右するのだ。
そんなわけでドブレは安心のブランドだ。最新機種のヴィンテージは、そんなドブレの技術力と、ノスタルジックなデザインが融合した、個性的な薪ストーブだ。ヴィンテージ35とヴィンテージ50と二種類あるが、これは35㎝の薪まで入る、50㎝の薪まで入る、という意味。分かりやすいネーミングだ。
これはヴィンテージ50のエナメルグリーンというカラーだ。他にエナメルホワイトもある。普通の黒と合わせて3色から選べるのも嬉しい。
実際に何度もBESSのモデルハウス(ログハウス)で焚かせてもらったが、 細割りの焚き付け材が全く無くても着火できるくらい、焚き付けが簡単だった。小さい35でも充分すぎるくらいログハウス全体がポカポカになる、強力な薪ストーブだ。
コスパ ☆☆☆☆
デザイン☆☆☆☆☆
機能性 ☆☆☆☆
他にもドブレは良い機種がたくさんある。
縦長でモダンなアストロライン。「春夏秋は冬を待つ季節」のブログで有名な薪ストーブ界のレジェンド、かわはらさんが有名にした往年の名機700SL。コンパクトな525CBJなど・・・。
枚挙にいとまがないが、やはり薪ストーブの代名詞と呼ぶに相応しい機種は、760CBJと640CBJのシリーズだ。
どちらも同じ形をしているが、実は大きさが違うだけなのに焚いた感じがずいぶん違うらしい。サイズ感は640の方が手頃で良い感じがするが、どちらかを選ぶなら760の方がオススメのようだ。
この「ザ・薪ストーブ」という飾りのない、しかし美しいデザインに、なんとも言えない安心感を覚える。天板も広々としていてクッキングに良さそうだった。
ただ、760CBJと640CBJは二重構造になった天板の温度はそこそこの高さまでしか上がらないみたいなので、あくまでも保温がメイン。お湯をグラグラ沸かしたいなら、天板がシングル構造の700SLを選ぶといいだろう。
↑700SL。どことなくロビンマスクを彷彿とさせる、レトロなデザインの薪ストーブだ。
第5位 1126CB(モルソー)
デンマーク王室御用達、デンマークが世界に誇る薪ストーブメーカーがモルソーだ。なんと100年以上前から、デンマーク王室に薪ストーブを納入しているらしい。1世紀もの間その地位を維持し続けるためには、並々ならぬ情熱と努力が必要だった事だろう。
さて、そんなモルソー。クリーンバーン方式による二次燃焼を採用しており、その大部分が上質な鋳物製の薪ストーブである。クラシカルなデザインのレリーフも意匠が凝らされていて、なんというか、実にオーソドックス。「正統派の薪ストーブ」という感じがする。
今回紹介している1126CBという機種も、実にクラシカルでありながらおしゃれな雰囲気もあり、実に魅力的な薪ストーブだ。モルソーのラインナップの中でも最も愛されているもののひとつだそうだ。
そんなモルソーには他のストーブメーカーにはないある特徴があって、それはほとんどの機種が、同じデザインでありながら輻射式と対流式の二種類から選べるというものだ。
ペレットストーブにはよくある対流式暖房。輻射熱をじわじわ広げて、ゆるやかに部屋を温めていく輻射式に比べて、対流式は、空気の流れを作り出して、温めた空気を部屋に素早く循環させることで、手早く温度をあげられるというメリットがある。
鋳物製の薪ストーブを対流式にするには、ストーブの側面などにもう一枚プレートを設置してストーブ本体との間に空気の層を作り、その空気の層を温められた熱が移動して対流を生み出すという仕組みになっている。
部屋が早く温まるだけでなく、もうひとつメリットがあって、間に空気の層を作ることによりそれがヒートシールドとなり、ストーブ表面が高温にならず、壁などに近づけても危なくないということだ。
初めのころ、このことを誤解していて、対流式の薪ストーブは天板が熱くならず、お湯が沸かせないと思っていたが、天板の温度はストーブトップが二重構造になっているかどうか、そしてその素材(鋳物か鋼鉄か石かなど)によって決まるのであって、対流を生み出すサイドが二重構造になっていてもあまり関係がないことが分かった。
そんなわけで、上記の薪ストーブ1126CBという機種は対流式の薪ストーブなのだが、とても素敵だと思う。
実家の建て替えでお世話になっている工務店の設計士の方がこの薪ストーブを使っておられるので、身近な機種だ。
悩みの種は、入る薪のサイズが小さめなこと。モルソーのストーブは全体的に薪サイズは小さめだ。
とはいえ一番大きなサイズのストーブである3610CBは60㎝までの薪を炉の中に入れることができるので、ストーブのサイズ次第ということだが。
↑3610CB。オプションでウォーミングシェルフも付けられるが、一度付けると取り外しができないそうなので注意が必要だ。
モルソーストーブを調べていて、なんとなく感じるのは(あくまでもなんとなくだが)、この薪ストーブ、ものすごく長持ちするんじゃないかな、ということ。
構造がシンプルで、しかも鋳物が破損したりしてもかなりきっちり交換できるので、メンテナンスや修理をしっかり行えば30年くらい使っている人もざらにいる。圧倒的ロングライフな薪ストーブぢゃないか。
比較のしようがないのであくまでも、なんとなくの印象だが、あながち的はずれでもないかもしれない。
コスパ ☆☆☆☆☆
デザイン☆☆☆☆
機能性 ☆☆☆☆
できるだけ同じストーブを長く使いたい人におすすめできるメーカーなのかもしれない。価格もドブレと同じく、お手頃価格なので手が出しやすい。
地味だがとても良さげな薪ストーブだと感じる。
第4位 インスパイア45H(ヒタ)
なんと、偶然にもデンマークの薪ストーブメーカーが二つ並んだ。モルソーの次は、ヒタである。これにさらにスキャンというメーカーまでデンマークである。
アメリカのような大国ならいざ知らず、これほど小さい国で、クオリティの高い薪ストーブ会社がこんなにいくつも存在するなんて、すごいことだ。
人魚姫の国、恐るべし。
さて、インスパイアという薪ストーブが日本で販売されているヒタは、比較的新しい薪ストーブメーカーで、ファイヤーサイドさんのヒタ社訪問記を読むと、実に好感の持てる小規模な製造ラインで、とても優れたもの作りを行っている、という印象を持つ。
インスパイアが現在のところ日本で買える唯一の機種だが、そのバリエーションはなかなか幅広い。
まずサイズが3種類、そしてそれぞれのサイズにカラーが10色。つまり3×10=30種類から自分に合ったストーブを選ぶことができるのだ。
その中でも、カタログベースで最も燃焼効率がよく、また使いやすそうなのがインスパイア45Hだ。カラーが多すぎて迷うが、個性的で素敵だと思うのは写真にあるようなホワイトだ。
このストーブ、ユニークなのは、基本的に鋼鉄製なのだが、ストーブドアだけが鋳物製で、その部分にホーロー加工がなされている点だ。
機能のことを考えるとこれはとても利に叶っている気がする。なぜなら、鋼鉄製のストーブは立ち上がりがよくて暖まりやすく、しかも表面温度が高くなるので、天板もかなり熱くなり、お湯がしっかり沸いてくれるようなのだ。
そして鋳物製のドアは、見た目の重厚感、蓄熱性、そして鋳物製のストーブがもつ独特の風合いも感じることができる。まさにいいとこ取りのハイブリッド薪ストーブなのではないだろうか?
ガラスの面積も広くて炎を堪能できる上に、エアーのコントロール性も抜群に高いようだ。
こうやって書いているだけでも欲しくなってくる実に素敵な薪ストーブなのだ。
ひとつだけ物足りないのは、炉内の体積が非常に小さいこと。薪は少ししか入らないし(燃費がいいので大きな問題ではない)、ストーブの炉を使った料理がほとんどできない。まあ、多くの人は炉内を使っての本格的な調理は頻繁にはしないだろうから、せいぜいピザがうまく焼けないぐらいのものかもしれないが。
炉が小さいので当然、翌朝まで熾火は残っていないが、立ち上がりが早いので、朝焚いてもすぐに部、それほど問題にはならないみたいだ。
なので共働きの夫婦が夜だけ焚く、といったケースにも最適の薪ストーブと言える。
コスパ ☆☆☆☆☆
デザイン☆☆☆☆☆
機能性 ☆☆☆☆
↑一番小さいサイズのインスパイア40H。とってもコンパクトだが、23㎝までの薪しか入らないため、ちょっと使いづらいと感じる人もいるかも知れない。
最大サイズのインスパイア55Hはダイナミックな炎が楽しめるとてもワイドなガラスが特徴だ。
第3位 C51ヤンソン(コンツーラ)
「 薪ストーブの王様」。
王様の名に恥じない、とても素敵なデザインの薪ストーブがたくさんラインナップされているが、個人的にはこのC51ヤンソンという機種が気になっている。炉の横幅はそれほど大きくないので薪は35cm程度のものまでしか入らないが、高さが充分にあるので本格的なストーブ料理が楽しめる。
そもそも、この薪ストーブの愛称「ヤンソン」は、スウェーデンの代表的オーブン料理「ヤンソンさんの誘惑」が由来だ。本格的なオーブン料理が炉内で楽しめる、という意味を込めて名付けられているようだ。
シンプルなデザインと不思議な円柱の四本足。そしてなにより嬉しいのは、天板がシングル構造なので、お湯がしっかり沸いてくれることだ。
デザインも機能性も申し分なし。ヒタのインスパイア45Hと並んで最終候補に残ったストーブのひとつだ。
コスパ ☆☆☆☆
デザイン☆☆☆☆☆
機能性 ☆☆☆☆☆
ちなみに、ストーブでお湯を沸かすという発想は、ヨーロッパにはないらしいので、ヨーロッパで人気の高いモダンストーブは、そのほとんどがお湯をグラグラと沸かせないそうだ。
コンツーラから出ている薪ストーブも、そのほとんどはお湯を沸かすことを前提にしていない。
例えばこんな機種。
コンツーラC850という人気機種だ。やかんが乗っているのでもちろん沸かないことはないのだろうけど、天板温度は低め。実際にこの機種を見たときも、かなり長時間ずっと炎を眺めていたが、上に乗ったやかんがグラグラ言うことはなかった。
ただ、デザインは圧倒的に秀逸で、実物を見ると物凄く欲しくなった。この機種をみて、実際に触れてみて初めて「モダンストーブもいいなぁ」と思うようになったのだ。
ちなみにこの薪ストーブの下の部分、薪が置かれている所は外部吸気導入をするとき吸気口を直接ストーブの真下につけられてすっきりした見た目にできるのが嬉しい(下写真参照)。
所有欲を満たしてくれる、確かな質感を存分に感じさせてくれるコンツーラ。
まさに「薪ストーブの王様」だと思った。
まあ、このコンツーラだけに限らないのだが、北欧というのは本当にいい薪ストーブの宝庫だ。スウェーデン(コンツーラ)、ノルウェー(ヨツール)、デンマーク(スキャン
、モルソー、ヒタ)など。どれを選んでもハズレは無いように思う。
不思議なことに同じ北欧でも、フィンランドからはあまり薪ストーブメーカーの名前を聞かない。詳しくはわからないが、どうやら普通の薪ストーブよりも、壁に埋め込むようなもの(ペチカ)や、蓄熱式ストーブ(メイスンリーヒーター)などが暖房機具の主流のようで、その歴史は紀元前まで遡るようだ。
まあ、少し調べただけなので、いつか実際にかの地を訪れて色々見聞きしてみたいと思った。
さて、ベスト30から書いてきたこのランキングもいよいよ残すところあと2つだ。超有名なメーカーがまだ出てきていないので、もう大体の予想はつくと思うが、早速残り2つを紹介しよう。
第2位 S33(ネスターマーティン)
とても歴史のあるベルギーの薪ストーブメーカー、ネスターマーティンが第2位だ。
ネスター・マーティンとは創立者の名前で、1825年生まれ。激動の19世紀をストーブ作りに捧げ、91歳という高齢で惜しまれながら世を去ったそうだ。
触媒方式でもなく、通常のクリーンバーン方式とも少し違う独自の「Woodbox燃焼方式」を採用した少し特殊な薪ストーブの性能を見抜いた老舗薪ストーブ会社、京阪エンジニアリングが日本での輸入を一手に請け負っている。
その画期的な燃焼方式については、ファイヤピットさんの熾壺日記で詳しく紹介されているのでそちらを観ていただけたら、と思う。
廃材だけでは絶対に無理 | 函館の薪ストーブ屋 ファイヤピット 熾壺日記
廃材だけでは絶対に無理 2 | 函館の薪ストーブ屋 ファイヤピット 熾壺日記
普通の針葉樹だけでなく、廃材や端材でも余裕で焚くことができるということだ。
よく言われるように、どんな薪ストーブでも針葉樹を焚くことはできる。では、なぜネスターマーティンは「針葉樹推奨」と言われるのかというと、要するに針葉樹や廃材しか燃料がなくても、普通に薪ストーブの性能を発揮して部屋を温められるというのが大きな違いなのだろう。もちろん楢やクヌギの方が暖かいようだが、「針葉樹=焚き付け用」なんていう図式はネスターマーティンには当てはまらないようだ。
その辺りが、他の薪ストーブとの一番大きな違いかもしれない。
そして、普通のクリーンバーン機と違って出力のレンジが幅広い。通常のクリーンバーン機は、ある程度しっかり焚かないと二次燃焼が始まらないが、ウッドボックス方式では弱火から強火までのレンジが比較的幅広く、空気を絞り気味でも効率の高い燃焼をしてくれるようだ。まあ、それも「ある程度」という話ではあるだろうが。どんなストーブも万能ではないから。
で、そのネスターマーティンのラインナップだが、S33、S43、H33、H43の四種類が主流だ。そして構造はほとんど同じ。微妙にデザインが違い、33より43の方がサイズが大きいという違いがあるくらいだ。
その中でも売れ筋はダントツでS43なのだそうだが、僕としてはS33のしかもB-topというモデルを推したい。
B-topはバックトップの略、つまり煙突の背面出しのことで、背面から出して広くなった天板に装備された丸いクッキングトップが非常に高温になって、お湯もグラグラ、目玉焼きもジュージュー焼けるのだ。
従来のネスターマーティンの唯一の弱点と言われていた、天板温度が上がらなくてお湯もグラグラ沸騰しない、というものが、このB-topモデルによって解消されたのだ。
実際にあちこちでS43を見たのだが、ちょっと大きすぎるような気がする。確かに大きなガラス窓から見える炎は圧巻だが、家の大きさによっては、弱冠オーバースペックなのではないかと感じた。
そして何よりもS33のサイズとデザインが程よいと感じる。絶妙さ加減に惹かれるのだ。
いいことづくめのネスターマーティン。実際にバカ売れしているようだ。では本当に弱点はないのだろうか?確かにデザインさえ好みに合えば、無敵かと思えるネスターマーティンだが、あえて重箱の隅をつつくなら、ストーブの寿命が、シンプルなクリーンバーン機より短いのではないか、という点が挙げられる。
構造がシンプルなクリーンバーン機は、比較的部品の交換が容易だが、鋳物の中に鋼鉄を包んでいると言われる複雑な構造のネスターマーティンは、内部の経年劣化がある段階までくると、メンテナンスが不能になる、と書いているブログもある。ただ、これは実際に壊れたわけではないので、あくまでも予想だ。
あまりにも非の打ち所がないストーブなのであえて重箱の隅をつついただけなのである。
H33とH43は、純粋な兄弟機で性能には全く差がない。デザインの好みで選べばよかろうと思う。
コスパ ☆☆☆☆☆
デザイン☆☆☆☆
機能性 ☆☆☆☆☆
第1位 アンコール(バーモントキャスティング)
さて、とうとう第1位。
ああ、やっぱりな、という意見が多かろうと思うが、でもどうして1位なの?という声もあるだろう。
バーモントキャスティング社の永遠の定番、アンコールの登場だ。
この薪ストーブについては、まだ薪ストーブのイロハも分からない頃に読んで感銘を受けたブログを思い出す。それがあまりにも有名な薪ストーブブログ「薪ストーブは燃えているか」だ。
このブログを読み始めたときは、「焚くのはアンコールの赤だって書いてあるけど、アンコールって何だ?」と素朴に疑問に思った。
しかし読み進めるうちに、薪割りの心得や原木についての考え方、チェーンソーの目立ての事など、ありとあらゆることを学んだ。まさに薪ストーブの教科書と読ませてもらったブログだ。
最近はあまり更新がないが、もしまだ読んだことがなかったら、為になることだらけであり、読んで損はない。
さて、そんなわけで薪ストーブを深く知るきっかけを与えてくれたアンコールだが、何よりもそのデザインがあまりにもすばらしい。
薪ストーブのデフォルトと言い切ってしまいたいほど、頭にこびりついて離れないそのフォルム、そしてクッキンググリドルやウォーミングシェルフなどの魅力的な機能に加え、交換が面倒でランニングコストを押し上げるはずの触媒すら、かっこよく見えたものだ。
もちろん、色々調べていくと、メンテナンスに手がかかって楽ではなかったり、もともとのストーブ本体も結構価格が高かったり、なんやかんやとデメリットも目についてくる。
だから、最初は「絶対にアンコールがいい!」と思っていても、だんだん他の選択肢を検討するようになる。
そしてもっと使いやすそうな薪ストーブを見つけてしまう。
それでも、たとえ他の機種を選んだとしても、いつまでも頭から離れないほどの魅了を維持し続ける薪ストーブであることは間違いない。非触媒式のエバーバーン式のアンコールが登場したり、触媒式とクリーンバーンを融合させた最新のフレックスバーン方式になったり、ホーローカラーもトワイライトなんていう新色が出たり、どんどん選択肢が広がっている。
しかしアンコールの魅力は変わらないと思う。
あまりにも有名な薪ストーブなのでこれ以上語るのは野暮というものだが、言葉の純粋な意味で「憧れ」を抱いてしまう、そんな薪ストーブだ。
こんな薪ストーブはどれだけ探しても結局、他に見つからなかった、とだけ書いておこう。
コスパ ☆☆☆☆
デザイン☆☆☆☆☆
機能性 ☆☆☆☆
ここまで読んでくれた人がまさか知らないはずはないと思うが、最大サイズのディファイアントや小さいサイズのイントレピッドⅡ、シガーストーブタイプのアスペンという機種がある。いや、これは蛇足だな。
まとめ①
有名無名を問わず、いいメーカーはたくさんある
世界中にいくつあるのか分からないけれど、とにかく始めに漠然と考えていたよりはずっと多種多様なメーカーがしのぎを削っていることが分かった薪ストーブ。その中で、日本で普通に取り扱われているメーカーから30社を選んで、自分の好きな順に並べたのがこのランキングだ。
薪ストーブを導入することになって、インターネットやカタログ、そしてユーザーの話や薪ストーブ屋さんの話を色々とアップデートしながら、自分なりに整理してみようと思って書いてみた。
これから薪ストーブの導入を検討している人の、「こんなメーカーもあるだなぁ」ということを知るきっかけになればそれでこの記事の目的は100%達成したことになる。そして、いくつか興味が沸いたメーカーや機種があれば、絶対に自分でもう一度調べて、最終的には実物を自分の目で見てから決めてほしい。
いくつかの有名なメーカーの情報だけが、偏って多い気がするので、もう少し色々あるということがわかってもらえると思う。まあ、それでもランキングを作ってみて分かったのは、やはり有名メーカーには有名になるだけの理由があるのだ、ということ。やはりいいストーブなのだ。そして、そこに付け加えるなら、他にもあまり有名ではないけど、いいメーカーがたくさんありますよー、と言いたい。
カナダのパシフィックエナジーや、スペインのヘルゴンなんて、最初は検索しても全くひっかかってこなかったけど、調べれば調べるほど、良さげなメーカーだと思った。
まとめ②
薪ストーブはどれでもいい
ここまであれこれ色んな薪ストーブについてランニングを書いてきて、その記事内容を全否定か!?
という見出しだが、そういうことではない。
この記事では、薪ストーブの蓄熱性能については少し触れたが、薪ストーブそのものの暖房性能にはあまり触れていないし、機種間の比較もほとんどしていない。導入する部屋の事を無視して、暖かいも暖かくないも言えないと分かったからだ。
薪ストーブの情報はあまりにも錯綜していて、はっきり言って信憑性のない情報もたくさんある。しかし同じ機種についていくつかの記事を平行して読んでみると、ある程度客観的な情報をつかむことができる。
それらを総合したり、諸先輩がたのブログを拝見するにつけて、
「薪ストーブはどれでもいい」
という結論にたどり着いた。薪ストーブブログで有名な薪焚亭さんもこんなことを書いておられる。
つまり、どのメーカーのものでも適正なサイズならきちんと部屋は暖まるから、これがいい、という直感を信じたら良い、ということだ。
というより、導入する家の住宅性能や部屋の広さ、吹き抜けはあるのか、使う時間帯は、というようなことを考慮しなければ、ベストな選択はできない、ということで、逆に言えば、部屋に合う薪ストーブならどれでもいいということだ。
それは、信頼できるプロに聞けばいい・・のかな?
とりあえず、ストーブトップでお湯が沸くのか?入る薪の長さは?どんなデザインか?素材は何か?など、そういう情報から、自分のベストな選択をしてください。
気に入った薪ストーブなら、なんでもいい。きっとそうなんだと思う。
かなりの長文になってしまいました。最後まで読んでいただいて本当にありがとうございました。
<おしまい>
※ ストーブ画像出典
第30位コンコード(Majestic)..ときめき暮らし研究所さんのページより
マジェスティック薪ストーブ!コンコード薪ストーブ販売店【ぽかぽか村】
第29位イセッタクック(NORDICA)..アドヴァンさんのページより
ISETTA COOK | 薪ストーブ・暖炉の販売ならアドヴァン - ADVAN STOVE
第28位シェーナ(RIKA)..エンフリーさんのページより
RIKA(ライカ)薪ストーブ| 埼玉県・群馬県・東京都の薪ストーブ住宅コンサルティング「エンフリー」
第27位HTC50-TX(ホンマ製作所)..ホンマ製作所さんのページより
薪ストーブ | 株式会社ホンマ製作所 | 薪ストーブ・ペレットストーブ
第26位オズバーンマトリックス(SBI社)..DLDさんのページより
オズバーン マトリックス | 薪ストーブのDLD_火のある暮らしを楽しもう
第25位キューブフレーム(日鉄工営)..日鉄工営さんのページより
第24位ESSE PLUS1(ESSE)..一枚目、ストーブstyleさんのページより
二枚目、輝スタッフdailyさんのページより
三枚目、グランビルさんのページより
ESSE CampesseDX(キャンプエッセデラックス) | ESSE社 | 薪ストーブ・暖炉・住まいのグランビル
第23位EXPLORER Ⅱ(Quadra Fire)‥ダッチウエストさんのページより
第22位PacificEnergy,ALDERLIA(PacificEnergy)‥薪ストーブStyleさんのページより
パシフィックエナジー | メーカー | 薪ストーブStyle
第21位 stupenda(piazzetta)‥薪クラブさんのページより
第20位 ヘルゴン‥薪ストーブStyleさんのページよりGLANCE | 薪ストーブStyle
モルソー7110‥モルソーさんのページよりmorso 7100 series [モルソー薪ストーブ] | 【公式】モルソー日本総代理店
第19位 チャーンウッド‥アドヴァンさんのページよりアド コーヴェ2 | 薪ストーブ・暖炉の販売ならアドヴァン - ADVAN STOVE
アイランド II -HL | 薪ストーブ・暖炉の販売ならアドヴァン - ADVAN STOVE
第18位 ダッチウエスト‥京阪エンジニアリングさんのページよりダッチウエスト「フェデラルコンベクションヒーター」(性能・価格など) | 薪ストーブ
エンライト‥軽井沢暖炉さんのページより
薪ストーブのことなら軽井沢暖炉-ダッチウエストFA248エンライトミディアム | 群馬 薪ストーブ 軽井沢暖炉
第17位 ハンターストーブ‥ALLUMER本店さんのページよりALLUMER本店: Cleanburn 『SKAGEN』入荷!
第16位 ウォーターフォード‥山口商会さんのページよりトリニティ
第15位 スキャン‥
みにくいアヒルの子・・ヤマショーさんのページよりWORKS GALLARY|薪ストーブとチェーンソーのお店 ヤマショー
アンデルセン10・・メトスプランニングさんのページよりスキャン/薪ストーブ/薪ストーブの施工・販売は香川県高松市のメトスプランニング
58-6CB・・モルソーさんのページより
SCAN58-6CB [スキャン薪ストーブ] | 【公式】モルソー日本総代理店
第14位 スキャンサーム‥ファイヤライフさんのページよりスキャンサームについて|薪ストーブ|薪ストーブ専門店【ファイヤーライフ】
第13位 アグニ‥岡本さんのページよりAGNI-C
第12位 アンヴィクタ‥アンヴィクタさんのページよりINVICTA-アンヴィクタ ― フランス製薪ストーブ ―
第11位 Cape Cod(Travis Industries)‥グリーンフッドさんのページより
Cape Cod -ケープコッド- GREENHOOD グリーンフッド 薪ストーブ販売の事ならグリーンフッド
第10位ハースストーン‥長野総商株式会社さんのページより
第9位ピキャン‥メトスさんのページより
ピキャン ピキャンオーブン | 薪ストーブ | 暖炉・薪ストーブ | METOS
第8位アイアンドッグ‥エクサプラスさんのページより
アイアンドッグ(IRON DOG) 薪ストーブ エクサ・プラス
細部画像‥アイアンドッグさんの公式ページより
IRONDOG(アイアンドッグ) | ドイツ生まれの薪ストーブ
『アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン』に、『天空の城ラピュタ』のロボット兵が登場? | 非公式スタジオジブリ ファンサイト【ジブリのせかい】 宮崎駿・高畑勲の最新情報
第7位ヨツール‥ヨツールさんの公式ページより
第6位ドブレ‥メトスさんのページより
ドブレ | 薪ストーブ | 暖炉・薪ストーブ | METOS
1/1 超人ヘッドSERIES ロビンマスク アニメカラーVer. (再販) | プレミアムバンダイ | バンダイ公式通販サイト
第5位モルソー‥モルソーさんの公式ページより
morso [モルソー] 薪ストーブのご紹介 | 【公式】モルソー日本総代理店
第4位ヒタ‥ファイヤーサイドさんのページより
第3位コンツーラ‥メトスさんのページより
コンツーラ | 薪ストーブ | 暖炉・薪ストーブ | METOS
第2位ネスターマーティン‥京阪エンジニアリングさんのページより
ネスターマーティン「S33」(性能・価格など) | 薪ストーブ
第1位バーモントキャスティング‥ファイヤーサイドさんのページより
バーモントキャスティングスの薪ストーブ アンコール【薪ストーブのファイヤーサイド】