薪ストーブクロニクル

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薪ストーブ始生代57 傾いたくぬぎの撤去~チェーンソーよ、生きて戻れ!

あまりに莫大なくぬぎの倒木の量に、ちっとも終わりが見えてこない茶畑山での作業。

台風が来たのは10月23日だから、すでに50日以上が経過しているが、なかなか作業も進まず、まだ、ゴールはさっぱり見えない。

それはリアルに嬉しい悲鳴だと言うべきだろう。

薪となる原木はうなるほどあるし、それに山でのチェーンソー作業のいろはを学ぶことができる、本当に貴重な機会だ。

 

山の所有者のおっちゃんは林業のプロではないが、長年山でのいろんな作業をしてきているので、色んな事を教えてもらえる。

 

さて、今日は傾いたまま、隣の木に引っ掛かって倒れきらなかったくぬぎの撤去作業についてだ。
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まずは根本を切り落とす。

傾いている木を切る場合、普通に考えれば下向きに重さがかかっているはずなので、上から切っていくとある地点で切り口の断面にチェーンソーが挟まれてしまうだろう。

だからある程度上の方に切り込みを入れた後、最後は下から思いきって切り上げて切断しようと思ったのだが・・・。

上からと下からの切断面がずれてて、見事に挟まってしまった。

楔を叩き込んでもびくともしないので、もう一台、マキタのチェーンソーを借りてきて無理矢理切ってチェーンソーを救出した。

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救出ついでに、上の画像のようにとりあえず根本から切り落とすことができた。

 

しかし、今度は切断面が土の上に乗っかって、また傾いたままの状態が継続された。

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仕方がないので、さらにこのままどんどん切っていって、最終的に完全に倒れるまで続けることになった。

そしてまたやらかした(汗)。

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力学的複雑さが理解できず、またしても木に挟まれるシングウのチェーンソー。

 

少し離れて撮影するとなんだかシュールな絵だ。

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近づくとこんな感じ。

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泣きながら、あの手この手でまた救出作戦を敢行した。

 

挟まれてしまう原因は二つあるようだ。

 

一つはさっきも書いたように、最後に下から切り上げるとき、切断面が合っていなくて切り落とせず、挟まるところまで止められない、という点。

もうひとつは、思い切りが足りず、挟まれないかビクビクしながら切っているので、勢いが足りずに挟まれている、という点。

 

まあ、こればっかりは経験値を上げていくしかない。頭で理解したつもりでも、実際に木が倒れていく迫力を見てしまうと、「これは当たったら死ぬな」という恐怖心も芽生えるし、それに実際の現場では想像よりもずっと状況が複雑に入りくんでいる。

腰が引けながらも、安全を最優先させなければいけないので、臆病を責めるのもお門違いだ。

 

さて、そんなこんなで、何度も切っては斜めに落ちていって、というのを繰り返して、ようやく引っ掛かっていた上の方の枝が外れて、完全に寝た状態まで持っていくことができた。
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いい感じに切って、とりあえず転がしておこう。

この一本だけでも相当の薪が作れる。

まだ朽ちていないくぬぎなので、中身はカチカチのパンパンだ。

持ってみると、半端ではない重さがある。

 

うーむ。

なんとも言い様のない達成感が身体を駆け巡るぜ(笑)。