薪ストーブカンブリア紀⑪ コナラの巨原木との格闘・前編
「コナラを伐倒したけど、要る?」
と、知人から聞かれた。
この時点で詳しい話も聞かずに断るとしたら、その人は薪ストーブユーザーではないか、もしくはコナラアレルギーの人だろう。
もちろん、その倒れてるコナラが山の上にあって相当の距離を人力で運び降ろさないといけない、とかそういう話なら、泣く泣く諦めもするかもしれない。
しかし、今回倒したコナラは、道側らしい。
軽トラでかなり近くまで肉薄できるようだ。
この情報が伝わった時点で、ほぼ全ての薪ストーブユーザーが、
「あざっす!いただきっす!!」
と答えて、そのコナラを頂戴することになるだろう。
ただし、そのコナラ、かなりの巨木らしい。
まあ、そんなわけで、当然のように伐倒現場へ行きますわな。
巨木ということで、18インチ(45センチ)のバーのチェーンソーと14インチ(35センチ)のものと、念のため二台持参して到着。
さて、その巨木。
いくらなんでも巨木すぎた(涙)。
この画像で、右側に転がっている小さそうな玉切りされたコナラ。
こいつらでさえ、人力で運ぶならかなり重さを感じる直径20〜30センチの玉だ。
いわゆる枝分かれのした細くなった幹でもこのサイズ。
伐倒された一番太い幹、いわゆる一番玉はゆうに70センチ越えだ。
しかも完全に接地していて全く隙間がない。
こいつは玉切りするにしても重機がいるレベルだぞ。
とりあえずこの太すぎる一番玉は置いておいて、比較的御し易い細めの枝を玉切りする。
細めと言っても30センチは下らない。
チビてきたソーチェーンで、悪戦苦闘しながら接地して切りづらいブツを刻んでいく。
せっせと玉切りし続けては、一段下の軽トラが停めてある場所まで運ぶ。
頃合いのサイズのソヨゴも少し貰ってきた。
とりあえず、軽トラ一台分作れたので、家まで運び込む。
一台目の成果が、これだ。
すこし荷台に不安のあるうちのアクティトラックでは、ちょっと積みすぎか。
さて、続いて2台目の薪を取りに行く。
この頃から雨が降ってきて、はっきり言ってコンディションは最悪になってきた。
ので、写真は撮っていないが、二台目に選んだのは、少し前に倒されて枯れ始めていた、少しサイズの小さいコナラ。
しかし、これとて元玉は直径50センチオーバー。
なんとか宙に浮いた状態だったので、切れるところからどんどん切っていった。
そして、土砂降りになってきたので、とりあえず積み込んでそのまま現場を後にする。
ちなみに運び込む途中で少し負傷者が出た。
軽トラの荷台まで持ち上げるのが重すぎて、うちの奥さんが腰を少し痛めたのだ。
もう少し軽いものを持って貰えばよかったんだけど、最後はクソ重い玉しか残っていなくて、玉切りと並行して作業するときに無理をさせてしまったみたいなのだ。
ここまで犠牲を払ったんだから、ちゃんと割れてくれよー。と祈りつつ現場を後にした。
そんな二台目の成果がこれだ。
極太だし、少し変に捻れていたり、かなり太い節があったり。
なかなか割るのが厳しそうだ。
しかし放置しておいてはどんどん割りづらくなってしまう。
こいつらを斧でどう料理していくか。そもそも割れるのか。
巨大コナラとの格闘は後編に続く。