薪ストーブクロニクル

食とエネルギーの自給を目指して

薪ストーブオルドビス紀⑥ さよなら2020~極太アラカシで割り納め

アイヌの言葉で雪は「ウパシ」。

 

朝起きると、窓から見えるのは、右も左もウパシ、ウパシ、ウパシ。

 

しばらく、年末と思えないくらいの暖かさだったので、大晦日の土壇場に来て、ようやく年末感が出てきた。

 

 

今年も今日で終わり。

 

パンデミック狂想曲に翻弄された一年の締めくくりに、美しい雪が辺りを覆い尽くした。f:id:akagestoves:20201231100835j:image

薪棚に雪が積もる光景は、掛け値なしに素敵だ。
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薪棚の縁から垂れ下がっているので、深い雪に見えるが、実際には我が家の周辺の積雪は30センチ。

これくらいの雪なら、雪かきもさほど大変ではないので、雪を愛でる余裕もある。

これが、50センチ、1メートル、と積もってくると、白くて綺麗だなぁではすまされなくなってくるので、大変だ。

 

さて、薪ストーブは年末も大活躍。

多少暖かいので、薪の減りは抑えられているが、さりとて焚かずに生活するわけにもいかず、焚いたら焚いたでこんな風に天板は常に「密」の状態だ。
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ドライキウイを作ってみた。
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皮ごとスライスして乾かしたので楽だったが、食感はいまいち。

しかも酸味が勝ってしまって、甘さ凝縮、というわけにはいかなかった。

それよりも、菌打ちして出てきた原木ナメコを乾燥させたものの方が、味が濃くなって美味しかった。

ちなみにナメコはこんな雪の中でも健気に顔を出している。

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エノキタケと並んで、冬でも出てくる寒さに強いキノコなのだそうだ。
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さてさて、雪で薪割りコーナーが埋まってしまったが、負けじと割り納めをした。
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割るのは全部アラカシ。
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一刀両断。

 

瞬く間に薪の山。
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この薪の下の雪の中にも大量の割りたての薪が積まれているのだ。

 

さて、今年最後に退治するのは、この極悪非道?な極太アラカシだ。
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長辺は40センチ。

ラグビーボールのような楕円形のアラカシ。

根株に近いので、節がないかと思いきや、繊維が入り組んでいてなかなか手強い。
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まあ、割っていこう。

 

まず、真ん中を10回打ったが、びくともしないので、やはり端から攻めよう。

常套手段だ。
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はい、割れた。

 

どんどん端から崩していく。
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どんどん。
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そして、ここまで小さくなった。
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よく見ると、かなりヤバそうな節があった。
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繊維も入り組んでいて、普通の斧では歯が立たなかっただろう。
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元株に近いところはこうして根張り部分の繊維が外側に膨らんでくるものだ。

柱などに使う木材としては使いにくいらしいが、薪なので積み方を工夫すれば根張り部分でも問題ない。

 

そうこうして無事に全て薪にした。
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一玉で↑この山。雪に沈んでいった笑

 

今年は春以降あまり薪を割らなかったけど、12月に入って急に原木がどんどん手に入ったので、まだまだ割りまくらないといけない。

新年も薪割りからスタートだ。

 

 

今年もこれが最後の更新。

 

薪ストーブを中心とした我が家の春夏秋冬は、目まぐるしくて、色々忙しい。

薪ストーブ関連では薪集めや薪割り、シーズンになれば薪の移動、焚き付け作り。

 

春になれば山菜や野草を集め、畑の準備を進める。

夏は畑で目一杯汗を流し、収穫を楽しむ。そして梅干し作り。

秋になれば来年はもっと本格的にキノコを探し求めよう。

そしてそんなことをしているうちにまた冬がやってくる。

 

何も変わらない。

 

でも、こうして雪が降って、冬を全身で感じていると、暑い夏や山菜の春が遠い夢のように感じる。

 

そして、春が来て暖かくなると、今度は冬の静寂と寒さが夢のように感じるはずだ。

 

だからこの季節の移ろいにマンネリズムを感じたりはしない。

 

来年になったら薔薇色の世界が待っているとは思わないけど(むしろ断絶と不信感でいっぱいの世界はおおよそ悪循環を繰り返すだろう)、それでも、また来年もリアルなものを、実感として確かなものだけをしっかり追い求めて過ごしたい。

そのリアルなものとは、例えば春の陽気に誘われて出てくる山菜の新芽の苦味だったり、太陽が育てる梅干しだったり、夏の暑さだったり、秋に山で育つ野生のキノコの想像以上の味わい深さだったり、薪ストーブの炎の辺りをだっり、そういうものだ。

そういうものを追い求めていくと、経済がさっぱり回らなくて、高度に発達した資本主義社会にとっては都合がよろしくないから、テレビでもネットでもSNSでも、僕たちは煽りに煽られているわけだけど、なんとか曇りのない目をもって、物事の本質を見極めながらまた日々をサバイブしていこう。

 

世の中はもう力学的に、この馬鹿げたチキンレースをやめられなさそうなので、来年の大晦日にどんなことを思っているかというと、同じように嘆き節なのかもしれないけど、まあそれでもとにかく、混迷を極めること必至の2021年を生き抜こう。

 

読者のみなさんには今年も一年間、ありがとうございました。

こんなスーパーニッチブログですが、読む価値があると思ってもらえたなら、また来年もよろしく。

 

よいお年を!

 

 

薪ストーブオルドビス紀⑤ オイルランタン物語・後編~薪集めが本格化してきた

前回からの続き。

 

農機具小屋で見つけた古ぼけたランプのようなもの。

実は亡き父が40年前に使っていたDIETZ社のオイルランタンだった。

ばらして芯を新しくつけ直し、きれいに磨いて、さて、果たして40年の時を越えて、無事に火は灯るのか?

 

というのが、前回までのあらすじ。

 

はっきり言って、後編まで引っ張るほどの事はなかった。

 

結論から言ってしまえば、ランタンは何事もなかったかのように、灯った。
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画像ではやや白っぽい灯りの色だけど、実際にはやや暗めのオレンジ。f:id:akagestoves:20201222193847j:image

辺りを白日のもとに晒すような、圧倒的な明るさはもちろん望むべくもないわけで。

 

ほんのり周囲が明るくなる程度。

 

照明としての能力はひかえめだけど、雰囲気は抜群だ。

 

寒い冬にはあまり登場の機会がないかもしれないが、冬が終わって、また屋外で夕食を食べる季節が来れば、それなりに活躍してくれるのではないかと、期待している。

 

 

さて、これだけではブログとしてはあまりにお粗末だろう。

 

薪ストーブブログらしく、薪ストーブのネタをしっかりぶちこんでいきたい。

 

今年は去年よりは明らかに寒い。

 

薪の減るペースも、なかなかのものだ。

おそらくこのシーズン(オルドビス紀)が終わる頃には、そこそこ薪を消耗し、薪棚のスペースも空いてくるだろう。

 

長らく手を抜いていた薪集めと薪割りを始めよう。

 

今回のターゲットはこいつら。
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元玉の直径50センチに迫ろうかという、かなりの巨木のアラカシ。

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ほぼ節もない理想的な樫だ。

 

こいつは先日、隣のおっちゃんに頼まれて伐倒したものだ。

 

伐採の駄賃に薪をもらう。

 

ちなみに道路から至近距離、というか、この木の樹頂の部分は伐倒時、道路に達したくらいなので、運搬は簡単。

樹種はアラカシ。

大きさもご立派。

 

3拍子そろった、理想的な薪現場といえよう。

 

さて、当日は天気が怪しかったので、さっさと玉切り。


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さすがにこれだけの材積のアラカシを切っていくと、テンションも上がる。

 

すばやく、軽トラに積む。
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そして、家の薪割り場に運び込んだ。


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うーむ、久しぶりの玉切りが積み上がるこの光景。

かなりご無沙汰な気がする。

 

また毎日薪割りをする日々が始まる。

 

一通り割り終わる頃には胸筋が育つだろう笑

 

まだまだ現場には桜を中心にたくさんの原木があるので、薪運び、玉切り、薪割り、薪棚に積む。という一連の薪活を始めよう。

薪ストーブオルドビス紀④ オイルランタン物語・前編

我が家の農機具小屋にひっそりと置かれていたランプのようなもの。
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レトロな雰囲気がよかったので、とりあえずオブジェとしてそのまま居てもらっていた。

 

手に持ってもやたらと軽くて、自分のイメージにある本格的なランプやランタンの類いとは違う、オモチャのランプか何かかなぁと思いつつも、特に必要性も感じなかったので、忘れ去っていた。

 

そのまま時は流れ、実家でテレビを観ていた。芸人さんがソロキャンプをするという、最近流行りの番組だ。

そのなかで、オイルランタンというのがやたらと目立つ編集で紹介されていた。

あれ?なんかどっかで見たことあるような…

 

母親が言うには、亡き父が昔このオイルランタンと同じようなのを持っていたとのこと。

もうかれこれ40年以上前のもののようだ。

 

ということは、我が家の農機具小屋にあったあれか?

 

気になって小屋から取り出してきて調べてみた。

 

おそらくメーカー名と思われる「DIETZ」の文字。
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どうやって発音するのだろう。

 

そしてNO.20という表記とJUNIORの文字。

MADE IN HONG KONG

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調べてみる。

ふむふむ。

 

DIETZというのはアメリカの歴史あるランタンメーカーで「デイツ」と発音するようだ。

その歴史をざっくりと書いてみよう。

 

1840年 創業のDIETZ社

1956年 製造拠点を香港に移す

1980年代に製造拠点を中国に移す。

本国アメリカのDIETZ社は1992年に廃業。

現在の製品は全て中国で製造されているらしい。

 

40年以上前に父が購入したというDIETZのランタン。

MADE IN HONG KONGという表記も辻褄が合うじゃないか。

ちょうど、本国アメリカから香港に製造拠点が移されて、中国に再移転するまでの間のものだろう。

 

ランプのガラスの部分にあるDIETZというロゴが立体的な細工になっているものの方が古くて、1960年代は香港製で浮かしロゴのものがあるらしい。

我が家にあるのは、白くガラスにプリントされているので、1970年代の香港製造のもので間違いなさそうだ。

 

おやおや、なんでも鑑定団みたいになってきたぞ笑

 

しかし、どうも火をつける部分の芯がないように見える。

このままでは使えなさそうだ。

 

修理して、使えるようになったら、夏に外で晩飯を食べるときの灯りとして使えそうじゃないか。

 

というわけで、修理してみることにした。

 

といっても、構造は極めてシンプル。

灯油やレインボーオイルを入れるタンクが一番下にあって、そこにランタンの芯を浸して、上のガラスの部分でその燃料を燃やすだけ。

芯さえうまく付けられれば、普通に使えるんじゃないのかな。

 

とりあえず分解してみる。
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おお、結構パカパカ外れていく!

 

と思ったら、芯がへんな形で挟まったまま外れずに固まっているようだ。
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これを取らなければ。

 

あらよっと。

 

ちょっと強引に外したはいいけど、

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今度は新しい芯を付けるのがえらく大変だった。

奥さんのアイデアでなんとか、無事に新しい芯をセットできた。f:id:akagestoves:20201220153259j:image

なかなか立ち姿もいい感じになった。
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でも、肝心なガラスの部分が汚れているので、雑巾できれいに拭いた。
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修理(というかそもそも壊れてなかったので、芯の付け替え)が終わり、あとは灯すだけ。

 

40年前に亡き父が使っていたらしい、ちょっとレトロなオイルランタン。

 

果たして無事に灯るのか?

 

話が長くなったので、後編に続く!

薪ストーブオルドビス紀③ 秋が過ぎ去り、冬到来~ネスターマーティンの焚き付け風景

紅葉の季節を過ぎれば、あとは枯れ野と雪景色。

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少し前はこんな風に紅葉を楽しんでいたのに、

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気がつけば冬が来ていた。

 

寂しい風景には違いないけど、薪ストーブユーザーにとっては待ちに待った季節の到来である。

 

雪が来る前に薪棚の補充をしよう。

 

数日前の話だ。

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我が家の玄関前の薪棚が空になっとる。

このままでは家族揃って凍死するかもしれない。

なので、急いで山に薪を取りに行った。

軽トラで薪棚の真ん前までアクセスして、

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あとはひたすら積んでいく。f:id:akagestoves:20201217132636j:image

補充完了。

これで年末ぐらいまでは安心か?

 

 

さて、さて、そんなことをしていたら雪が降ってきたのだ。

 

今朝は休みなので気持ちに余裕があった。

 

普段だったら絶対にしない、面倒くさいことを、思い立ってしてみる気になった。

 

これは炉内に薪と焚き付けを組んで、上から着火できるようにした写真。
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あとはマッチで新聞に火を放つだけの状態だ。

 

この組まれた薪。

あくまでもネスターマーティンS33の場合だけど、一回の焚き付けでこれくらいの薪や小割り薪、焚き付け材が必要だという目安を公開しよう。

 

シーズンを前にどれくらいの焚き付け材を用意すればいいかの参考になるかもしれない。

 

このばっちり組まれた焚き付け用の薪組みを全て取り出してみる。


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こんな感じだ。
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下から、中割り3本、小割り3本、その上に短い焚き付け8本、長い焚き付け5本、新聞紙、短い焚き付け2本、割りばし沢山、松ぼっくり。こんな感じで組んでいた。

 

それをまた元通り炉内に戻してみよう。

 

まず中割り。底にみっちり敷き詰める。

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そしてこの上に小割り。これはわりといい雑木の小割りだ。
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その上に短い焚き付け。ネスターマーティンは奥行きがあまりないので、20センチぐらいの焚き付けを用意した方が組みやすい。

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なくても大丈夫だけど、あった方がすっきり薪が組める。

 

あとは長い焚き付け。
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短い焚き付け、新聞紙、さらに長い焚き付け。
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割りばし。
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こんな風に組んで、マッチで火をつける。f:id:akagestoves:20201217133758j:image

 

あとは、外から空気を入れるために、少しだけフロントドアに隙間を作っておく。
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これで、一番下の中割りがきっちり燃えるまで放置して、あとは杉や桧の端材などを少し追加で放り込めば巡航運転まで達することができる。

所要時間はだいたい30~40分。

 

まあだいたいこんな感じだ。

 

出したりいれたり、かなり面倒くさいので、二度としないと思うけど、一度くらいはしておきたいと思っていた、焚き付け風景の公開。

 

参考になれば嬉しい。

 

年末まであと2週間。

 

今年がどんな年だったか、また年末に振り返れたら振り返ろう。

ともあれ、あと2週間、無事に過ごせるよう、1日1日を大切に暮らしていきたいものだ。

オフグリッド入門⑩ 完結編~セミオフグリッドで行こう

これまでオフグリッドについてはちょこちょこ書いてきた。

http://akagestoves.hatenablog.com/archive/category/%E3%82%AA%E3%83%95%E3%82%B0%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%89

4年ほど前にそのコンセプトを耳にし、共感して、自分の暮らしにどう落とし込んでいこうか、新居を実験場として色々と考えてきた。

 

まず、一番の理想は完全なるオフグリッドの暮らしを実現することだ。

配電線からの電気の供給を止め、自立した蓄電装置を家に配備して、屋根には必要充分なソーラーパネルを並べる。

暮らし方にもよるが、ある程度の大きさの蓄電池を備えておけば、毎日テレビを見て、電子レンジを使って、こたつやエアコンで暮らせる快適な生活を送れる。

たとえ災害で大停電が長く続いても、涼しい顔をして日常を送れる。

少なくとも台風の停電の度に冷凍庫の食品が溶けるのを心配する必要はない。

寒さに凍えることもない。

 

フグリッドのゴールはここにあるのだろう。

それは分かる。

ちょっとオフグリッドについて噛ればすぐ分かる。

 

でも、それは何気にハードルが高いということも同時に分かってくる。

すっきりとしたオフグリッドハウスに住みたいなら、家を建てる段階でそういう家にするための設計が必要になってくる。

我が家は少し事情もあったが、オフグリッドについて何ら考慮されることなく建てられた家だ。

 

フグリッドについて考慮されることなく建てられた家でオフグリッドな暮らしをするにはどうすればいいか。

 

自エネ組さんに頼むというのがベストな選択肢のように思う。

http://www.jiene.net/

彼らのコンセプトは非常にクリアで、共感もできる。

なるべく今あるものを活かして、うまくオフグリッド生活を実現しようという提案は、新鮮で魅力的だ。

 

しかし、それでも最低200~300万円ほどの予算がないと設備をつけることができない。

いや、この値段が高いと言いたいわけじゃないんです。

ただ、経済的なメリットで行動することが多い大多数の人に、配電線とお別れするために300万円必要ですと伝えて、「そりゃ安い!」と即答する人がどれぐらいいるんだろう?という疑問が湧いてくる。

それだけのお金を出す価値があるのは個人的には理解できるんだけど、爆発的に世の中に広がって行くんだろうか、というと、難しいかもしれない。

難しくないかもしれない。

 

まあ、それはともかく、我が家に適したもっと違う形のオフグリッド生活はないだろうか、と、ここのところ手探りで色々やってきて、方向性が少し見えてきた。

 

名付けて「セミフグリッド」だ。

 

ここまで色々書いてきた通り、我が家には持ち運び可能なポータブル電源と折り畳み式のポータブル太陽光パネルで電気を賄っている。

 

暖房はもちろん薪ストーブ。

給湯は、天気に左右されるという点は不完全ながら、太陽熱温水器で作っている。

緊急時の水確保には、本当なら井戸が欲しいところだけど、ないので、雨水タンクで貯めている。

 

ポータブル電源と太陽光パネルの組み合わせは予算的には20万円でおつりが来たので、先日国からばらまかれた給付金で足りた。

蓄電装置と屋根に設置する太陽光パネルの10分の1以下だ。

もちろん、性能もいささか物足りなくて、暮らしを一から見直さないと、到底生活が成り立たない。

でも、電気という、いままで当たり前に使いまくってきたものをじっくり見直す素晴らしい機会に恵まれた。

いやー、人間、こんなくだらないことに電気を使うために、制御もできない原発をあんなにたくさん作りまくって来たのかーと切ない気持ちになった。

 

まずは節電ゲームから始めた。

どれくらいの電力があれば暮らせるか。

そして、節電が当たり前になった時点で、太陽光パネルとポータブル電源を導入。

結果的には、我が家の20万円の自家発電システムで賄えない電気は、月に約30kwh(月額900円ほど)。

おおよそ冷蔵庫と給湯の設備用だけが無理だった。

それ以外の照明も含めたほぼ全ての電力が我が家のしょぼい自家発電システムで賄えたのだ。

 

もちろん、雨や曇りの日が続けば、大好きな音楽鑑賞はアンプラグド(つまり自分の下手な演奏)で我慢することになるし、テレビのような贅沢な電力の浪費はもってのほかだ。

逆に晴れが続けば、毎日DVDで映画を観ることも夢ではない笑

なんと言ってもDVD鑑賞が一番の電力消費だ。パソコンもボディーブローのように効いてくるけど、DVD鑑賞ほどの覚悟は要らない。

 

そんな我が家で停電が起きたらどうなるだろうか。

一番心配しているのは、停電に気付かないことだ。

完全オフグリッド生活なら、停電に気付かないことは何の問題でもない。

しかしセミフグリッド生活では、冷蔵庫の電気が止まる。

停電によって我が家に起きる変化は、冷蔵庫のモーター音が止むこと、それだけなのだ。

うっかりしていると、その変化に気付かないだろう。

そして、冷凍庫の餃子やコロッケが溶けてドロドロになるだろう。

 

運よく停電に気づくことができたら、満タンになったポータブル電源で丸一日くらいは冷蔵庫を動かすことができるので、その間に冷凍食品を食べていく順番について対策を立てたり、次の日の晴れを利用して数日間、冷蔵庫を延命させられる。

 

これが、我が家のセミフグリッド生活の全貌だ。

 

屋根に設置する太陽光パネルより唯一強みがあるとすれば、スーパー台風などのとんでもない災害の時、バッテリーもパネルも室内の安全な場所に保管できるので、設備が破壊される心配がないという点だろう。

ほとんど負け惜しみだけど笑

 

全国にばらまかれた給付金程度の予算と節電の習慣さえあれば誰でもできるセミフグリッド。

よかったら、みなさんも試してみませんか?

試しませんよね笑

薪ストーブオルドビス紀② 回せ回せ、経済を回せ!キノコの世界。4年目の初焚き。暖かい秋

気がつけばもう師走が手の届くところまで来ている。新しい薪ストーブシーズンが始まったというのに、ブログの更新は完全に凍結されていた。

いやー、毎晩楽しく薪ストーブライフを送ってるんだけどなぁ。

10月9日に初焚きを済ませて、10月は7回焚いた。11月に入るとほぼ毎晩焚いていた。この数日は暖かい日が続いてしばらく焚かずの夜を過ごしたけど、また寒くなって焚き出した。

天板の熱エネルギーはフル活用され、炎に癒され、猫たちはあまりの温かさに惚けたように眠りこけている。

 

薪ストーブブログを書いてきてはっきり分かったことがある。少しずつマイナーチェンジはしているが、毎年同じことの繰り返しなのだ。

例年と違うことがある時は大概、トラブルに見舞われた時だ。

 

そして、ここが肝心なんだけど、毎年同じ事が繰り返せるという事、その事実が、薪ストーブライフに置いては何よりも尊い事なのだということも分かってきた。

 

9月になって涼しくなってくると、今シーズン焚く薪を用意し始める。

寒くなってきたら、ぼつぼつストーブに火をいれはじめる。

本格的な冬が来て、寒さに震えながらも、薪がたっぷりあって暖かい冬が過ごせそうだと嬉しくなる。

厳冬期、クヌギやコナラの薪で薪ストーブは全力投球。ポカポカの部屋の中。

春になって、暖かい日が続くようになると、やがて薪ストーブのシーズンが終わる。

 

この、薪ストーブユーザーにとっての、まあ言ってみれば「暦」のようなものが、毎年繰り返される事が最高の幸せなのだ。

薪が足りなかったり、冬がやけに暖かかったり、薪ストーブが不具合を起こしたり、ということなく、毎年同じことをこれからも繰り返していきたいと思う。

できればブログで特筆すべきトラブルに見舞われることなく。

 

そんなわけで、ブログでは伝えられてないけれど、この秋も、我が家では薪ストーブでぬくぬくとした日々が無事繰り返されてきた。

 

しかし、ふと外に目を向けると、繰り返されるのは諸行無常

コロナウイルスは相変わらずニュースや新聞の誌面の多くを占拠し、選挙といえばアメリカ大統領選挙は予想通りゴタゴタを繰り返し、やれそのドサクサに紛れて香港は民主主義を失い、我が国でも種苗法が改正されようとしている。

 

民主主義が世界各地で不都合を露呈して、共有された幻想を基にした資本主義は日々いびつさを増している。

 

人口が増えすぎて、他の統治方法がないのだろうけど、個人的にはこんなクソみたいな幻想を基盤にしたシステムにどっぷり浸かることだけはごめん被りたい。

 

経済を回さなければ世の中が立ち行かなくなっている時点で、少し前の時代より現代社会が劣化、退化していることは明らかだ。

トラブルに見舞われて、一旦止めて様子を見ることなんて、少し前の時代までなら当たり前にできたことだ。

システムとシステムががんじがらめになって様子見もできない時点で、今の世界が進んでもいなければ、優れてもいないことがはっきり分かる。

でも他にどうしようもないと思っているから、その破滅に向けて止まらないシステムの中で、経済を回せ、経済を回せ、と念仏のように唱えているんじゃないかな。

 

じゃあどうすればいいと言うんだ、とあなたは言うかもしれない。

 

これが超簡単で、既得権益を手放すだけでいいのだ。

僕たちはありとあらゆる既得権益に囲まれて暮らしている。社会のインフラ、科学技術、輸送通信システム…

 

一気に全てを手放したら、システムの外で生きる能力がほとんどなくなった現代人(僕も含めてだけど)はすぐに路頭に迷うだろう。

でも、少しずつ手放しながら、システムに頼らず生きる知恵を身につけていくならば、誰にでも可能だと思っている。

 

これはコロナウイルスを念頭に書いているわけじゃない。

こんな内容の記事はコロナ以前から書いてきたし、コロナウイルスが諸悪の根源というわけでもないからだ。

実際の世界は、コロナが完全に収束したとしても、いや、コロナが収束したならば余計に鮮明にその悲惨さを露呈するはずだ。

 

薪ストーブが教えてくれたことがあるとするなら、経済を回さなくても人間は幸せに暮らせるかもしれない、という可能性だ。

 

経済が回らなくなって、人の動きがなくなれば、良いことがたくさんあるのに、誰もそんなことには目を向けない。

システムがそれを許さないからだ。

 

こんなことを書いても仕方ないし、もちろん、世界を変えることはできない。

でも、時々こういう戯れ言を書きたくなるのよねー笑

 

まあ、なるようにしかならない。

 

そんなことより、身近なビックニュースだ。

 

山の林道そばに、食べられるキノコが発生している場所を教えてもらった。

 

ヒラタケだ。

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山で見つけたほぼ人生初の天然のキノコ。

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桜のような倒木にびっしり生えていて、幼菌もまだたくさんあったから、もうしばらく楽しめそうだ。

これ↓が幼菌。

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ヒラタケは、鍋や豚汁に入れた。クセがなくて滋味深い感動的な美味しさだった。

キノコハンターが危険をかえりみず、山にどんどん入っていく気持ちがよく分かった。

後日、天ぷらにして、再度食べた。これまた美味でした。

 

そして家のホダ木からはナメコがボコボコ発生していた。
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ちょっとでかいけど、食べ応えがあってうまかった。
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さて、おまけみたいだけど、薪ストーブのことも書いておこう。
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今年も我が家の天板は大忙し。

スペースは常に取り合い。

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薪ストーブの火に癒され、今日も眠る。
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猫たちも眠る。
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薪ストーブオルドビス紀① 薪ストーブ焚いて四年目。ますます高まる初焚きへの期待感

暑かった8月も過ぎ去って遥か遠くに霞み、我が家の猫たちが夜、布団に温まりに来たり、膝に乗ったりするようになった。

 

薪ストーブシーズンがまたやってきたということだ。

 

ちなみに我が家の猫たちは、室温22℃になると、人間に暖を求めに来るというデータがある。

 

真冬に薪ストーブを焚いた時の快適温度はだいたい23℃。

 

薪ストーブを焚くようになると、猫たちは人間ではなく、薪ストーブで暖をとるので、「寒いよ寒いよ」とホモサピエンスにすり寄ってくるのは、本格的な秋が来て涼しくなってから、薪ストーブを焚くようになるまでのわずかな期間だけだ。

その間だけ、我が家の猫たちは、やたらとかわいい存在になる。

 

ういやつ、ういやつ。

 

薪ストーブを焚けば、その蜜月関係は即刻終わる(笑)。

 

さて、そんな愚痴を言いたかったわけではない。

 

9月になり、新しいシーズンが始まりを告げた。

 

今シーズンは通称「薪ストーブオルドビス紀」。

オルドビス紀は地球の歴史において、始生代、原生代に続く古生代の2番目の区切りだ。

つまりカンブリア紀の次の時代。

 

このブログでは、なんとなく薪ストーブのシーズンを地球の歴史に重ねるというむやみに大胆な試みをしている。

 

シーズン1は「薪ストーブ始生代」

シーズン2は「薪ストーブ原生代」

シーズン3は「薪ストーブカンブリア紀

 

そして今シーズン、シーズン4は「薪ストーブオルドビス紀」なのだ。

誰がなんと言おうと、そういうことにしておこう。

 

オルドビス紀

 

化石が残るぐらいの骨の組織を持った生き物が爆発的に増えたカンブリア紀から一転、オルドビス紀には、オウムガイや三葉虫が栄えたあと、地球の歴史上、最初の大量絶滅が起こる。

気候変動や、その他様々な原因で、生物種がほとんど死に絶えてしまうのだ。

 

地球の歴史では、現代までにオルドビス紀に起きたような大量絶滅が5回起きている。

 

これはあくまでも、いままでのところ5回、という意味だ。

もうすぐ6回目の大量絶滅が起きたって、何もおかしくない。

 

環境が劇的に変われば、それまでの環境に適応していた生き物はほとんど生存できなかったりしても不思議はないからだ。

 

ゴーギャンの絵のタイトルじゃないけど、

「我々はどこから来たのか、我々は何者か、我々はどこへ行くのか」

という気分だ。

 

本当に、どこへ行こうとしているのだろう。

 

さて、それはともかくその4回目の薪ストーブシーズンが始まった。

最初にすることは、玄関の薪運びの動線上に、移動できる薪棚を設置することだ。

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薪棚を置けば、今度はそこに積む薪を手配しなければならない。

 

今シーズン最初に焚く薪はどれにしようかな、と考えみたが、やはり山の薪置き場に保管してある、結構昔に割った雑木の薪にしよう。

 

これは軽トラで目の前までアクセスできるので、奥さんを連れて取りにいった。f:id:akagestoves:20200919094029j:image

ススキみたいな背の高い草に囲まれて、やばい感じだけど、ちゃんと乾燥はできているはず。
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屋根を二重にして、厳重に雨対策をしている。

せっせと軽トラにぶん投げていく。
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どんどん積んで、軽トラ満タン。
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満タン。
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満タン。
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これだけあれば、玄関前の仮設薪棚は埋まるはずだ。

 

まだ少しここの薪が残った。f:id:akagestoves:20200919094037j:image

寒くなければ、今シーズンにもう一度取りに来よう。寒くて、取りに来る気にならなければ、ここに来るのは、また春頃になる。3月4月の微妙に寒い時期、いつもあと少しの薪が足りなくなる。

その時に、ここに薪があると、助かるのだ。

 

さて、この山には、細くて割らずに乾かしている腕薪がたくさんある。
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こいつらを焚くのは五年後か?十年後か?

 

さて、家まで持ち帰った薪。

軽トラのまま、仮設薪棚の目の前までアクセスできた。
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ここにせっせと積んでいく。

 

軽トラは空っぽ。
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はい、ぴったり薪棚が埋まった!
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今シーズンは焚き付けもかなりしっかり準備した。

 

備えはこれで万全。

 

あとは初焚きがいつになるか、それだけだ。

 

畑では、巨大な冬瓜と小ぶりなカボチャを収穫した。
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その子たちは、しばらく寝かせておいて、冬に薪ストーブの上でコトコト煮込んでやるぜ。

 

薪ストーブも4年目。

しかし、このワクワク感はなんだろう。

真夏は薪ストーブの出番なぞ、考える気にもならないけど、肌寒くなってきて、やっぱり今年も薪ストーブの出番を心待ちにしている。

 

ワクワクして、そわそわしている。

 

今年は3年ぶりのラニーニャ現象で、厳冬らしい。

久しぶりに、全力で焚かないと厳しい冬になるのだろうか?

 

薪は足りている。

充分に足りている。

 

薪ストーブには、存分に暴れてもらおうじゃないか。

 

やっぱり、四年経っても相変わらず、ワクワクしてそわそわするなぁ。