薪ストーブオルドビス紀⑩ 永遠の焼き芋
薪ストーブ料理の基本であり、定番であり、そして永遠のテーマとも言える、「焼き芋」。
今シーズンは、初めてその永遠のテーマと正面から向き合った。
理由は、簡単。
畑で初めてさつま芋を栽培したからだ。
まず、手始めに庭の竈で作ってみる。
コーヒーも沸かして。
火の番をしながら、のんびり。
ゆっくり。
できたのが、これ。
澳に隣接していた場所は皮が焦げたけど、中心まで火が通って、うまくできた。
焦げたところの近くは、いわゆる焼き芋的な食感ではなく、スイーツに近いトロトロの甘甘。
熱々のエッグタルトを食べているような、えもいわれぬ甘くてうまい、最高の焼き芋だった。
大げさではなく、人生で食べた焼き芋の中でも最高の美味しさだと断言できる。
さて、これがビギナーズラックだったのか、薪ストーブで作ろうとするとなかなか難しかった。
しかし、これは薪ストーブブログ。
季節は真冬。
薪ストーブで作らない手はない。
で、薪ストーブの炉内は普段は温度が高すぎてすぐに芋が炭と化してしまうので、朝に作ることにした。
昨晩、寝る前にたっぷり薪を投入して就寝。
朝起きたらモリモリの澳が残っている状態で、いざ、焼き芋作り開始。
澳にエイヤッとちび芋を乗せて。
待つこと、一時間以上。
見事に真っ黒焦げだ笑。
中心部はかろうじて黄色い部分が残っているが、見た目以上に可食部分は少ない。
しかも、焦げすぎているからか、食べられる部分もなんだか酸味があって、あまり美味しくない。
完膚なきまでに失敗だ。
天板温度は50℃ほど。触れるレベルだ。
このようにほとんど鎮火したようでも、炉内は相当の温度だし、澳は熱すぎる。
というわけで、また後日。
リベンジということで、澳から離した状態で芋をセットして、焼いてみた。
他の条件は前回と同じだ。
犬の散歩から帰ってきて、見てみると・・・
むむ、包んでいた新聞が焦げていない。
芋は柔らかくなっている。
割ってみると、かなりデカイ芋だったにも関わらず、ばっちり中まで火が通っていた。
非常に焼き芋らしい焼き芋になった。
猫たちも興味津々。
さて、とりあえずの結論だ。
薪ストーブの焼き芋は、自分の想像の範囲内に収まった美味しい焼き芋だった。
しかし、焚き火で作った焼き芋は、これまでに食べたことのない、魅惑の美味しさがあった。
現状では、焚き火で作る焼き芋に軍配が上がる感じだ。
薪ストーブでもこの美味しさが生み出せるのか?はたまた、焚き火の特性でこのような美味しさになるのか?
やはり、焼き芋は永遠のテーマだ。