薪ストーブ始生代112 チェーンソーのバーを交換する
少し前の記事で、チェーンソーのバーが曲がっているという話を書いた。
「薪ストーブ始生代111 倒木処理の依頼が来た。そしてチェーンソーのバーの曲がりについて - 薪ストーブクロニクル」
僕が使っているチェーンソーは、シングウのSVK346という機種だ。このチェーンソーを使い出した経緯については以下の記事に詳しい。
「薪ストーブ前史33 雨の降る週末はチェーンソーの目立て - 薪ストーブクロニクル」
チェーンソーのバーは、薪のための玉切り専用で使うなら、基本的には木の間に挟まれて(俗に言う喰われる、というやつ)チェーンソーが抜けなくなる、という事態は起きにくい。というか、ほぼ起きない。つまりバーが曲がることはおそらくない。
しかし、針葉樹だろうと細めの雑木だろうと、立ち木やかかり木を切るときは、喰われるときは簡単に喰われてしまう。
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そして、それを無理に引き抜こうとチェーンソーをこねていると、割合簡単にバーは曲がる。
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曲がると、玉切りがまっすぐ出来ない。
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薪作りの時に玉の断面が斜めになっていると、とても割りにくい。
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だからバーは交換しないとダメですね。
というわけで、バーを交換だ。
チェーンソーというのはバーの溝を、カッターのついたチェーンが回って木を切るという構造だ。
上の初代のバーは2017年1月からの使用なので1年半で交換することになってしまった。今度はもっと大切に使おう。
さて、これが新しいバーだ。
どんなものでも合うのかと思いきや、チェーンソーの型番にあったものでないといかんらしい。そして、だいたい在庫がないので、メーカーからの取り寄せになってしまう。
小型のチェーンソーのバーなら3000円程度、16インチ(40cm)を超えるものや、海外メーカーのものなどは一万円を超えるものもあるらしい。
さて、おニューのバー。
さすがにSINGUの文字がきれいだ。チェーンソーのバーにくっきり読めるように文字が書かれているのには、実は大事な理由があるんだけど、なんだと思いますか?正解はこのブログの最後に発表します(笑)。
このバーは「スプロケットバー」と呼ばれるタイプのバーだ。
バーの先っちょに回転軸(スプロケット)がついている。その回転軸にチェーンを乗せて円滑に回るようにしているらしい。
で、このスプロケットバーは、チェーンをスプロケットが円滑に回してくれるので、チェーンを張り気味にセッティングしても大丈夫だ。
もうひとつの「ハードバー」と呼ばれるタイプのバーは、すこしチェーンを緩めにセッティングした方がよいみたいだ。ハードバーを実際に使っている人の感想では、ハードバーに代えたらチェーンが全然外れなくなったらしい。メーカーにもよるのだろうが、一般的にハードバーの方が高価だ。構造が複雑なスプロケットバーより単純そうなハードバーの方が高い理由は、ハードバーは耐久性の強い金属(合金か)をバーの全体に使って先端部の強度を高めているからだそうだ。
もしバーを交換することがあれば、ちょっと留意してみてはいかがだろうか。
さて、バーを実際に交換していく。
バーやチェーンを外すこと自体は、まあはっきり言って日常的なメンテナンスなので、なんということもない。
付属のレンチでクラッチカバーを外して、
うわ、汚いですね(笑)。
チェーンソーを持った状態で右側のカバーは使ったら毎日外してメンテナンスする、というのが基本だ。
こんな風に、一日使っただけでも木屑がチェーンオイルと混じってベタベタ付着するので、使い古しの歯ブラシなどでゴシゴシ汚れをおとしていく。
さて、これが新旧のバー。
全く同じものだ。
バーを着けて、チェーンを装着して、カバーをはめて。
完成だ。
おお、バーを換えると新品みたいぢゃないか。
これからは心を入れ換えて、木に喰われないように細心の注意を払って伐採をしないとダメだ。
※後日また記事にするかもしれないが、実はその数日後に針葉樹の倒木処理をしているときに、この交換したてバーが早速杉の木に喰われた(涙)。
幸いなことに、バーは曲がらなかったが、まだまだ修行がたりない。
クイズの答え
チェーンソーのバーにはどうしてはっきり文字なりメーカーロゴが入っているのでしょうか?
ヒントは下の2枚の画像です。
答え。
チェーンソーは、ほぼ同じ場所で木を切るので、バーの下部に負担がかかる。そのためバーを同じ向きで使い続けると、バーの下側だけが先にダメになってしまう。
バーを長持ちさせるには、時々上下を入れ換えてバーの文字が下向きになるようにして、上下まんべんなく使用した方がいいのだ。
チェーンソーのバーというのは上下の形が全くおなじなので、上下を入れ換えても全く問題ないのだ。
で、上と下、どちらを使っているかがすぐに分かるように、チェーンソーのバーにははっきりと文字やロゴが入っているのでした。
※偉そうに書いているけど、実はこの事実を知ったのは最近の話だ(笑)。