薪ストーブクロニクル

食とエネルギーの自給を目指して

薪ストーブ前史・総集編⑥「松の薪割りに大苦戦」

1.松の木をまるごと一本もらう

 

庭で、チェーンソーでけやきの木をガシガシ玉切りしていた時、近所のおっちゃんに声をかけられた。

 

おっちゃん「うちで切り倒した松があるんやけど、松は燃やせるんかえ?」

僕「ももも、もちろんです。貰います、貰います!」

 

というわけで松を切り倒した現場まで連れていってもらった。

自宅から歩いて約5分。

近いというのは本当にありがたいと実感した。

 

その現場がこれだ。
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細かい枝もたくさん。
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これで、ちょうどまるごと一本分だそうだ。

 

ほほーう。これが松か。

針葉樹といえば、家にある大量の針葉樹の薪はそのほとんどが杉で、ひのきが少し混じっているくらいだった。

針葉樹をたくさんもらった経緯は以下の通り。

 薪ストーブ前史② お蕎麦屋さんと針葉樹 - 薪ストーブクロニクル

薪ストーブ前史③フィスカースX25と針葉樹 - 薪ストーブクロニクル

 

さて、松は初めてだ。

とりあえず車にガンガン積み込む積み込む。
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かなり直径の大きなものも含まれている。これは木の根元の部分だろう。


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2往復目。

 

さてそれをとりあえず薪場に置いた。
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なかなかの量だね。

松は薪ストーブで焚いてもいいのか、悪いのか?

針葉樹推奨の薪ストーブ、ネスターマーティンだし、きっと大丈夫なはずだ。

 

よし、割ろう!

ひとつだけ心配なのは、この松が、伐採からかなり経過していることだ。

この木をくれたおじさんによると、松はヤニがひどいから、ストーブで焚くのに向いてないんじゃないかと思ってしばらく声をかけなかったんだって。

でも、僕が庭であまりにも熱を込めて薪割りしている姿を見て、もしかしたらと思って声をかけてくれたそうだ。

あざーす。おじさん、あざーす!

 

まあ、そんなわけでしばらく時間が経った松、入手。

針葉樹は、時間が経つとかなり割りにくくなって、厄介なのをイヤと言うほど知っているので、この松が割りやすいことを祈る。

 

 

2.松に大苦戦

さて、割り始めたのだが‥

 

針葉樹だと思って完全になめていた。

 

玉切り後、放置されていた松がこんなに手強いとは思いもしなかった。

 

いや、正確に言うと、放置された針葉樹が割りにくいということは経験済みだったのだが、まさかフィスカースのIsoCoreハンマー斧でも歯が立たないとはさすがに想定していなかった。

 

強力な斧を何度降り下ろしても、北斗の拳ケンシロウがハートのお腹に拳を叩き込んだときのように、ボヨーンボヨーンと跳ね返されてしまうのだ。
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 仕方がないので、もう出番がないかと思っていた、薪割り用の楔を引っ張り出してきた。

持っているのは、グレンスフォッシュの薪割り楔とフィスカースのオレンジ色の小振りな楔の2本だ。

 

まずグレンスフォッシュのものを打ち込む。

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ふーむ、これだけでは割れないので、フィスカースのものも打ち込む。
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だいぶ亀裂が入った。しかし、まだ完全には割れない。

そして楔が二つとも玉に喰われてしまった(汗)。

 

こんなときは、小さめの薪を楔代わりにして使うしかない。

さらに2本の薪くさびを打ち込んで、ようやくひとつの玉を半分にすることができた。

 

いやー、松の薪割り恐るべし。

これは想像以上に苦戦しそうだ。

 

3.解決策もないまま割ってみる

ご近所さんから松をいただいた。それも丸ごと立ち木1本分。

去年の秋に伐採して玉切りしたものをしばらく置いていたそうなのだが、最近になって「焚くならあげるよ」と声をかけていただいていた。

 

もちろん二つ返事でもらって、薪場に運び込んだまではよかったのだが・・・

 
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これがもう笑えるくらい割れない。

針葉樹なので、もちろん硬いわけではないんだけど、斧を降り下ろしてもただ刺さるだけ。まったく割れてくれない。

フィスカースのX25でもダメ、圧倒的な破壊力を誇るIsoCoreハンマー斧をもってしてもダメ、挙げ句の果てには、年末に肩を壊して以来しばらく使用禁止にしてきたグレンスフォッシュの薪割り用楔を持ち出してきて、無理矢理半割りにする。

直径が50近い大物は、楔でも割れないので、チェーンソーで縦切り。

 

とにかく、労多くして益少ないハードな薪割りとなってしまった。

 

とにもかくにも割り続ける。

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すべてを割ることはまだできていない。

とりあえず、楔とチェーンソーをメインに、割れて小さくなったものは斧でパカパカ。

 

まだ先は長い。

 

ありがたいことに、貰ってきたりして木は増え続けている。

松に手こずっている時間はあまりないのだ。

 

以下は、次に割られるのを待っている木たち。
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結局、50日ほどかけて、なんとか全て割り終えることができた。

梅雨の雨を吸って、水分を含んだ玉は、なぜか少し割りやすくなっていた。

 

やれやれ、肩がいたいぜ。