薪ストーブクロニクル

食とエネルギーの自給を目指して

薪ストーブ始生代32 原木を入手する~神社の薪①

先月、大きな被害を出して通りすぎた台風21号。

 

我が家の近所にある神社にも大きなひがいをもたらした。

境内には、強風で折れた杉やひのきの枝や葉っぱが足の踏み場もないくらいに山積し、それを片付けるのをご近所のみなさんと一緒に手伝っていた。

そのとき、神社の裏の森の木が何本も倒れたという話を聞いた。

 

昔なら、村中の家が、煮炊きや風呂焚きをすべて薪で行っていたので、すぐになくなったのだそうだが、いまやそんな家も皆無。

なんとも寂しい話だ。

歩いていける距離の森や山にこれだけ豊富な燃料があるというのに、わざわざ一万キロも離れた場所から石油を運んできているのだ。

時代が変わったから、と一言ですませてしまって本当にいいのだろうか?

取り返しのつかないことにならないのだろうか?

 

やれやれ、それはとにかく、倒れている木はそのまま朽ちるだけだから、好きなだけ持っていっていいよ、と村の人に言われた。

「本当に、いいんですか!」

と、テンションが急上昇だ。なんとも現金なものである。

 

ざっと見渡すと、車が入れる場所から近い距離にあるものは全て檜(ひのき)の倒木だ。

直径が30㎝前後の太いものも多く、数えたわけではないが、おそらく20~30本は倒れているのではないだろうか。

 

そして車から最も離れた場所に広葉樹(この時点では樹種は不明)が何本か倒れていた。

数本とはいえ、かなり太いものもあり、全部で一体何トンほどあるのか、把握しきれないほどだ。

これほどリアルな「嬉しい悲鳴」をあげたのは人生で初めてかもしれない。

それはまさしく、嬉しすぎる悲鳴に他ならないものだった(笑)。

もちろん、災害で被害を受けた村の人がたくさんいるので、台風はもう来ないでほしいが、倒れた木は最大限利用しない手はないだろう。

 

とりあえず、広葉樹のある場所までチェーンソーを持って行ってみた。

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直径が1mをゆうに超える巨木が台風で傾いたので、チェーンソーで切断されていた。その横にも、相当太い木が何本も横倒しになっている。

 

この辺は相当難易度が高そうなので、とりあえず初心者でも切れそうな手頃な広葉樹をチェーンソーで玉切りしていくことにした。
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下に杉の木の切れ端を置いて台にして、チェーンソーの刃で土を切らないように細心の注意を払って。


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20ほどの玉を切った。重さにして、せいぜい200kgぐらいだろう。

それにしてもこれは一体何という種類の木だろうか。広葉樹の常緑樹であることは間違いなさそうだが、名前は全くわからない。

 
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玉切りしたものの、車までの距離がかなりあるので、一旦切ったまま放置しておく。

 

少し休憩をして、別の木を探すことにした。

すると、すぐにはち切れそうな、むちむちの広葉樹が目に入ってきた。

<つづく>