シーズンインする前、我が家で蓄えた薪には2つの主力部隊がある、と書いていた。
薪ストーブ始生代23 薪は足りるのか②~桜の薪の棚 - 薪ストーブクロニクル
「喫茶店薪」という、1立米ほどの広葉樹の薪と、1.2立米の桜の薪だ。
この2つのまとまった薪が、この冬の主力だと見ていた。
そして、願わくば、桜の薪にはあまり手をつけずに冬を越えたい、とも書いていた。
結果はどうだったか。
まず1月の頭頃、桜薪を焚き始めた頃の薪場の様子から。
ほぼ、満タンの桜薪が見られる。
ちなみに、左側にはかつて喫茶店薪があったが、12月で全て焚いたのできれいになくなっている。
それが、どんどん焚かれて、下はその2週間後の薪場の様子だ。
真ん中の桜薪。その半分以上が無くなろうとしていた。
おいおい、話がちがうじゃないか(いや、違わないのだ)。
こんなにあっという間になくなるのかい。
そもそも、予想した通り、桜の薪はあまり火持ちもよくなくて、すぐに焚いてしまう。正月から焚き始めたのだが、結果としてどんどんなくなっていった。
焚き初めて20日を過ぎた頃にはこんなに頼りない量に。
雪が溶けているが、薪も一緒に溶けてしまったかのようだ。
そして1月末。
あらら、真ん中の桜薪、跡形もないね。
薪だけじゃなくて、薪棚までもなくなって(この薪棚については後日書く)、きれいさっぱり何もない。
そう、1.2立米あった桜薪は1ヶ月をもたずに全滅してしまったのだ。
薪集めをしていた1年前・・・。
初めて巨大な桜の原木を「持っていっていいよ」と言ってもらった時は、本当にテンションがあがったものだ。その桜の原木を玉切りしたいがために、エンジン式チェーンソーを購入する踏ん切りがついたのだ。
まさにこの桜の薪を作るために購入したチェーンソーは、今では森のなかで八面六臂の大活躍だ(笑)。
そんな思い出の桜薪も、一瞬で文字通り灰になってしまった。
なんともあっけない。
しかし、これでいいんだろうな、と思う。
薪は焚いて、暖かくなるためのものだ。
桜の薪がなくなれば、また木を探してきて、薪割りするだけ。
そして、乾かして、また暖まるのだ。
つまりこれが生きるっていうことの意味だろう。この繰り返しが、生きるっていうことだろう。
仮想通貨やITやAIや、そこにはリアルがない。面白いのかもしれないけど、それは生きるってこととはちょっと違う気がする。
まあ、考え方は人それぞれだが。