オフグリッド入門⑤ 電子レンジのない世界、太陽でライトを灯すソネングラス
電子レンジとテレビを手離す
先日書いたことだが、電気代を削減するために、電子レンジを要る人に譲って、テレビも基本的には観ない、ということが家族会議で決まった。
オフグリッド入門④ 電子レンジとテレビを手離す - 薪ストーブクロニクル
電子レンジはすでにお嫁に行った。3月末のことだ。
テレビは、映画などを観るために置いてあるが、コード類は全て抜いてしまった。
せっかくBSであの伝説の朝ドラ「おしん」の再放送が始まったというのに、観られないわけだ(笑)。
さて、それから半月。
いや、まだ半月なんだけど、ついこの間来た某電力会社からの電気代の請求書を見てびっくりした。
なんと3月分が2000円だったのに、4月は1300円まで急下降しているじゃないか。
1ヶ月の使用電力量は55kwとこの家に住み出してから最低の数値を叩き出した。
なんと、電子レンジ恐るべし。単純に比較はできないが、24時間動き続けている冷蔵庫と同じくらい電力を消費していたということか。
確かに、その便利さは半端ではない。
温めや解凍など、手間がかかる調理作業の時間を劇的に減らしてくれるし、忙しい朝も、電子レンジさえあればなんとかなることが多かった。
クックパッドに載っているレシピなど、電子レンジの無い家庭では作れるものがないんじゃないかというくらい、電子レンジの登場頻度が高く、巷では電子レンジでチンすることは「レンチン」で通るほど定着している。
極論すれば、調理器具が一切なくても電子レンジさえあれば三度の飯に困らない、というのが我々が生きているこの現代社会なのだ(笑)。
そしてすべての便利なものには、その便利さの対価を支払わなくてはいけない、という側面がある。
まず、電子レンジは「超便利」だけど、「超おいしく」はない。
便利さを追求する過程で、手間をかけてこそたどり着ける本当のおいしさを完全に放棄してしまっているように、個人的には思う。
まあ、味覚に関しては絶対的な基準があるわけではないので、それはさて置こう。
電子レンジがその便利さの対価として支払わなくてはいけないものは・・・。
電気代だ。
なーんだ。当たり前ですね(笑)。
しかし、考えてみれば、日本中で毎日毎日電子レンジが延々と使われているわけだ。
もちろん、我が家でも頻度はともかく、毎日使っていた。
便利で時短で、使うのが当たり前だから、みんな使っている。
無い生活なんて考えられない?
意外となくてもいけるかもしれない、それを実験してみている。
そして、半月でいきなり結果が出た。
いやーさすが電子レンジ。
なにも、節電自慢がしたいわけではない。
ただ、ライフラインを権力に委ねたくないだけだ。
電気を、ガスを、水道を、なんとか、毎日普通に楽しく暮らしながら、自分の手に取り戻したいぞ、と思う。すこしでも依存度を減らしていく過程で、色んなことが見えてくるはずだ。
大袈裟に言えば、今始めている節電が、徐々にライフラインの自立に繋がり、それがやがてオフグリッドな暮らしへと繋がっていくだろう。
ソネングラス登場
さて、そんな中、面白いアイテムを見つけた。
南アフリカ共和国で作られているソネングラスというものだ。
詳しくは↓
ソネングラスジャパン公式サイト – ソネングラスジャパン公式ウェブサイト
簡単に言えば太陽光で充電するランプのようなものだ。しかし、製品の考え方にいたく共感して、ひとつ注文してみることにした。
家に届いた瞬間から早速充電。
晴れの日に1日充電すれば、12時間点灯するらしい。かなりの性能だ。
夕方の数時間、なるべく太陽と垂直になるように充電して、その日の夜に早速使ってみた。
瓶のなかに何か入れるのがトレンドのようなので(笑)、カエルのフィギュアを入れて点灯してみた。
想像以上に明るかった。
これは一人1台持っていれば、夜に電灯をつける頻度が激減するんじゃなかろうか。
読書灯に最高だし、防水なので入浴にも使える。
普段から夜の灯りは暗めなので、特別灯りが必要なとき以外は、これひとつで夜を過ごすことも可能だ。
というか、トイレに行くにも燭台を持っていくみたいな感じがまるで19世紀に戻ったみたいで、ワクワクしている自分を発見した(笑)。
とにかく、この未知数の能力を秘めているであろうランプと、電子レンジの無い生活でいったいどれくらい電力会社の電気への依存を減らせるだろうか?
現状で、電子レンジは完全に手放し、テレビはほぼ全く観ていない。
我が家の電化製品は冷蔵庫、洗濯機、掃除機(使用頻度低い)そしてラジオやオーディオ類だけだ。
太陽光の力を借りて電灯もなるべく使わないようにしたら、いったいどれくらい節電できるだろうか。
さらなる実験がスタートだ。