薪ストーブクロニクル

食とエネルギーの自給を目指して

薪ストーブ始生代・総集編⑤「茶畑山で薪仕事」

1.切れるところから切っていく

山への入り口は杉の倒木に塞がれ、チェーンソーは壊れ、仕事は忙しくなり、体もだんだんガタが来ている気もするが、とりあえず山仕事だ。

近所のおっちゃんが貸してくれている茶畑山の核心部まで道を切り開き、チェーンソーのチェーンも交換し、 くぬぎの倒木が待つ場所へやって来た。

そしてご機嫌でチェーンソーで倒木を伐り始める。

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下の画像のように地面から浮いた状態で倒れている。なんか海の底みたいな画像だな。
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 このまま普通に上から切ると、両サイドから力がかかってチェーンソーのバーが挟まれる。

何度かこの失敗をして、チェーンもダメにしてしまった(笑)。

慣れた人なら下からある程度切って、挟まれないように最後に上からチョンと切って切断するらしいのだが・・・

実際にやってみると、下から切ってもやっぱり挟まれた(汗)。慣れないと、加減がとても難しい。

しかも、切っていくと、どっちに力がかかっているのか、分かりにくくて、怖いのだ。

迂闊に切って変な方向に転がってきて身体が挟まれたらシャレにならないからね。

なんといっても、押しても引いてもびくともしないくらいの立派なくぬぎなのだ。

 

さて、そんなわけでどうするかと言うと、あちこちを切ったりいじったり転がしたりして、地面に着けてしまうのだ。

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そして、先日購入したティンバージャックで木を持ち上げて安全に切っていく。

チェーンソーの刃にも、人間にも優しい切り方だ。安全第一。 

 

そんなわけで、どんどん切っていく。
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面白いように切れる。
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しかもなかなかの重さの木なのに恐怖心を感じることなく安全に作業を進めることができた。

一本目を玉切りし終えると、こんな感じになった。

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よく見ると、全てではないが虫食いの物が散見される。それで、木が弱って、台風の風に負けたのだろうか。

 

なんにしても、見事な、というか、素晴らしいくぬぎの玉だ。夢にまで見たくぬぎの原木。思わず頬がゆるむ。

にやけてしまう。

早く割りたくて仕方がないぞ。

 

しかし、木はまだまだ転がっている。

雪が降る前に、切り出せるだけ切り出してしまわないと。

 

2.チェーンソーが挟まれて苦戦する 

 近所のおっちゃんの好意で貸してもらっている山(通称茶畑山)に来て、くぬぎの倒木を片付ける作業をしている。

完全に倒れたモノが3本、倒れて隣の木に引っ掛かって傾斜したものが3~4本ほどあり、いつ崩れたり倒れたりしてくるかわからないので、危険なので撤去してしまいたいとのこと。

もちろん、撤去したくぬぎは全て好きに使っていい、という条件だった。

 

そもそもは、山の木を好きに切ってもいいと言われたのだが、まずは倒木を片付けようということになったということだ。

針葉樹なら二の足を踏む人もいるかも知れないが、コナラと並ぶ薪材の王様クヌギを好きに使ってもいい、と言われて触手が伸びない薪ストーブユーザーがいるだろうか?

 

まあ、少なくとも僕はチェーンソーを片手に山に向かいましたとさ。

 

とりあえず、背の低い倒木から片付けることにして、40㎝の玉切りをしながら木を片付けていった。前回の記事で一本目を片付けたところまで書いた。

 

倒木の2本目に取りかかる。

そしてすぐにチェーンソーが挟まれる。

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ガーン。

 

 こんな細い木なのに。

 

Y字になった木の部分は力のかかる方向が複雑になっているようで、上から切っても下から切っても挟まれる。

うんとも寸とも言わないので、家に帰ってノコギリを取ってきて切った。 

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画像を見ても分かるかどうか、ノコギリで切った部分は右半分のわずかな場所だ。こんなちょっとの切り損ないに挟まれていたなんて、情けない話だ(汗)。

 

さて、そんなことはありつつ2本目も細かったので、挟まれたチェーンソーを救助したあとはあっという間に片付いた。

 

↓作業前の様子。
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↓低い位置にあった2本を片付けたらこんな風になった。
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しかしまだ一番太くて、そして高いボス級の倒木が残っている。

直径およそ30㎝。高さは2m近くある。

これはまた後日、倒し方を考えよう。

 

2本目の倒木を全部玉切りしたら、こんな感じになった。
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まだまだこれからだ。

 

おまけショット:

倒したクヌギの玉を椅子とテーブルにして、持ってきたお茶とおやつを食べる。
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熊本銘菓の武者返し、というあんこを包んだパイ菓子だ。

 

3.一番の極太くぬぎに着手

 秋晴れが広がって紅葉が美しい11月後半のこと。

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平日の午前中が半日だけ休みだったので、山へ入る。

前回の片付けで、山の広場はここまですっきりした。

次はこの一番極太のクヌギだ。

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まず、左側にちょろっと見える短めの枝を、根本から切り落とす。

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これを玉切りする。

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だいぶ朽ちかけていて、あまりいい薪にはならなさそうだが、とりあえず全て持っていく。

 

そして、極太のクヌギの本体に取りかかる。

山の高台で根本から折れて倒れた。

根本を見上げるとこんな感じ。
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そしてその先の二股が、ひのきにぶつかって、ひのきも傾いている。
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その先の細い部分は谷底に落ちている。
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一本の木が長すぎて、全貌を伝えるだけで一苦労だ。

 

一番太い部分はどこから手をつけたらいいか分からなかったので、とりあえず細い枝や低い場所の幹を切り落として、この日は時間切れ。

 

今日切ったものは、玉切りの仮置き場に運ぶ。
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作業時間が一時間くらいしかとれなかったので、物足りない気持ちで山を後にした。

 

4.極太くぬぎを退治

時間を見つけて、というか無理矢理作って、週末などは二日連続で茶畑山にこもりっきりだ。

12月に入って、いつ雪が降り出すかわからない。雪が積もれば、さすがに山での作業は厳しい。

だから、雪が大地を覆ってしまう前に、少しでも木を切り、運んでしまいたい。


ある程度運ぶことができたら、雪が降っても薪割りくらいはできる。

雪中薪割り、なんてなかなかオツじゃないか。

 

さて、そんなわけで今日も山に来ている。

今日のターゲットはこの木だ。
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左側の山の斜面に生えている直径30㎝弱の堂々たるクヌギだ。

根本から土ごと根こそぎ倒れて、広場を横切って右側の谷の方まで倒れていき、先の方の二股がヒノキの木に引っ掛かって止まっている。

 

少し前に来たとき、太めの枝や、先の方の細かいところは切断した。

いよいよ、一番太い部分を切り落としていく。

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ニュッと突き出した、宙に浮いた木をスパスパとチェーンソーで玉切りしていく。

片側が浮いた木は、上から単純に切り落とすだけで挟まれることもないので楽勝だ。

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根本をある程度切って、
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先の細い方もうねうね切っていく。

 

これで、広場に倒れてきたクヌギは3本とも全て玉切りした。

 

しかし、これはクヌギ退治の序章にすぎなかったのだった・・・。