薪ストーブクロニクル

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薪ストーブ始生代110 コナラの薪割り~コナラとくぬぎの違いについて

人生初の、コナラの薪割りがはじまった。

 

話によると、コナラはあまり長い間乾燥させると割りにくくなるらしい。まあ、針葉樹だって乾きすぎると割りにくいのは同じだが‥。

今回もらったコナラは倒木だったので、しばらく放置されており、やや乾燥がすすんでいる。

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あまり節は多くないようだが、果たしてうまく割れるのか。

 

フィスカースのハンマー斧でど真ん中を撃ち抜く。

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割れるものあるが、だいたい一発では割れず、3回、4回と降り下ろして、ようやく半割り状態になる。

 

なかなか素直じゃないぞ。

しかも、木の繊維が真っ直ぐじゃないので、意外と粘り強くてスパッと真っ直ぐに割れない。繊維のねじれに沿って波打ったように割れていく。

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ただ、薪の状態になったときの重厚な手応えというか、確かな重量感は頼もしいかぎりだ。さすがは薪の王さまと呼ばれているだけのことはある。

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しかし、思いのほか割りにくい。これはちょっと意外な発見だ。想像していたのは、くぬぎと同じような真っ直ぐに割れる素直な繊維の木だったからだ。

くぬぎは本当に繊維が真っ直ぐだ。もちろん節や股で繊維が曲がっていくが、それでも基本的に真っ直ぐ。
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その繊維に沿って、比較的綺麗な薪が作られていく。
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しかし今回もらったコナラは、けっこうねじくれた薪になってしまう。こんなものなんだろうか?それともこいつらが特殊で、普通のコナラはもっと素直に割れるのか?

 

今度は節や出っ張りがある玉を割ってみよう。

全力で斧を振りおろすこと、10回以上。割れる気配なし。

これはフィスカースの斧では歯が立たない。楔を使って割るしかない。

いやー骨が折れる。

楔を使ってなんとか半分にしたら、あとは斧で割る。半分に割れてくれるとなんとか斧でも割れる。しかしくぬぎと比べて圧倒的に割りにくい気がする。

 

苦労して割ったので、せっかくだからコナラ専用の薪置き場に並べていくことにした。

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北向で日当たりは大したことないが、風通しは抜群なので、よく乾いてくれるはずだ。

 

東向きに置いたくぬぎ薪と好対称。
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左がくぬぎ薪の山で右がナラ薪。

 

 くぬぎとコナラの違い

薪の樹種についての話になると、コナラとくぬぎの事が語られることが多いように思う。

もしくは、くぬぎはそれほどポピュラーではないけど、僕の身の回りにたくさんあるので気になっているだけだろうか?

 

山に入ると、コナラとくぬぎが混在していることもよくある。初めは全然見分けがつかないが、葉っぱを見ればすぐに分かる。葉が細長いのがくぬぎで、ちょっとぷっくりした形の葉がコナラだ。ドングリのかたちも丸くてモシャモシャした帽子をかぶっているのがくぬぎで、細長くシックな帽子をかぶっているのがコナラだ。

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左がくぬぎで右がコナラ。

 

どちらもブナ目ブナ科コナラ属、親戚みたいなものだ。

里山での利用方法の違いは、椎茸のほだ木などにはコナラの方がよく利用されて、炭焼きなどにはくぬぎが適しているらしい。

まあ、それも地域性の違いだろうから、厳密な分けかたではないが。

うちの家の回りはとにかくくぬぎだらけだ。

コナラはほとんど見かけない。これは一体どういうことなんだろうか。まあ、いいや。

 

さて、あとは実際に薪にしてどうか、ということに尽きるわけだが、これはこのくぬぎ薪とコナラ薪がしっかり乾燥した頃(2年後くらいか?)に、比較記事を書いてみたい。気の長い話ですね(笑)。