薪ストーブシルル紀① 2021年春夏秋冬総集編
2021年、今年の一枚。
今年もキノコをたくさん食べた。
↑これはナメコ。幼菌と饅頭サイズに育ったものが共存している。というか、手前の饅頭サイズのものは、ヌメリスギタケモドキかと思ったが(どちらにしても食べられるキノコだ)味はナメコだった。
右上の薄い黄色のキノコはたぶんニガクリタケモドキ。食べたらダメなやつ。つまり毒キノコだ。
さてさて。
最後に更新してから10ヵ月が経過し、すっかりブログのことも忘れていた今日この頃。
世の中は、まさかのコロナ2年目が解決の糸口さえなく?過ぎようとしている。
まあ、誰でも分かることだけど、グローバル化の代償というやつだ。
そして、今の時代はこの世界中のネットワークを止めたら、車一つ作れないし、家だって建てられない。
そして、働けない人が出てくれば生活が成り立たないし、暮らしていけないから、このネットワークは止められない。
いまさら複雑すぎて、その構造を根本的に変えることなど不可能だ。
幸い、重症化する人や死亡する人も減り、ワクチンを何発でもぶちこんで、何年後になるか分からないがやがては元の暮らしに戻ることができるだろう。
というのが、一般的に考えられている将来像だろうか。
そして、脱輪しかけていた車輪が元に戻り、列車はまた暴走を始めるということか。
まあ、そんなことを言っても仕方ないので、自分の正しいと思う生き方をするしかないね。
さて、話を薪ストーブに戻そう。
気がついたら新しいシーズンの初焚きも終わり、待望のキノコ狩りも終わり、山が白く雪化粧をし、と思ったら麓まで雪が降りてきて、本格的な冬が来たぞーと思っていたら、もう年末。
もう年末。
もう一回、もう年末。
このまま更新せずに年を越すのもなんとなく気が引けるというか、ブログを閉鎖したわけではなく、薪ストーブライフもますます充実して、特に今年は寒さが厳しいのでガンガン焚いているというのに、新シーズン、一度も更新せず、というのも何なので、久しぶりに書いてみよう。
今回は、更新のなかった10ヵ月間の総集編的な内容になるかと思う。
では、改めて。
薪ストーブを焚き始めて5年目。
いい意味で、すっかりルーティンとなった薪ストーブライフは、今年も薪の心配もなく、初焚きも無事終わり、順調に始まった。
ん?
そういえば、相当長い間更新していないとはいえ、春ごろには何回か記事を書こうとして、途中でボツにした原稿がいくつかあった。
8月は個人的な小さなトラブルに巻き込まれて、借りていた薪場を引き払う必要が生じたため、そのことでかなりバタバタしていた。
ただでさえ手狭な我が家の薪置き場に、借りていた薪場から引き払ってきた大量の薪を置く場所を工面するのにてんやわんや。
軽トラ8台分の薪を置く場所を新たに配備して、我が家の庭はさらに狭く小さくなっていた。
人呼んで、腕薪回廊だ。
その腕薪回廊の年末の姿がこれ。
乾燥に時間のかかる腕薪を、家から離れた薪場に積んでいたのだが、それを夏の間、汗だくになりながらせっせと運んでいたわけだ。
そうか、全然順調じゃなかったのか。
薪は確かにたくさんあるけど、薪ストーブライフは波乱万丈。薪集めや薪置き場は生物(なまもの)なので、どこでどうなるかわかったものではないのだ。
そんなわけで、仕切り直して始まった第5シーズン。
これまでの前例に習って、古生代オルドビス紀の次、薪ストーブシルル紀と名前を付けておく。
古生代シルル紀というのは、地球上の生物の陸上への進出が始まった時代らしい。生物と言っても、まず地上で暮らし始めたのは植物だけだ。
それまで海のなかで海藻やら、なんやらが暮らしていたのに、何を思ったか、水のない世界で暮らしてみようと思った植物がいたということだ。
動物たちは海のなかで繁栄を誇っていたので、賢明にもシルル紀にはまだ陸上へは出てきていない。
まあ、その植物の陸上への進出というシルル紀の特徴と、「薪ストーブシルル紀」と名付けられた、今シーズンの我が家の薪ストーブライフとの関連はいまのところ全くない。
まあ、あくまでもこのブログ特有の便宜的な(というには便利な分け方でもないが)呼び方にすぎない。
さて。
9月。
そんな今シーズンは、嬉しい悲鳴から始まった。
秋冬シーズン開始を待たずに、続々と雑木の原木を入手できるチャンスが巡ってきたのだ。
そのほとんどが、カシ、クヌギ、コナラという、いわゆる「薪御三家」だ。
文句のあるはずもない。
ただ、薪を置くスペースがほとんどなかったので、嬉しい悲鳴が上がったのだ。
なにせ、隣人トラブルのあおりで、山の方に借りていた薪を置く土場が使えなくなり、軽トラ8台分の腕薪が我が家の庭に居候しているのだ。
そして、10箇所以上におよぶ、我が家の庭を取り囲む薪棚もほぼすべて埋まっているのだ。
この難局を乗り切る術はひとつ。
シーズンのスタートと同時に、薪を焚きまくることだ(笑)
幸い今年は寒さが厳しいので、無駄に焚いているわけではなく、寒さに準じた上での贅沢焚きなわけだ。
10月を過ぎて初焚きをした後は、どんどん焚きまくって空いた薪棚は、息つく間もなく埋まっていく。
これは、一番最近積んだ薪。
薪棚の崩壊を防ぐための工夫を、五年目にしてようやくきちんとしてみた。
どういうことかと言うと・・・。
薪は太陽があたる側が先に乾燥するので、どうしても見えてる側に傾いてくる。
薪棚が自然に崩壊する一番の原因も、片側だけが乾燥したあげくに薪棚のバランスが崩れてしまうことが挙げられる。実際に我が家で起きた薪棚崩壊も、それが原因と思われる。
なので、少なくとも半分より上の薪は、奥を低く、手前を高く積んでやると、乾燥したときにちょうどよいバランスに落ち着くというわけだ。
そして、外側の壁への負担を減らすために、井桁に組んだ外側の薪も、中心に重心がいくよう斜めに積んでみた。
これはちょっとやり過ぎか(笑)
まあ、考えもせずなんとなく薪を積んできたのだが、どうも手前に傾いてくるようで、そこをなんとかしたので、今更ながら薪の積み方を調べてみたら、基本の積み方としてちゃんと載っていたわけだ。
五年目にしてはじめて知る真実(笑)
・・・
そうこうしているうちに、11月。
天然キノコのベストシーズンだ。
去年からキノコに狂い始めたのだけど、今年はシーズン開始から、パトロールに余念がなかった。
神々しく光るナメコの群生。
ナメコだけでなく、ヒラタケやムキタケも少し採れた。
週に2回ほどのペースでパトロールを続けたが、ナメコは毎回少しずつ発見できた。
今年はキノコのシーズンがいつもより遅かったみたいで、12月になってもしばらくは、ナメコやヒラタケを楽しむことができた。
今は真冬でも収穫できるエノキタケを収穫しては、せっせとお味噌汁でいただいている。
これがエノキタケ。
ナメコに似ているが、軸が黒っぽいのが特徴。とてもいい出汁が出てうまい。市販の白いエノキとは似ても似つかない、天然のエノキタケなのだ。
また来年もキノコをたくさん食べられますように。
というわけで、年末だ。
一番初めのシーズン(薪ストーブ始生代)以来4シーズン振りに、薪の焚きがいのある、本気で寒い冬がやってきた印象だ。
薪の減りが半端ではない。
まあ、減っていく薪棚は、すぐに充填されていくので、薪が足りないとか、薪の節約とか、そういうキーワードは今年に関しては全くない。
始めにまとまった量のコナラを焚き、それがなくなると次はカシと針葉樹を組み合わせて焚き、今は桜を中心とした色んな雑木をミックスして焚いている。
これらがなくなったら、一番寒い一月と二月にあわせて、完璧に乾いたクヌギを投入する予定だ。
主力のクヌギで厳冬期を乗り切れたら、三月以降は徐々に建築端材や針葉樹をメインにした、補欠の薪たちに出番を与えようと考えている。
とにかく、今年もあと数日。
無事にブログの更新もできたことだし、安心して年が越せそうだ。
それでは、また来年。
よいお年を。