祖父が遺した手斧と楔②
前回の記事で、手斧と楔、とタイトルを書いておきながら、楔の話が出てこなかったじゃないか、とお怒りの言葉をいただいたわけではないが、前回のつづき。
楔の方は、錆びてはいたものの、鉄の塊なわけだから、壊れようがない。実用に堪える強度はありそうに思えたが、いかんせん普通の薪割り用楔と比べて小さすぎる。というか、祖父が使い倒していたみたいで、ものすごくチビってしまっている。
これではちょっと活躍する場面がなさそうだ…。
比べてみた写真が以下の通り。
右がその楔。左は本格的な薪割り楔だ。
そして実際に使ってみようにも、これでは割れる気配がない。
おそらく祖父の暮らしの中ではストーブで焚くような大きな薪を必要としていたわけではないのだろう。15㎝ほどの長さの焚き付けに近い薪を作っていたのだろう。
そんなことを考えて、薪割り道具のところに一緒に並べておくことにした。薪割りのDNAが受け継がれている証として。