薪ストーブクロニクル

食とエネルギーの自給を目指して

薪ストーブ始生代・総集編④「茶畑山に入る」

1.茶畑山の入り口が封鎖された

 

我が家のある、山の中腹の集落。

昔から代々そこで暮らす村人?のみなさんは、どこの家もだいたい自分の山を持っている。

うちの家はここからここまで、うちはこの部分、という感じで、山の中に線引きがなされていて、それぞれの土地を管理しているようだ。

 

僕は、子供の頃からそこに育ったのだが、もともとは地元の人間ではない。親の代に引っ越してきたからだ。

だから、田畑や山を持っているわけではない。

 

もし、自分の山があれば、薪ストーブユーザーとしてはこれほど力強いことはない。

いつでも遠慮することなく、山から木を切り出してきて、薪にすればいいのだから。

しかし、それはさすがに望みすぎであろう、と思っていた。

田舎なので、原木を手に入れるチャンスはたくさんあるはずだし、そこを確実にものにして薪集めをしていこう、と。

 

それに、神社の隣の森に、台風で倒れた木がたくさんあるので、それを薪にするだけでもずいぶん助かるのだ。

 

ところが事態は急展開する。

当ブログ『薪ストーブクロニクル』は、ここにきて、予想もしなかった新しい局面を迎えることになるのだ。

 

なんと、お隣のおっちゃんが、薪を貪欲に欲しがる僕の欲望を見抜いてか、

「うちの山にある木を自由に伐って薪にしていいぞ」

という、およそ薪ストーブユーザーが聞いたら誰もが涎をたらすこと間違いなしの提案をしてくれたのだ。

しかも、そのおっちゃんの持っている山は、切り出す場所のすぐ近くまで軽トラでアクセスできる、という神がかった好条件の山なのだ。

近くに茶畑が広がっているので、便宜的にその山を「茶畑山」と名付けた。

 

茶畑山を見に行くと、針葉樹は少なく、様々な樹種の広葉樹が生えている。一番多いのはくぬぎの木だ。コナラと並んで、薪に最適の木だと専らの噂なので、思わず胸が高鳴る。

 

どれでも好きなものを伐って持っていったらいい、という。ただし、桜と山桜だけは、切らずに残しておいてほしい、とのことだった。

 

いくらなんでも条件が良すぎる。これだけ条件が良ければ、お金を払うこともやぶさかではないのだが、おっちゃんが言うには、お金はいらんけど身体がきつくなってきて草刈りが大変になってきたから手伝ってほしい、とのこと。

そんなことなら、お金はないけど時間はある今の生活にぴったりの申し出なので、ありがたく山に入らせてもらうことにする。

 

と、ここまでが少し前に山の下見に行ったときの話だ。

 

そのあと、木を見に行こう行こうと思っていると週末の度に雨が降ったり台風が来たり、なかなかその後の展開が始まらなかった。

 

そして、つい先日、ようやく週末が晴れたので、茶畑山の入り口まで行ってみると、台風で木が倒れ、折れた枝が山積し、木を切り出す場所までの道が完全に封鎖されていた。

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車で入ることは不可能だ。

 

仕方がない。

まずは通路を確保するところからスタートだ。

チェーンソーを片手に、おもむろに封鎖された山へとわけ入っていくのであった。

 

2.茶畑山解放作戦①

~杉を運び出してバームクーヘン薪を作る

 

木を切りに茶畑山に入っていったら、枝木が山への道を封鎖してしまっていたので、チェーンソー片手にそれを退治しに向かった。

 

よくみると、通路を塞いでいたのは杉の木だった。台風で完全に横倒しになっている。

まずはこいつを撤去するしかない。

 

チェーンソーで道幅分をスパスパ切って、手前の方まで運び出す。

 

それで最初の倒木は片付いた。

 

それで奥まで行けるようになったかと思ったが、途中でもう一本、斜めに倒れた木があったので、それも車が通れるくらいまでの高さまで、チェーンソーで枝を払っておいた。

 

しかしまだ、細かい枝が大量に落ちていて、かなり邪魔だ。

 

とりあえず、撤去した杉の原木だけ、適当に玉切りして車に積み込み、家まで持って帰った。

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家に帰って、別に急いで割る必要もないのだが、すぐに全部薪割りする。

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バームクーヘンみたいな薪がたくさんできた(笑)。
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せっかくなので薪棚につんでおいた。

 

いや、バームクーヘン杉を割って遊んでいる場合ではなかった。

山の核心部に車でたどり着くためには、まだ枝を片付けたり、色々することがあるぞ。先は長い。

 

3.茶畑山解放作戦②

~焚き付けを集めろーーー

茶畑山の核心部へと至る道の杉の倒木を撤去して、とりあえずの通路を確保した。

 

しかしながら、その道にはいまだ大量の杉や桧の枝が落ちている。

それらを全て取り除いて、車ですっきりアクセスできるようにしてしまうのが、今回の目標だ。

 

フィスカースのハンドハチェット(つまり片手斧)X7を片手に、歩いて山まで向かった。

そして通路に落ちている枝から葉を払い、奥のスペースにどんどん積み上げていった。

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さらにどんどん積んでいく。
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これらの細い枝は、後でまとめてチェーンソーでゴンタ切りして、乾燥させて来年の焚き付けとして使うことにしよう。

 

反対側にくぬぎの細枝も倒れている。

細枝と言っても太いところで直径は5㎝以上ある。
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これはフィスカースで解体する。

こんな感じにまとめる。

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これも、後でゴンタ切りだ。

 

針葉樹の杉と広葉樹のくぬぎ、全部まとめるとこんな感じになった。
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 焚き付けがたくさんできたぞ。

そしてフィスカースのX7、大活躍だ。
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これで、車が入れる一番奥のスペースまで通路がきちんと確保できた。

 

4.茶畑山の核心部へ

 茶畑山。

山頂に茶畑が広がっているので、勝手に命名した。

その中で、となりのおっちゃんが所有しているエリアは台風で通路が塞がれていたのだが、障害となるものは全て取り除いた。

 

今回はその茶畑山の核心部がどのようになっているかを、満を持して紹介する。

 

山に足を踏み入れた瞬間、いきなりこんな光景が目に飛び込んできた。

くぬぎと思われるかなり大きな広葉樹が何本も横倒しになっている。
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いきなりこれだ。

このくぬぎを伐って持ち帰るだけで、相当の薪が、しかもとびきり上等なくぬぎ薪がたくさん作れるだろう。

 

しかし、これほど立派なくぬぎをここまでへし折るとは、台風の威力は本当に恐ろしい。

 

原木が貰えてラッキー、などとはしゃいでいる場合ではなかったかもしれないのだ。

自然の脅威を身近に感じて、改めてこの自然そのものに畏怖の念を抱く。

さらに奥に進むと、土ごと根こそぎ斜めに倒れている脅威を木がいくつも目にはいる。

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これも完全に倒れている。
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複雑に絡み合って訳がわからないことになっている。
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とまあ、茶畑山の様子はこんな感じだ。

もう少し余裕が出来たら、改めてチェーンソーを持って伐り出しに来たいと思う。

 

その後、少しずつ山の立ち木を伐採したり、立ち枯れしているものを倒したりして、山の整備をしてみたい。

もちろん、ドがつく素人なので、一つずつ勉強していくつもりだ。