以前にもふきのとうの天ぷらでフィーバーした話を載せた。フキノトウ、それは道端になんぼでも生えている食べきれないほどのごちそう - 薪ストーブクロニクル
しかししかし、春の野がもたらす恩恵はこれからが本番だ。残念ながら土筆は採りそこねたが、まだまだつづく春の収穫。
春の野草や山菜は薪ストーブと感覚的に似てるなぁと思う。手間を惜しまずに探せば、お金をかけずに幸せになれる、という点が薪集めに似ているからだ。
というわけで、春の山菜探しはとても楽しい。性に合っている気がする。
1.ヤブカンゾウ
まず始めは庭に生えてきたヤブカンゾウだ。
適当に収穫して、これはうちの奥さんがホタルイカやおあげさんと一緒にヌタにしてくれた。
ヌタはわけぎでも美味しいけど、ヤブカンゾウもなかなかいける。ヤブカンゾウのキュッキュッという食感がおもしろい。しかし、特別な美味しさというものではなく、まあ、庭に生えてるから食べた、というレベルの野草であることは否めない。
世の中には、もっと美味しい山菜や野草がある。
2.タケノコ
次はタケノコだ。
まあ、山菜というには無理があるが、タケノコはお隣のおっちゃんの裏庭に生えてきたものを収穫させてもらった。
はい掘れたー
よく、そのままのタケノコは下処理が大変だと敬遠されがちだが、実はあく抜きは割りと適当でもオッケーだ。
皮を大胆に剥いて、
水にヌカと剥いたタケノコをぶちこんでゆがき 沸騰してから弱火で一時間。そのまま一晩放置するだけでばっちりあく抜きできる。
大きめのは二つ割り、四つ割りにして湯がく。
あとは毎日水を変えるだけだ。
タケノコはワカメと炊いたり、タケノコご飯にしたり、春巻きにしたり、最後はキーマカレーの具にして食べまくった。本当に美味しかった。
さて、お次は急に本格的になる。
3.コシアブラ、こごみ、タラの芽
山菜の王様とも言われるコシアブラ。
暖かい日がつづくとあっという間に大きくなる上に、人気があるので採りやすい場所ではすぐに争奪戦になる。
かといって、採りにくい木の上のものはなかなか収穫できない。
しかし、最近毎日のように山に行くことがあり、コシアブラを成長に合わせて何日も食べる機会に恵まれた。
上の画像はコシアブラの成長の様子だ。新芽が出る前のつぼみの状態から、葉が出始めた状態まで、色々な状態のものだ。
本来はこのような小さいものは、もう少し置いて大きくするのだろうが、見つけたコシアブラが倒木で、放置しても鹿さんのごはんになるので、少しいただくことにした。
葉っぱが出始めた状態のコシアブラを通の間では「ふで」と呼んで珍重するらしい。
この「ふで」を桜えびと一緒にかき揚げにした。
さらに、コシアブラのペペロンチーノ。
このペペロンチーノには、我が家の畑で奇跡的に育った春キャベツも入れた。
最高に美味しかった。
コシアブラと一緒に、こごみやタラの芽の天ぷらも食べた。
春の恵みを、120%堪能だ。
コシアブラやタラの芽など、山菜の類いは本当に天ぷらがうまい。
すこーしだけほろ苦いが、そのほろ苦さが、冬の間にたまった毒素をデトックスしてくれるのだ。
食べないわけにはいかないだろう。
まだ肌寒い夜には、我が家のネスターマーティンS33に、端材や針葉樹を入れてちょろっとだけ焚いて、ポカポカしながら春の恵みを食べる。
素敵すぎる晩餐だ。
他になにか必要なものがあるだろうか。