薪ストーブ原生代① 真価が問われる2年目のシーズンが始まった
暑さに悶えているうちに8月が終わってしまった。
しかも、お盆前には脛を7針縫う大怪我を負ってお盆休みを丸ごと棒に振った。
薪仕事が思い通りに進まないまま、夏が終わる・・・。
気がつけば9月。
もうすぐ空にはウロコ雲が浮かび、風にはヒヤッとした涼しさが混じってくる。
いつも朝ごはんをたべるテラスから薪棚の方をぼんやり眺める。
やはり涼しい。空気が変わった気がする。
秋だ。
つまり薪ストーブにおける新しいシーズンの始まりだ。
やや大袈裟に「薪ストーブ始生代」と名付けた1年目が終わり、2年目のシーズンが始まった。
・・・
このブログでは、薪ストーブ導入以前の薪集め時代を「薪ストーブ前史」と銘打って、ひたすら各方面から薪や原木をかき集めてくる様子を綴ってきた。その様子は以下のページにまとめている。
薪ストーブ前史 カテゴリーの記事一覧 - 薪ストーブクロニクル
薪ストーブがいったいどれほどの薪を消費するのか、またどのような樹種や割り方(長さも含めて)のものを揃えたらいいのか、そもそもどれくらい暖かいのか、全く分からないまま、導入することだけは決まっていたのでひたすら薪を集めた。
そんな薪集めオンリーの導入前の時期を経て、2017年の9月に薪ストーブ1年目を迎えた。
それが「薪ストーブ始生代」として綴ってきたこの8月までの1年間だ。
その1年目の様子は以下のページにまとめた。
薪ストーブ始生代(1st Season) カテゴリーの記事一覧 - 薪ストーブクロニクル
半端のない薪の消費量にひるんだり、寒いなか、せっせと焚き付け作りをしたり‥。
莫大な量の薪を集めたと思っていたのに、薪は瞬く間に全て焚き尽くしてしもた。
台風で倒れた大量のくぬぎの倒木とチェーンソーで格闘もした。
その全てがいい経験だった。
そして2年目だ。
このブログは「薪ストーブクロニクル」というタイトルがついている。
薪ストーブを導入し、年をおうごとにどのような経験や壁にぶつかるか、そんなこんなを年代記風(クロノロジカル)に書いていくことを目的としているからだ。
それを、地球の歴史に(強引に)当てはめて書いていく。なんで地球の歴史やねん、という壮大な突っ込みは無用だ(笑)。
とにかく、これから始まる2年目を「薪ストーブ原生代」と名付けよう。
地球の歴史における「原生代」とは、地球が誕生して原始的な海ができ、古細菌や真性細菌などの細菌類が誕生し始めた「始生代」の次の時代区分にあたる。始生代は地球の誕生から25億年前までの時代区分。
原生代は25億年前から5億4000年前までの時代だ。
原生代において、ついに多細胞生物が誕生するのだ。
この原生代というのは、地球の歴史の中でも様々なことが次々起こる時代だ。
シアノバクテリアの働きで大気中に酸素の放出が始まり、オゾン層ができて紫外線が地表に届かなくなるのもこの時代だ。
生物が少しずつ多様化し始め、環境が激変し、原生代の終わりごろには様々な種の生物が誕生し始める。その当時の海の中の様子は、一応こんな風だったらしい。
そして、やはり原生代の終わりごろ、強烈な氷河期がやってきて、一説によると地球が赤道まで完全に凍りつく「地球全球凍結(スノーボールアース)」が起きたとされる。
当然、生物が大量絶滅し、今の地球温暖化なんて比じゃないほどの地球規模での気候変動となったようだ。
こんな波瀾万丈な原生代。
当時の生き物たちは、身体がフニャフニャだったらしく、ほとんど化石として残ることができなかったらしい。
まだまだ謎の多い時代だったようだ。
ひょっとして、僕の原生代の薪ストーブライフも、多種多様な薪が手に入ったり、薪が雪に埋もれて全部使えなくなったり、そんなことが起きるのだろうか。手探り状態はまだ続いているので、不安も多い。
とにかく、なにかが起こる予感の2年目。
「薪ストーブ原生代」のはじまり、はじまりー。