薪ストーブクロニクル

食とエネルギーの自給を目指して

薪ストーブ始生代⑭ 炉台を考える2

炉台にぴったりフィットする薪ラックを作ってみた。

そこに実際に薪を装填してみる。
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こんな感じだ。
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前よりはスッキリしたかな。

 

下は改良前の炉台。
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うん、スッキリしてるね。

まあ、とりあえず今年はこんな感じで焚き始めてみよう。

 

夜の様子だ。
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白猫のミケリアものんびりくつろいでいる。平和な光景だ。

 

あるいは人間というのは、多くを求めすぎているのかも知れませんね。

暖炉(薪ストーブ)のそばで猫が平和に寝そべっているような、これ以上求めるべくもない素敵な光景を前にして、それでも不平不満があったり、欲しいものがあったり、仕事への不満があったり、まあ、色々あるけど、僕もそうだったりするけれど、でも、こんな素敵な光景以上の何を欲しがってるんでしょうね。


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薪ストーブと猫。

それくらい、圧倒的に素敵な夜だった。

薪ストーブ始生代⑬ 炉台を考える~

薪ストーブは暖房なので、温かくなればそれでいいとは思う。

が、その一方で、火のある場所の雰囲気にも多少こだわりたい、という思いもある。

 

例えば、暖炉は全体的な雰囲気として、風情があって素敵な場所というイメージがある。

薪ストーブにおいては、ストーブ本体だけでなく、炉台や炉壁、そしてそこに配置される薪置きや火道具なんかも含めて、その空間のトータルの価値が出てくるのではなかろうか。

炉壁はもはや現状から変えるのは無理だが、炉台周辺については今からでも色々工夫できそうだ。

※炉壁が気に入ってなくて、変更したいのに、無理、ということではない。

タイル張りで蓄熱性は大したことないかもしれないが、雰囲気はとても気に入っている。

 

さて、そんなことを踏まえて、現在の炉台の様子が以下の通りだ。
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 うーん、なんだか物置みたいに雑然としてるね。もう少し、シュッとした炉台にしてみたい。

というわけで、DIYで薪置きを作ることにした。

黒いラックを生かしつつ、その横に薪を積めたらいいな、と思うので、寸法を測って縦長の薪ラックにしてみる。

 

家にある廃材の板と、ホームセンターで買った細長い板、そして金属製の筋交いのような金具を使って組み立ててみる。
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こうして足を固定すれば、耐久性が上がるはず。
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薪棚でもそうだが、横板への荷重は真下と比べれば小さいので、しっかり固定していれば、横の支えの板が折れることはないと思うが、実際に使ってみないと、なんともいえない。

 

こんな感じで完成した。
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ラックの隣にピタリと納まった。
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薪とストーブの位置がいささか近い気もする。

ネスターマーティンは側面の温度が低いのでたぶん大丈夫だと思うが、鋼鉄製のストーブなど、横の温度も上がりやすいものだと、こんなに近づけたらあぶないのか?

 

しばらく様子を見よう。

一度割った木の木肌は忘れない

街を歩いたり、田舎道を歩いたり、山歩きをしたり、そんなとき、そこに生えている木が気になるようになってきた。

 

たこともない木もたくさんあるが、一度まとまった量の原木を薪割りした樹種に関しては、その樹皮が目に焼き付いて、なんという木か分かるようになってきた。

 

一番よく分かるのが、桜の木だ。

薪割りを始めるまで、花が咲かない木はどれも全く同じものに見えていた。

情けない話だが、そこには針葉樹も広葉樹もなかった。「木」は「木」でしかなかった。

 

それが今や、木の皮を見て、

お、桜だ

と分かる。

 

お、杉だ、お、ケヤキだ、お、柿だ

 

そんな感じだ。

 

一度割った木の樹皮は忘れない。

 

木の種類は、その葉や実や花で見分ける方が簡単かもしれないが、薪割りをする人間は樹皮で見分けるようになるのかも。

栗について④ 渋皮煮を薪ストーブで作る

栗があまりにも多くて、栗ご飯を作ったくらいでは全然減らなかったので、奥さんが栗の渋皮煮を作り始めた。

 

最後に煮詰めるとき、沸騰しないくらいの超弱火で煮詰める必要があるとのことなので、薪ストーブを焚いてその上で一晩放置することに。

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温度が上がるまでは、熱くなる場所に置いて待つ。
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美味しそうな渋皮煮になってきたぞ。

 

薪ストーブの近くに設置した二段ベッドでは、ミケリアとごっすんが暖かそうに寝転んでいる。

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癒される光景だ。

栗について③ビバ、栗ご飯

タフでハードな「栗拾い」ならぬ「栗落とし」によってたくさんの栗をいただいた話の続き。

白い栗も熟した普通の栗も、混ぜて一緒に栗ご飯を作ることになった。

というか、うちの奥さんが栗むきから全て一人でおこなったのだが。

 

栗むきは傍目で見ていても想像以上にきつそうな作業だった。ホームセンターで、きちんとした栗むき器を購入して栗むきにのぞんだのだが、それでも腱鞘炎にならないか、心配になるほど、バチンバチンと硬い音が響き渡っていた。

 

その間、お前は傍目で見ながら何してたんだ、と思われる向きもあるかもしれないが、冬野菜の播種の時期が迫っていて(というか、もうすでに一部の野菜は遅い)、待ったなしだったので、色々種蒔きしていた。その事についてはまた後日。

 

さて、奥さんのタフでハードな皮むきの甲斐あって、美味しそうな栗の実が表れた。
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それを調味料(主に酒とみりんと塩)を入れて、水加減を調整して、炊くだけ。

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圧力鍋で炊いたので、栗がやや柔らかめになったが、大変美味しゅうございました。
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栗を分けてくれたおじさんにも、お礼もかねて早速栗ご飯をお裾分けしにいった。


しかしもらってきた栗はまだまだ大量にある。さて次は何を作ろうか?まだ続く。

栗について②若い栗の真実~幻の白い栗

収穫した栗。

若いのもあれば、熟したものもある。

 

例えばこれ。
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僕たちがよく知っている、どこにでも売っている栗だ。

 

それに対して、この栗。
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あれ、白いね。

白いのはまだ熟している途中の、若い栗だ。

開いていない緑色の若いイガから採ると、こんな栗が出てくる。

 

なんとなく、きちんと熟した栗の方が見慣れているので、白い栗はまだ未熟で美味しくなさそうに見える。

でも、実はこの白い栗、甘みもあって瑞々しくて美味しいのだ。これはすごく意外だった。逆に熟しすぎると、水分が飛んでパサパサしてくるらしい。

 

それじゃなぜ、市場にはしっかり色づいた熟した栗しかないのか。おかしいじゃないか、と思われる向きもあるかもしれないが、実はこの白い栗、収穫するのがものすごく大変だ。

イガの割れ目もない、凶悪な毬栗を、高枝ばさみで切り落として、その上痛さを覚悟で強引にこじ開けてとりださないとその白い栗にはお目にかかれない。

 

ある意味幻の栗だ。

 

熟した栗は、猿に先を越されない限り、毬栗がきれいに割れて、うまく取り出しやすくなった状態で、木から自分で落ちてきてくれる。

まさに楽々栗拾い状態だ。

 

それを取り出して、市場に並ぶ頃には、完全に熟して、私たちが日頃よく見るお馴染みの栗になっているという寸法だ。

 

次回はこの白い栗を調理してみる。

栗について①「栗拾い」なんて表現がおかしい、「栗落とし」だ。

近所のおっちゃんに声をかけてもらって、栗拾いをしにいくことになった。

 

栗拾いとは言うものの、軽トラに脚立と高枝ばさみを長短2本、それに軍手を積み込んで、出発だ。

この装備は、どうやら拾うだけではないらしい。

 

おっちゃんが言うには、木の高いところにあるイガ栗なんかはまだ若くてイガに裂け目がなくても、猿が全部食べてしまうので、早めに採っておいた方がいいみたいだ。

 

現に、去年、一昨年と、猿にすべて食べられて、相当猿たちを恨んでいるらしく、

「今年は猿を出し抜いたったぞ」

と本当に嬉しそうだった。

 

しかし、高枝ばさみでイガ栗を落として、実を取り出す作業は、思いの外重労働で、日中の暑さがピークの2時頃に作業していたこともあり、かなりハードな収穫作業となった。

やれやれ、これは「栗拾い」なんて表現は絶対おかしいぞ。

確かに最終的には拾うことになるけど、地面に落ちている栗は、猿に食べられてなくなっているか、虫が食べて穴が開いている。

栗は拾うのではなく、落とすのだ。

これからは栗の収穫は「栗落とし」に改名した方がいい。

 

それでも、大きいイガから見事な栗の実が採れたときは、思わずテンションが上がった。

猿からヒトへ、確実に継承される、この生存のための微妙な感情。

縄文人たちもこんな気持ちを抱えて栗を採ってたんだろうなぁ。

 

収穫したのは以下の通りの量だ。
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さて、この栗をどうしようか?

以下次回。