薪ストーブクロニクル

食とエネルギーの自給を目指して

薪ストーブ始生代41 ネスターマーティンS33の朝の熾火

ネスターマーティンS43という最高クラスの出力の薪ストーブで、朝に熾火が余裕で残っている、というブログの記事を昔よく読んだ。

 

少ない空気でゆっくり燃やすネスターマーティンは、そもそも熾火が朝まで残りやすいので、空気をギリギリまで絞ることなく、熾を保つことができるとか。

 

しかしそれはやはり炉内の容量も大きく、そして重いぶんだけ冷めにくいという、大きい薪ストーブの特長なんだろうなぁ、さすがにS33では小型だから熾を残すのは難しいだろうなぁ、と漠然と想像していた。

まあ、あまり重視していなかったというか・・・。

 

しかし、実際に使い始めてみると、全然意識せずに寝る前に少し大きめの薪を入れるだけで、朝まで余裕で熾が残っているのである。
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これは朝六時の炉内の様子。

火かき棒でツンツンすると、赤々とした熾が灰の中からどんどん出てくる。

薪ストーブ自体も、触れるくらいの温度ではあるが、まだしっかり温かい。

 

最後に薪を入れたのは夜の11時ぐらいだった。しかし、熾を残そうと思ってぶちこみまくったわけでもないし、ギリギリまで空気を絞ったわけでもない

そもそも空気を絞りすぎると燃焼が悪くなって煙突が汚れやすくなるらしいので、あまり絞りすぎないようにしている。せいぜい目盛りでいうところの「2」くらいまでしか絞っていない。

それでもこれだけ残っているのだ。

 

後日判明するのだが、なんと寝る前に入れた薪が針葉樹だけであっても、翌朝まで熾が残っていたことがある。これにはさすがに驚いた。

ネスターマーティンが伊達に針葉樹の使用を推奨しているわけではないのだ。

 

さて、せっかく熾が残っているので、まださほど寒くない朝ではあるが、焚き付けをしよう。

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こんな感じで残っている熾を真ん中に集めてきて、木を組んでいく。

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いつもほど木の量は多くない。適当に割り箸や木っ端を配置しつつ、置いていき、竹で作った自作のふいごで空気を送るとすぐに火がつく。
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そして周りに広がり、すぐに大きな炎となっていく。

このあたりの火を育てていく感覚は、毎日バーベキューの火おこしをしているようで、実に楽しい。まあ、人によっては面倒だと思うのだろうけど(笑)。


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やがて火は炉内全体に広がるまでに大きくなり、大きめの小割りなどを入れつつ様子を見れば、完了だ。

 

まあ、しかし・・・

ここまできてからこんなことを書くのもどうかとは思うが、はっきり言って熾が残っていなくても何の問題もない。

普通に端材を井桁に組んで新聞とマッチで着火するだけだ。

と言うのも、熾が残っていてもいなくても、やはり朝の焚き付けにはそれなりの焚き付け材や小割りが必要で、熾があるからといってすぐにストーブが巡航運転に達するわけではないからだ。もちろん、熾があるほうが楽だし、巡航運転まで早く達するのは間違いない。

それでも、圧倒的なアドバンテージとは感じなかった。あくまでも晩秋の現段階でのお話だ。

 

そして、焚き付けを楽に早くするなら、鋼鉄製のストーブの方が立ち上がりが早いんだろうなぁ、と思う。

 

結局、万能の薪ストーブなどないのだ。それぞれ個性があるだけだ。

鋳物製の薪ストーブでじっくり朝まで暖めていれば、部屋は結構ポカポカしているので、今の季節なら、朝に焚く必要は感じない。

今回は、ちょっとした朝の火遊びだ。

 

まあ、でも結局、さらにここまで書いてきてさらにしつこいけど、それでも朝に熾火がしっかり残っているのを見ると、テンションはぐんと上がります(笑)。

 

 

それから数日後・・

そして今日もまた5時半に起きてストーブを巡航運転まで焚いてからまた少しウトウト。

いつのまにか冬が来たのか、それとも季節外れの寒波なのか、朝の気温は1℃しかなかった。そろそ11月も後半。

山には雪の白いラインが現れてきて、それが徐々に麓まで下がってくる。

ここまで寒いと、つい数日前まで朝に焚くのはちょっとした火遊びだ、とか書いていたのが嘘みたいだ。

 

焚かないと寒い。

焚くと暖かい。