薪ストーブデボン紀⑤ 薪は沈む。風が冷たくなり、キノコは現れる。
今回はナメコの話だ。
しかしその前に、薪ストーブブログらしい話を…。
薪は沈む。
とてもシンプルな事実だ。
それを証明する画像があるので載せておこう。
↓この薪棚の左上を定点観測してみた。
拡大してみる。
↓これが現在の姿。
↓撮影した角度が少し違うので分かりにくいが、これが1年半前の同じ箇所。
確かに、1年半前に、薪棚の天井一杯まで積んだはずの薪。
積まれ方はそのままに、握りこぶし一個分ほどの隙間ができている。
水分たっぷりの伐採したての木も、ふた夏越せばここまで沈むということだ。
そして、この薪(主に桜)はこの11月から暖房の主役として、次々に炉内にぶちこまれている。
火持ちが最高、というわけでもなく、温度がガンガンに上がる、というわけでもないが、この季節に過不足なく部屋を暖めてくれるという意味では、素晴らしい薪だ。
いまの季節にクヌギだ樫だとAクラスの薪をメインに使ってしまったら、ちょっと暑くなりすぎるかもしれない。
人間と同じで樹種それぞれ、最適な活躍の場があるものだ。
しかし、まだ秋だとは言っても確実に寒さが増してきている。
11月だ。
畑で頑張っていた名残の夏野菜たちもほぼ片付け終わった。
今シーズン最後の収穫となったナスやピーマンと、これからピークを迎える水菜やこかぶなどの冬野菜が一瞬だけ交錯する、貴重な季節。
10月とは確実にと違う空気感。風は冷たくなり、昼は短くなり、猫が膝に乗る(笑)。
11月といえば、我が家の地域ではキノコシーズンを意味する。
今年は確かなキノコポイントを2つ見つけてあるので、少し早めから定期的にチェックに行っていた。
そして、先週の初めごろに、ナメコの幼菌の姿を確認してから、3日毎にチェックに行って、最適な時期に採取することができた。
まず、幼菌出始めの様子。
隣には大きめのナメコも育っている。
その4日後。
拡大してみると、
かなり現れ出ている。
さらに2日後。
きたー!
ズバリ、大きめのつぶつぶナメコが今年の狙いだ。
少し傘が開いた、パンのような形状の成菌も、食べ甲斐があって、出汁もよく出るが、つぶつぶナメコの食感も捨てがたい。
つぶつぶナメコが倒木にところ狭しと現れる様子は、まさに絶景。
山の神様に感謝を捧げつつ、ありがたく採らせていただく。
もちろん、来年のためにある程度株を残すことも忘れてはいけない。
たとえ人類が滅びそうになっていても、キノコを採り尽くして根絶やしにすることは許されない。
よくわからないけど、きっとそうだ。
それくらい、天然のキノコが生える様は神秘的なのだ。
つぶつぶナメコの奇跡的な美味しさを楽しみつつ、今日も薪ストーブが部屋を暖める。