薪ストーブクロニクル

食とエネルギーの自給を目指して

ボケ玉とボケ薪

ここ一連の作業で、たくさんのくぬぎを手に入れた。

 

ほとんどが倒れたばかりのかっちりした倒木だったが、玉切りしてみると中にはこんなものも出てきた。
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中央のピンク色の部分は普通の木の成分のままなのだが、周辺の黄色い部分はふかふかになっている。
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木がボケてしまっているのだ。

ボケていないくぬぎはこんな感じ↓。
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ボケてしまった玉、通称「ボケ玉」は、ふかふかの部分の密度が低いので、見た目よりずいぶん軽い。

いかにも頼りなさそうな重さと質感だ。

 

このボケ玉を割ると、「ボケ薪」ができる。
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軽いのでサクサク割れてしまう。
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薪らしく見えるのは中央の部分だけだ。

なんとなく、くぬぎなのに針葉樹と対峙しているような錯覚におちいる。

 

今年の冬も、実際にボケ薪を頻繁に焚いているが、やはり火持ちが悪い印象だ。

 

↓これはまだボケ始めの、重めの薪。
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↓これはボケまくりの薪
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ボケ方も色々だ。

きっとそれぞれの人生ならぬ木生があって、それぞれのタイミングで倒れたり立ち枯れしたりしたんだろうなぁ。

すぐに割ってやったら、立派な薪になれたのになぁ。

でもそのボケた部分の成分は土に帰るので、山の滋養となり、また木を育てるのかなぁ。

そうやって考え出すと、妄想が止まらない(笑)。

 

ボケ玉にも色々あるようだ。

これは一見普通のボケ玉に見えるが、樹皮がもろくなっていて簡単に剥がれた。

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すると、剥いだ表皮に、赤いカビのようなものが生えていた。
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こういうのは、きちんと乾燥させても、焚く前にぼろぼろと木屑がこぼれて家を汚すので、あまりよろしくない。

よろしくないけど、貴重な薪なので、もちろん薪棚に積んでしまう。

 

ボケ薪だらけの薪棚。
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なんかあんまりパッとしないけど、それでも薪はあるに越したことはない。

 

ボケ玉でもありがたく持って帰って割るし、ボケ薪でもありがたく積んで焚くのだ。