薪ストーブクロニクル

食とエネルギーの自給を目指して

オフグリッド中級編① 節電の本丸、冷蔵庫を止めよう

我が家のオフグリッド生活については、これまで、以下のページに色々書いてきた。

オフグリッド カテゴリーの記事一覧 - 薪ストーブクロニクル

 

主に「オフグリッド入門」と題して、エネルギー、水、ガス、電気、といった生活に欠かせないものを少しずつ自給していこうという取り組みだ。

もちろん入門と謳っているだけあって、まだまだほんの入り口。

水も、ガスも、電気も、部分的なオフグリッドを始めたばかり、というところだ。

 

そして、その入門編を終えた今、更なるオフグリッド生活へと我が家は舵を切ることになった。

 

その名も「オフグリッド中級編」。

 

「入門編」で少しずつ身の回りのものを自給していく取り組みを一歩押し進めて、よりマニアックなオフグリッド活動を楽しもうという取り組みになる予定だ。

 

その中級編にふさわしい最初のネタは、題して、

「冬の間、冷蔵庫を止めよう」

だ。

 

そもそも当時売られていた冷蔵庫の中で最も省エネ機を選んだんだけど、そいつを止めようということだ。
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止めていない状態の冷蔵庫ちゃん。

電子レンジを筆頭にほとんどの家電が容赦なく切り捨てられていく我が家において、無条件でコンセントから電気を供給されているほぼ唯一の家電だ。

 

完全なる特別扱い笑。

 

しかし、その特例措置が(一時的にせよ)終わる日が来た。

盛者必衰なのだ。

 

我が家の勝手口には、小さな屋根つきのスペースがある。そこは、まあ言ってみれば外なので、完全に外気と同じ温度だ。

冬の間は当然、その場所の温度は低くなる。

そもそも太陽がほとんど当たらない場所であり、しかも戸棚があるので、一日中日陰の状態だ。

それなら、冬の間はここを冷蔵庫の代わりにしたらいいんじゃないか、なんだったらビールなんかは普通の冷蔵庫よりキンキンに冷えるぞ。

ということになった。

 

今回はあくまでも実験なので、期限を区切って、

①冷蔵庫を止めたらどれくらい電力を節約できるのか、

②冷蔵庫がなくても普通に暮らせるのか、

という二点を検証してみようということになった。

 

期間は1月16日から次の電気料金のお知らせが届くまでの約1ヶ月間。

 

で、もちろん今は3月なので、結果は出ている。

その辺りのことを報告してみよう。

 

まず、冷蔵庫を止めるにあたって一番の問題となったのが冷凍庫問題だ。

つまり、

  • 既存の冷凍品や冷凍庫で備蓄していたものをどうするのか。

そして、

  • いくら外気が寒いといっても冷凍庫の代わりにはならないので、冷凍庫なし生活はどのような問題が出てくるのか。

 

ということだ。

 

まあ、それはともかくまず、おもむろに冷蔵庫の電源を抜いてみた。

 

スーーッと前面の表示が消え、沈黙する冷蔵庫。

 

しかしこの段階ではまだまだ中身はキンキンに冷えている。

 

さて、どんな冷凍品があったかな?

と見ていくと、柚子の果汁を絞ったものとか、大量の魚とか、ソーセージとか、ベーコンとか、そんなこんなが大量に出てきた。

おでんの練り物もあったので、ソーセージ入りおでんをとりあえず薪ストーブの上で作りつつ、他の食材をどんどん食べていった。

 

いやー、こんなん2年くらい放置してあったんじゃないの?という食材のなれの果てなんかは処分したものもある。

 

それと平行して、冷蔵庫の食材はどんどん外の戸棚にしまっていく。

 

掃除好きのうちの奥さんが、冷蔵庫のあらゆるパーツを洗い始めた。

まるで引っ越しをするときのようだ。

 

「あれ?こんなところに製氷皿が隠れてた」

 

と、使いはじめて四年目にして初めて気づくこともあった笑

 

しばらくは備蓄していた肉や魚で食事が豪華になったが、やがて冷凍庫の食材が底をつくと、今度は粗食になった笑

 

玄米。味噌汁。漬物。畑の野菜などを細々と食べていると、冷蔵庫だけでなく、身体の掃除もできているような気がしてくる。

 

やっぱり冷蔵庫って、保存できるからこそ、無駄なものを詰め込んでいたんだ、と変に納得した。

 

さて、冷蔵庫の電源を切って食材を外に移したからといって、生活にはあまり変化がなかった。

冷凍庫がないのでアイスクリームなどは食べられないし氷は作れないけど、ないならないで何も問題はなかった。

 

それまでは肉類をたくさん冷凍保存していたので、いつでも肉料理が食べられたが、おかずはその時手に入るものを使って、簡単に作ることが増えた。

それがつまり粗食ということだけど笑

 

ご飯を白米から玄米中心に変えたので、栄養価的にも問題はない。

粗食には玄米がよく合う。

 

普段から不必要な栄養をとりまくっている一方で、肉料理中心だと栄養バランスが偏った食事になることもあり、玄米食はしみじみ美味しいなぁと感じることが多かった。

それだけ歳をとったということかな。

 

 

順調な「冷蔵庫なし生活」の中で、危機が訪れたのは一度だけ。

 

2月の頭に、季節外れの春の陽気がやってきて、日中の気温が15℃を超えたときだ。

 

やばい、完全に冷蔵庫の温度を超えた気温になってしもた。

 

二日後くらいに、夫婦揃ってお腹を壊した笑

 

はっきりした原因は不明だが、牛乳が腐ったからじゃないかと推測している。

 

夜まで気温が下がらない時があって、その日の晩酌はビールまでぬるかった。

 

まあ、危機といってもその程度の事だ。

本当は特筆すべきことでもない。

 

そんな暮らしをしていたら、あっという間に1ヶ月が過ぎ、電気料金の検針もあって、伝票がポストに届けられていた。

 

さて、太陽光パネル+冷蔵庫を止めたら消費電力はどれくらいになるのか。

 

結果は1ヶ月で9kwhだった。

一日に300wh。

 

なーんだ。ゼロじゃないんですね。

 

現代の家は一切コンセントや電灯を使わなくても、待機電力と給湯器の電気、それも冬場なので、凍結防止で夜間に水の循環をさせたりするのに電気をコツコツ使うようで、さすがにゼロにはならなかった。

まあ、ブレーカーを落として暮らしてもよかったんだけど、それだと結果が0kwhになるのが分かってしまって逆につまらないので、よかったと思う。

 

電気料金は、うちの地域では全く電気を使わなくても請求される最低料金が341円で、請求金額が360円なので、実質使用した上乗せ分の電気代は19円ということになる。f:id:akagestoves:20210306070042j:image

まあそう考えると、安いね。

 

まあ、お金の節約がしたかったわけじゃなくて、電力会社から電気を供給されなくても暮らせるかどうか、が実験の主眼なので、冬場は暮らせるということが判明だ。

夏場をどう過ごすか、これはまたぼちぼち考えていこう。

 

当たり前に使っているけど、なくなると健康になるものって世の中に多いなぁと実感。

必要悪とまでは言わないけど、保存できてしまうから、毎日ご馳走が食べられる。

肉料理なんて完全にご馳走の部類だ。

毎日のことになると、結果的に内蔵には負担がかかる。

 

そして、無いなら無いで、わりと人間というものはあっさり気持ちの切り替えができるものだ。

 

冷蔵庫もきれいになったし、皆さんも来年の冬は一度冷蔵庫を止めてみませんか。

牛乳が腐ってお腹を壊しても平気な、健康な方限定ですが笑。

薪ストーブオルドビス紀⑩ 永遠の焼き芋

薪ストーブ料理の基本であり、定番であり、そして永遠のテーマとも言える、「焼き芋」。

 

今シーズンは、初めてその永遠のテーマと正面から向き合った。

 

理由は、簡単。

畑で初めてさつま芋を栽培したからだ。

 

まず、手始めに庭の竈で作ってみる。
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コーヒーも沸かして。

 

火の番をしながら、のんびり。

ゆっくり。

 

できたのが、これ。
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澳に隣接していた場所は皮が焦げたけど、中心まで火が通って、うまくできた。

焦げたところの近くは、いわゆる焼き芋的な食感ではなく、スイーツに近いトロトロの甘甘。

熱々のエッグタルトを食べているような、えもいわれぬ甘くてうまい、最高の焼き芋だった。

 

大げさではなく、人生で食べた焼き芋の中でも最高の美味しさだと断言できる。

 

さて、これがビギナーズラックだったのか、薪ストーブで作ろうとするとなかなか難しかった。

 

しかし、これは薪ストーブブログ。

季節は真冬。

薪ストーブで作らない手はない。

 

で、薪ストーブの炉内は普段は温度が高すぎてすぐに芋が炭と化してしまうので、朝に作ることにした。

 

昨晩、寝る前にたっぷり薪を投入して就寝。

朝起きたらモリモリの澳が残っている状態で、いざ、焼き芋作り開始。

 

澳にエイヤッとちび芋を乗せて。
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待つこと、一時間以上。

 

見事に真っ黒焦げだ笑。
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中心部はかろうじて黄色い部分が残っているが、見た目以上に可食部分は少ない。
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しかも、焦げすぎているからか、食べられる部分もなんだか酸味があって、あまり美味しくない。

完膚なきまでに失敗だ。

 

天板温度は50℃ほど。触れるレベルだ。

このようにほとんど鎮火したようでも、炉内は相当の温度だし、澳は熱すぎる。

 

というわけで、また後日。

リベンジということで、澳から離した状態で芋をセットして、焼いてみた。

他の条件は前回と同じだ。
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犬の散歩から帰ってきて、見てみると・・・

 

むむ、包んでいた新聞が焦げていない。
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芋は柔らかくなっている。
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割ってみると、かなりデカイ芋だったにも関わらず、ばっちり中まで火が通っていた。

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非常に焼き芋らしい焼き芋になった。

 

猫たちも興味津々。
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さて、とりあえずの結論だ。

 

薪ストーブの焼き芋は、自分の想像の範囲内に収まった美味しい焼き芋だった。

しかし、焚き火で作った焼き芋は、これまでに食べたことのない、魅惑の美味しさがあった。

 

現状では、焚き火で作る焼き芋に軍配が上がる感じだ。

 

薪ストーブでもこの美味しさが生み出せるのか?はたまた、焚き火の特性でこのような美味しさになるのか?

 

やはり、焼き芋は永遠のテーマだ。

 

薪ストーブオルドビス紀⑨ 薪棚を空ける。満たす。増設する。

薪棚が薪で満たされ、1年以上かけて乾燥し、やがて焚かれて一瞬のうちに灰となり、煙は煙突から出ていく。

 

すると薪棚は空になる。

 

そこに新しく集めてきた薪を割ってまた満たしていく。

 

薪作りとは言ってみれば、その繰り返し、永久運動だ。

 

我が家で一番多くの材積を収用できる薪棚1号機に満載していたコナラの薪を、玄関前のネクストバッターサークル的な場所に全て移し終えた。そいつらも2月中には全て灰になる予定だ。

 

薪棚に大きなスペースが空いたわけだ。

 

で、正月前くらいからコツコツ割っていた薪が薪場を埋め尽くしていたので、それを空になった薪棚1号機に積んでいった。

 

あっという間に、薪棚が満たされた。
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両サイドの薪棚2号機3号機の薪の色と比べると、薪の若さが一目瞭然だ。

まあ2年ぐらい置いておけば、すぐにこいつらも両サイドのような灰色の渋い木口になるのだ。

ちなみにここに積んだ薪たちの樹種は下半分がアラカシで上半分がサクラ。他に諸々の雑木も混じっているがおおよそそんな感じだ。

下の方に軽いサクラを置いて、上に樫を置いたら、上重心になって薪棚が崩壊しやすくなる。

やはり、ここは比重の高いアラカシを下に置くのが定石だろう。

とはいえ、サクラも現状では結構重い。

これが2年ほどの乾燥を経て、水分が抜けてアラカシとは比べ物にならないくらい、軽い薪になる。

乾燥が進むと、薪棚の形が変わって崩壊しやすくなるので、余計に将来の重心バランスには気を使わねばならない。

 

今回も、薪棚への負担を減らすため、両端を井桁に積んだ。
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果たして今回も2年の間、崩壊せずに堪えてくれるだろうか。
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天井ギリギリまで、ご令嬢、じゃなくてこれ以上無理なくらい薪を突っ込んだ。どうせ縮むんだから、気にすることはない。

天井ギリギリまで詰め込んで大丈夫だ(たぶん)。

 

それでも積みきれなかった薪は、増設した薪棚に積んでいく。

家の回りのあちこちに薪棚(というか、薪を積み上げてトタンを乗せただけのもの)が増えていく。

 

今回はこんな感じ。
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いちじくの木の奥に残った最後の空きスペースを利用した。

 

もうこれ以上増やすスペースがないが、どうすればいいことやら。

 

・・・

 

晴れた休みの日に椎茸の菌打ちもした。

愛犬が見守るなか、樫の細めの薪を削って作った木槌でポコポコとコマ菌を撃ち込んでいく。
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今回はクヌギの原木に100コマ、コナラの原木に100コマ打った。

 

しかしうちの犬っこが、樫の木槌を噛むオモチャと勘違いして、カミカミし始めた。
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おいおい、お前さんのオモチャじゃないよ。

菌打ちが終わったら遊ばせてあげるから、今は返しなさい。

 

いままでのところ、原木椎茸はまだ成功していない。色々と失敗の原因が判明してきているので、今回こそはうまくいくように頑張りたい。

※ちなみに今回が椎茸の四期目。

一期目と二期目は完全な失敗だった。

三期目はまだ成否は分からない。

ここ最近、やたら原木椎茸が美味しく感じるようになってきた。次の秋には、飽きるくらい食べまくりたい。

椎茸についてはうまく発生させられるようになってから偉そうなことを色々書きたいと思う。

 

薪ストーブオルドビス紀⑧ 薪ストーブのあれこれ。あったらよかった!なくてもよかった!

去年初めて収穫した新ものの小豆。

 

ぜんざいにして食べた。
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小粒だけど、しっかり小豆らしい味がして、感無量だった。

また次のシーズンも作ろうという気持ちが湧いてくる、贅沢な瞬間。

 

普段食べるものではなく、ハレの日のご馳走だった。

 

 

さて、寒さが一旦落ち着いて、ここ最近は針葉樹を混ぜてぼちぼち焚く日が多い。

どうせまた寒くなるだろうから、嵐前の静けさといったところか。

 

薪の減りは抑えられているのでありがたい。

 

そんなわけで、たまには薪ストーブブログらしいことを書いてみよう。

 

今日のテーマは、題して、

薪ストーブの、これはあったらよかった!これはなくてもよかった!

 

薪ストーブを焚いて四年目。

だんだん分かってきたこともあるし、まだまだ分からないこともある。

しかし、薪ストーブ導入前に考えていた色んなこと、妄想していた色んなことについて、ある程度見解がまとまった分野もある。

導入前はあった方がいいと思っていた機能。実はいらなかった、とか、もっと大きい方がよかったもの、小さくてもよかったもの、などなど。

 

今日はそんなあれこれを書いてみよう。

 

まず、前提として、我が家の薪ストーブが中型のサイズのネスターマーティンS33という機種であること、そして、その薪ストーブに概ね満足していることを挙げておこう。

 

それでは、以下につらつらと書いてみる。

 

①炉の広さ。ストーブに入る薪の長さ

これは導入前から色んなブログなどで書かれていたことだけど、自分で薪作りをするなら、最低でも40センチの薪が入るストーブにした方がよいということ。

 

これは本当にその通り。

うちの薪ストーブはギリギリ40センチの薪が入る大きさで、太くて42~43センチの薪だともう入らない。

小割にしたら、斜め入れで45センチぐらいまで入るので、まあなんとかなっている。

しかし高温で燃え盛る薪ストーブの炉内にいざ太いやつを入れようとして、あれ、入らねえぞ、とやっているうちに樹皮に火が着いてしまって「うわっちっち」となることもたまにあるので、最近は38センチで玉切りするようにしている。

炉内の大きさは、全体の重量にも関わってくるので単純に大きければいいとは言えず、まず温める家の広さや環境によって、薪ストーブのサイズが決まってくるので一概には言えないが、それでも45センチくらいまで入った方がありがたいのは間違いない。もし部屋が広くて薪ストーブのサイズ的に許されるなら50センチくらいの薪が悠々と入る炉の広さは羨ましい。

 

また、炉内(特に奥行き)が広い方が焚き付けの時にも、燃えかすが飛び出してこないし、ピザやグラタンも大皿で入れられるので、何かと便利だ。

 

②憧れのウォーミングシェルフと天板の広さ

うちの機種にはついていない、ウォーミングシェルフ。

なので、あったらこんなことができた、ということは書けない。

しかし、保温のために鍋敷のようなもの(トリベットと言う)を天板に置いて、その上に味噌汁などを置いて温めたりすることは頻繁にある。ウォーミングシェルフがあったらそんなことをしなくても、ウォーミングシェルフの上に置いておいたら温まった味噌汁やスープを保温できるんだろうなぁ、と考えたりする。

また、天板の上はスペースが限られているので、ウォーミングシェルフで天板スペースが広くなるのはとても嬉しいだろうなぁと考えたりする。

天板は限られた空間だ。

使わないときは、ヤカンひとつがぽつんと乗っていてお湯を沸かすだけ、というときもあるけれど、ほぼ毎晩、天板のスペース不足に悩まされる瞬間がある。

あとひとつ、犬用の湯タンポをのせたい、とか、スープを温めるスペースがないぞーとか。

天板は広ければ広いほどいいし、高温部と中温、低温、と温度が使い分けられたら、とても良い。

可能であれば天板にはこだわった方がよいだろう。

 

そういうことをふまえると、我が家のネスターマーティンは、天板の調理温度を調整できる点は満点。天板の広さは、あと少し広くてもよいかなーと思った。まあ、贅沢な話だけど。

 

③サイドローディングとトップローディング

薪を正面ではなく、横から入れられるサイドローディング。

上から入れられるトップローディング。

どちらも、薪ストーブ導入前はやたらと魅力的に見えた。

しかし、結論から言うと、どちらもなくて大丈夫。

薪は正面から堂々とブチ込めばよろしい、というのが僕の答えだ。

もちろん、欲しい機種にサイドローディングやトップローディングがあれば、あるに越したことはないだろう。

でもサイドローディングなんかは、ガスケットの交換箇所が増えるし、わざわざサイドローディング欲しさに機種を選びをする必要はないんじゃないかな。

 

といつつ、実際に使ったら便利だったりして笑

上からも横からも薪を投入できない男のひがみかもしれない。

 

でも4シーズン薪を正面から入れていて、不便を感じたことはないから、大丈夫なはずだ。

 

とまあ、わりとニッチな情報で申し訳ないが、これから薪ストーブを導入しようと色々調べている人には少しでも参考になれば嬉しい。

 

寒くないかと思ってたら、気温がぐんぐん下がって、雪が降ってきた。

 

今夜は寒くなりそうだ。

 

とっておきのクヌギを入れて、家全体をガンガンに暖めよう。

薪ストーブオルドビス紀⑦ 平家物語と干したエノキダケ。コナラはコナラ。

年が明けてから、しばらくは怒濤の忙しさ。

更新もご無沙汰だった。

 

ぼんやりしている間にアメリカのボスの首もすげ変わって、その影響で、またトランプの頃とは違った思惑で世の中が回っていくんだろう。

変化に巻き込まれて命の危険に晒される人、利益誘導されて繁栄する人。

 

祇園精舎の鐘の声

諸行無常の響きあり

沙羅双樹の花の色

盛者必衰の理をあらわす

 

まんま、平家物語ですな。

 

そう、平家物語の昔から本質が何も変わっていないのだとしたら、一体みんな何をドンチャン騒ぎしてるのか、ということになる。

 

本当に大切なものは、2つに分けられると思う。

一つはサンテグジュペリが書いたような、目に見えない、極めて人間的な大切にすべき何か。

もう一つは生きるために必要なもの。

すなわち薪と米だ。

もちろん、大地や水といったもっと大元になるものを含んでのことだけど。

 

もちろん、産業大国が排出しまくったCO2による地球環境の変化を真っ先に受けるのが、ほとんど環境に負荷をかけずに暮らしている辺境の人々、例えばイヌイットやネパールの山岳民族だという現実がある。

 

だから、薪や米を大切にするオフグリッドな暮らしをしていたら、世界のドンチャン騒ぎに巻き込まれないというわけじゃない。

そうだったらどんなに素晴らしいか、言葉に表せないほどだが、現実には、全てが繋がった一つの空の下で起こっている出来事なので、イヌイットたちほどではないにしろ、否が応でも世界に組み込まれている。

 

まあ、「人類」という大きな枠組みの中の平家物語なわけだ。

 

おごれるものも久しからず

ただ春の夜の夢のごとし

たけきものも遂には滅びぬ

ひとえに風の前の塵に同じ…

 

そのおごれるホモサピエンスを久しからぬ存在にしようと、現れたのがコロナウイルスなのかどうかはまだ分からない。

ワクチンが効きまくって季節性インフルエンザのちょいワル版みたいなものに落ち着くかも知れないし、変異を繰り返すなかで、数億人が死ぬような殺人ウイルスになってしまうかも知れない。

 

まあ、繰り返し書いてきた事ではあるけど、本当に怖いのはコロナウイルスじゃないから、コロナ騒動が収まった後の方が個人的には怖い。

世の中がさらに破滅的な方向に進むようなベクトルができあがってしまっとるように思う。

そして、その後を生き延びた人がこう思うわけだ。

「人類の繁栄?あっという間に終わってしまって、なんつうか、風の前の塵のようだったなぁ」

 

いやあ、新年早々暗い話をしてしまった。

でもそれが人間の本質だとしたら、仕方ないことでもある。

世界の流れはどうしようもない部分もあるけど、個人的にはまた楽しみでしかない一年が始まった。

 

冬のストーブシーズンは部屋でぬくぬく。

春になれば、また山菜が芽吹く。

夏は畑でひたすら汗を流す。

秋にはおまちかねのキノコ狩り。

そうしたら、また冬がやってきて、薪ストーブに火を入れるのだ。

 

心配しても仕方がない。毎日を楽しく素敵にサバイブするのだ。

 

さて、そんなこんなで、我が家のメインの薪棚、通称薪棚1号2号3号。

新年明けてすぐはこの通り、前後2列が全てみっちり充填されていた。f:id:akagestoves:20210123082232j:image

そのど真ん中の薪棚。見えている前列は全てコナラだ。

コナラに関しては色々書いてきた。

コナラにとりつかれた「コナラ病」について書いた↓や

薪ストーブ原生代26 コナラ病 - 薪ストーブクロニクル

このコナラの薪棚に薪を積んでいった↓

薪ストーブ原生代41 コナラの薪割り。コナラの薪棚。 - 薪ストーブクロニクル

といったバックナンバーでも色々書いてきた。

それがこのコナラの棚だ。
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2019年の4月に屋根びっしりまで積んだ薪は、2年弱の乾燥期間を経て、1割ほど縮んだ印象だ。

日当たり良好。

乾燥は申し分ないはずだ。

 

その虎の子のコナラ薪をついに実戦投入する。

軽トラに積んで、玄関前まで運ぶ。
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↑軽トラに満載したら、ここまで減った。

 

2年の乾燥で木口は灰色に変色したが、中は綺麗なコナラ色。
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それを玄関前の薪棚に仮積みする。
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今シーズン軽トラ3台目の薪だ。

果たして、軽トラ満載の薪を何台分運び込めば、シーズンを越せるのか。

それも今シーズンは調べてみよう。

 

さて、焚き付けや、あまり寒くない昼間用に使っている針葉樹も入荷した。
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杉とヒノキ、どちらが良いかは諸説ある。

ヒノキは、杉より比重も高く、油を含んでいてよく燃えるので、薪の即戦力としては悪くない。

ただ、根っこに近い元玉の部分は、繊維が入り組んでいて、節がないのに斧で割れない、という悲惨な現象がたびたび起きてきた。

太いヒノキの玉より、節があっても杉の方が割りやすい。まして、節のない杉なら、太くてもバシバシ割れるので、しばらくは杉寄りで針葉樹を集めることにした。

今回も全て杉だ。

ちなみに、節がゴツゴツある杉の薪はずっしり重くて、意外と頼れる相棒だ。f:id:akagestoves:20210123093448j:image

節の部分だけ避ければ簡単に割れる。

 

さて、そんな節だらけの杉の薪で焚き上げた、今の薪ストーブの天板の様子を見てみよう。
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巨大な平ザルに乗せているのは、特売のエノキダケだ。エノキダケというと、柄が黒っぽくて笠がナメコそっくりの天然ものが食べたいところだが、あまり見つからないので、白くてヒョロヒョロの栽培もので我慢しよう。
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二日ほどしっかり乾燥させて干しエノキにする。

そうすると、旨味がめちゃ強くなって、味噌汁にボンボン放り込むと、具と出汁を兼用してくれる、頼れる存在になる。

薪ストーブシーズンのうちに作りためておこう。

2日ほどしっかり天板で乾燥させるとこんな風になる。

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保存はビンなどで適当に。

 

干しエノキ、おすすめです。

薪ストーブオルドビス紀⑥ さよなら2020~極太アラカシで割り納め

アイヌの言葉で雪は「ウパシ」。

 

朝起きると、窓から見えるのは、右も左もウパシ、ウパシ、ウパシ。

 

しばらく、年末と思えないくらいの暖かさだったので、大晦日の土壇場に来て、ようやく年末感が出てきた。

 

 

今年も今日で終わり。

 

パンデミック狂想曲に翻弄された一年の締めくくりに、美しい雪が辺りを覆い尽くした。f:id:akagestoves:20201231100835j:image

薪棚に雪が積もる光景は、掛け値なしに素敵だ。
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薪棚の縁から垂れ下がっているので、深い雪に見えるが、実際には我が家の周辺の積雪は30センチ。

これくらいの雪なら、雪かきもさほど大変ではないので、雪を愛でる余裕もある。

これが、50センチ、1メートル、と積もってくると、白くて綺麗だなぁではすまされなくなってくるので、大変だ。

 

さて、薪ストーブは年末も大活躍。

多少暖かいので、薪の減りは抑えられているが、さりとて焚かずに生活するわけにもいかず、焚いたら焚いたでこんな風に天板は常に「密」の状態だ。
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ドライキウイを作ってみた。
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皮ごとスライスして乾かしたので楽だったが、食感はいまいち。

しかも酸味が勝ってしまって、甘さ凝縮、というわけにはいかなかった。

それよりも、菌打ちして出てきた原木ナメコを乾燥させたものの方が、味が濃くなって美味しかった。

ちなみにナメコはこんな雪の中でも健気に顔を出している。

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エノキタケと並んで、冬でも出てくる寒さに強いキノコなのだそうだ。
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さてさて、雪で薪割りコーナーが埋まってしまったが、負けじと割り納めをした。
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割るのは全部アラカシ。
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一刀両断。

 

瞬く間に薪の山。
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この薪の下の雪の中にも大量の割りたての薪が積まれているのだ。

 

さて、今年最後に退治するのは、この極悪非道?な極太アラカシだ。
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長辺は40センチ。

ラグビーボールのような楕円形のアラカシ。

根株に近いので、節がないかと思いきや、繊維が入り組んでいてなかなか手強い。
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まあ、割っていこう。

 

まず、真ん中を10回打ったが、びくともしないので、やはり端から攻めよう。

常套手段だ。
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はい、割れた。

 

どんどん端から崩していく。
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どんどん。
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そして、ここまで小さくなった。
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よく見ると、かなりヤバそうな節があった。
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繊維も入り組んでいて、普通の斧では歯が立たなかっただろう。
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元株に近いところはこうして根張り部分の繊維が外側に膨らんでくるものだ。

柱などに使う木材としては使いにくいらしいが、薪なので積み方を工夫すれば根張り部分でも問題ない。

 

そうこうして無事に全て薪にした。
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一玉で↑この山。雪に沈んでいった笑

 

今年は春以降あまり薪を割らなかったけど、12月に入って急に原木がどんどん手に入ったので、まだまだ割りまくらないといけない。

新年も薪割りからスタートだ。

 

 

今年もこれが最後の更新。

 

薪ストーブを中心とした我が家の春夏秋冬は、目まぐるしくて、色々忙しい。

薪ストーブ関連では薪集めや薪割り、シーズンになれば薪の移動、焚き付け作り。

 

春になれば山菜や野草を集め、畑の準備を進める。

夏は畑で目一杯汗を流し、収穫を楽しむ。そして梅干し作り。

秋になれば来年はもっと本格的にキノコを探し求めよう。

そしてそんなことをしているうちにまた冬がやってくる。

 

何も変わらない。

 

でも、こうして雪が降って、冬を全身で感じていると、暑い夏や山菜の春が遠い夢のように感じる。

 

そして、春が来て暖かくなると、今度は冬の静寂と寒さが夢のように感じるはずだ。

 

だからこの季節の移ろいにマンネリズムを感じたりはしない。

 

来年になったら薔薇色の世界が待っているとは思わないけど(むしろ断絶と不信感でいっぱいの世界はおおよそ悪循環を繰り返すだろう)、それでも、また来年もリアルなものを、実感として確かなものだけをしっかり追い求めて過ごしたい。

そのリアルなものとは、例えば春の陽気に誘われて出てくる山菜の新芽の苦味だったり、太陽が育てる梅干しだったり、夏の暑さだったり、秋に山で育つ野生のキノコの想像以上の味わい深さだったり、薪ストーブの炎の辺りをだっり、そういうものだ。

そういうものを追い求めていくと、経済がさっぱり回らなくて、高度に発達した資本主義社会にとっては都合がよろしくないから、テレビでもネットでもSNSでも、僕たちは煽りに煽られているわけだけど、なんとか曇りのない目をもって、物事の本質を見極めながらまた日々をサバイブしていこう。

 

世の中はもう力学的に、この馬鹿げたチキンレースをやめられなさそうなので、来年の大晦日にどんなことを思っているかというと、同じように嘆き節なのかもしれないけど、まあそれでもとにかく、混迷を極めること必至の2021年を生き抜こう。

 

読者のみなさんには今年も一年間、ありがとうございました。

こんなスーパーニッチブログですが、読む価値があると思ってもらえたなら、また来年もよろしく。

 

よいお年を!

 

 

薪ストーブオルドビス紀⑤ オイルランタン物語・後編~薪集めが本格化してきた

前回からの続き。

 

農機具小屋で見つけた古ぼけたランプのようなもの。

実は亡き父が40年前に使っていたDIETZ社のオイルランタンだった。

ばらして芯を新しくつけ直し、きれいに磨いて、さて、果たして40年の時を越えて、無事に火は灯るのか?

 

というのが、前回までのあらすじ。

 

はっきり言って、後編まで引っ張るほどの事はなかった。

 

結論から言ってしまえば、ランタンは何事もなかったかのように、灯った。
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画像ではやや白っぽい灯りの色だけど、実際にはやや暗めのオレンジ。f:id:akagestoves:20201222193847j:image

辺りを白日のもとに晒すような、圧倒的な明るさはもちろん望むべくもないわけで。

 

ほんのり周囲が明るくなる程度。

 

照明としての能力はひかえめだけど、雰囲気は抜群だ。

 

寒い冬にはあまり登場の機会がないかもしれないが、冬が終わって、また屋外で夕食を食べる季節が来れば、それなりに活躍してくれるのではないかと、期待している。

 

 

さて、これだけではブログとしてはあまりにお粗末だろう。

 

薪ストーブブログらしく、薪ストーブのネタをしっかりぶちこんでいきたい。

 

今年は去年よりは明らかに寒い。

 

薪の減るペースも、なかなかのものだ。

おそらくこのシーズン(オルドビス紀)が終わる頃には、そこそこ薪を消耗し、薪棚のスペースも空いてくるだろう。

 

長らく手を抜いていた薪集めと薪割りを始めよう。

 

今回のターゲットはこいつら。
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元玉の直径50センチに迫ろうかという、かなりの巨木のアラカシ。

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ほぼ節もない理想的な樫だ。

 

こいつは先日、隣のおっちゃんに頼まれて伐倒したものだ。

 

伐採の駄賃に薪をもらう。

 

ちなみに道路から至近距離、というか、この木の樹頂の部分は伐倒時、道路に達したくらいなので、運搬は簡単。

樹種はアラカシ。

大きさもご立派。

 

3拍子そろった、理想的な薪現場といえよう。

 

さて、当日は天気が怪しかったので、さっさと玉切り。


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さすがにこれだけの材積のアラカシを切っていくと、テンションも上がる。

 

すばやく、軽トラに積む。
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そして、家の薪割り場に運び込んだ。


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うーむ、久しぶりの玉切りが積み上がるこの光景。

かなりご無沙汰な気がする。

 

また毎日薪割りをする日々が始まる。

 

一通り割り終わる頃には胸筋が育つだろう笑

 

まだまだ現場には桜を中心にたくさんの原木があるので、薪運び、玉切り、薪割り、薪棚に積む。という一連の薪活を始めよう。