薪ストーブクロニクル

食とエネルギーの自給を目指して

薪ストーブ始生代⑦薪割り場所を変える

事情があって、薪割りはもっぱら畑の隣でおこなってきた。


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薪割り台の左隣には唐辛子やバジルが植わった畑がちらっとみえる。

割った勢いで吹っ飛んだ薪が農作物を強襲したことも一度や二度ではない。はっきり言って割りながらも木が木ではなかった、もとい気が気ではなかった。

 

さらに、チェーンソーで玉切りするのもこの畑隣の薪割り場でおこなっていた。

当然木屑が大量に出る。

畑の土に紛れて良さそうに思うが、実はこれは結構よくないことなのだ。

何に良くないかと言うと、畑の土作りによくないのだ。

木屑も有機物なので、長い目で見れば畑の栄養になるのだが、問題は分解されて畑にとって良いものに変わるまでにものすごーく時間がかかるということ。

うまく分解されるまで、木屑混じりの土は野菜にとって有害なものでしかない。

 

そんなわけで、このほど薪割り場所を移動した。

 

ここだ。
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砂利が敷かれているので、ミスショットすると、斧の刃が欠ける。はっきり言って危険だ。しかし原木などを置いたり、散らばった木屑も拾いやすいので、とりあえずここで当面は薪を割ることに。
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画像は柿の木を割っているところ。

柿の木を貰った顛末についてはまた今度。

梅干しを漬ける 梅干しの瓶干し

梅干しと言えば、土用干し。


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こんな感じで紫蘇漬けした梅干しを太陽の光に当てて、柔らかく美味しく仕上げる作業だ。

梅雨明けの土用の頃の太陽にあてて行うので、そのように呼ばれている。

 

しかし、今年はカラ梅雨→梅雨明けと共に不安定な天気になり、一日カラッと晴れる日が少なかった。

しかも色々と出掛ける用事もあり、全く土用干しができないまま九月になってしまった。

 

そんなときは瓶干しするに限る。

 

梅干しを瓶の容器に入れて、瓶のまま窓際に置いて日光浴をさせるという裏技だ。

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土用干しとは比べるべくもないが、そこそこ美味しい梅干しになってくれる。

今年は作った量もたった500gぽっちだし、まあ、これで完成ということでいいや(苦笑)。

初めての薪割り斧におすすめのフィスカースX25~1年間使ってみてのリアルな感想・広葉樹編

薪割り斧フィスカースx25とフィスカースハンマー斧について、1年間使ってみた感想。

前回のつづきだ。

 

今回は広葉樹を実際に割ってみた感想を。

 

①広葉樹(乾燥していないもの)

広葉樹にも色々あって一概には言えないかもしれないが、玉切りしたてのものや乾燥していないものを割る場合は、ほとんど全てX25で事足りた。

節があったり、Y字になっているものも、始めは割り方がわからなかったが、コツが掴めてくると、ここに斧を入れたら割れるな、とか、そういうことがだんだん分かってきたように思う。

そうすると、あえて強力な斧を引っ張り出してくる必要もないなぁ、と感じたりする。

 

とはいえ、乾燥していない広葉樹の玉といっても、栗、ケヤキ、くぬぎ、柿・・・それくらいしか割っていないし、しかもたいした量でもない。あまり参考にならないかもしれない。

一応、その乾燥していない広葉樹を割ったときの記事のリンクを貼っておく。

・栗の薪割り編

 薪ストーブ前史・総集編②「栗の薪割り」 - 薪ストーブクロニクル

ケヤキの薪割り編

薪ストーブ前史・総集編⑤「けやきは割りにくい?」 - 薪ストーブクロニクル

 

②広葉樹(カラカラに乾燥したもの)

玉切り後、あまりの割りにくさに放置されたり、雨ざらしのまま放擲された玉、または、何らかの事情で割られずに置かれたままになっていた木など、乾燥した木をたくさん割ってきた。


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誰が見ても、気持ちよく割ろうという気にはならないかもしれないが、なんといっても薪割り1年生。どんな木でもいいから欲しかった(いや、いまでも欲しい)。だから、「要る?」と聞かれると、「欲しいです」と即答して大量に貰ってきては割っていた。

だから乾燥して割りにくい広葉樹に関しては、なかなかの場数を踏んだという自負がある。

そして、結論からいうと、乾燥しているだけの素直な玉なら、そこそこの長さでもそこそこの太さでもX25で割ることができた。

薪ストーブ前史・総集編③「喫茶店でもらった木材」 - 薪ストーブクロニクル

具体的には、長さ40㎝のカラカラに乾燥した、コナラとおぼしき広葉樹はだいたい一撃で割れた。

乾燥している玉は、水分が抜けて、割り筋が表面に浮かび上がってくるので、そこの筋に沿って斧をいれると簡単に割れた。

筋が入っていない場所は、ある程度割れて小さくなってくると割ることができたが、いきなり無筋を通すのは、慣れないと難しかった。無筋を通すのが無謀なのは麻雀と同じである。

 

問題はカラカラに乾燥して、しかも二股だったり節だらけの玉だ。それでも直径の小さいものなら無理矢理IsoCoreハンマー斧で叩き割ることもできた。しかし、極太で乾燥した、しかも節ありの玉などは普通に斧で割るのはどうあがいても無理だった。

 薪ストーブ前史・総集編④「極太乾燥玉編」 - 薪ストーブクロニクル

これはフィスカースだからとか、グレンスフォッシュなら割れる、とかそういうことではなく、きっとどんな斧でも初心者には割れないのだろう。

そして達人と呼ばれるような人がやると、案外普通の斧でも割れたりするのだろう。

だから、そういう意味で、絶対にこの斧じゃないと、みたいなことではないのだと思う。

 

ただ、フィスカースX25は結構軽くて使いやすいので、わりと力のない人でも思い通りに振れるのではないかとは思う。

面白いもので、初めてこの斧を使ったとき、あまりの重さと恐怖心に、こんな恐ろしげなるものを使いこなして薪割りなんかできるんだろうかと、ものすごーく不安になったものだ。

それが数ヵ月、ブンブン振り回していたら、いつのまにか重さを感じなくなっていた。

ああ、この斧は使いやすいんだとよくわかった。フィスカースに限らず、初めて斧を使う人は、最初の「うわー重いなー」という感想に惑わされず、それなりの重さのものを購入した方がいいと思う。重さには慣れると思う。

 

さて、極太で節だらけでしかも乾燥した玉に関しては、やはり楔を使ってある程度のサイズにしてから、ハンマー斧で叩き割り、最後にX25で好みの大きさに揃えて薪だなに積んでいた。

でも楔を使いたくなかったら、薪の長さを40㎝とか45㎝とかにこだわらず、もう少し短い薪にするつもりで玉切りすれば、乾燥した木や節、二股の木も割ることができた。

斧は何種類かあっても、割る楽しみが増える。

フィスカースは素晴らしい斧だが、やはり不安にグレンスフォッシュの斧は大変かっこよかった。ファイヤーサイドのショールームで穴があくほど見てきたが、やはり一つくらいグレンスフォッシュの斧があってもいいよなぁ。グレンスフォッシュ貯金しようかなぁ、と、考えたりする今日この頃である。

初めての薪割り斧におすすめのフィスカースX25~一年使ってみてのリアルな感想・針葉樹編

薪割り斧についてこんな記事を書いていた。

薪割り斧、最初の一本におすすめのフィスカースx25 - 薪ストーブクロニクル

 

この記事は意外にもアクセスが結構多くて、読んでくれている人がたくさんいるということなので、割り始めて一年間弱経った今現在のリアルな感想を載せておくことにする。

 

今使っている斧はフィスカースというフィンランドのメーカーのX25という斧だ。アルファベット表記ではFISKARSとなる。

このメーカーの斧は様々なラインナップがあるが、玉切りした原木を薪割りするため、という目的に限定すると、それほど選択肢はなかったりする。

 

一番一般的なサイズのものが僕の持っているX25というものだ。長さが70㎝強と、やや短めで振りやすい。


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X25

 

X25よりひとつサイズの大きなものに、X27という斧があって、これは斧頭の重さはX25と同じだが、柄の長さが90㎝とかなり長い。

90㎝の斧となると、薪割り台からかなり離れることになり、意外と距離感がつかみにくいが、強力な遠心力が加わり、かなりパワーがあるようだ。

残念ながら、このX27は使ったことがない。同じフィスカースの斧で、長さが同じ90cmで重さが5kg近くある、IsoCoreハンマー斧というものを持っていて、これは薪割り斧としては最強クラスなのだそうだ。他のメーカーと比較はできないが、かなりお役だちの斧であることは確かだ。

 

さて、つまり僕は薪割り斧としてはX25という柄の短めの斧と、IsoCoreハンマー斧という、フィスカースで最強の斧の2本で薪割りをしているということになる。

この2本でどんな玉を割ってきて、どんな風に感じたか、以下に具体例を挙げながら書いていきたい。

薪割り斧選びの参考になれば嬉しい。

 

①針葉樹

まず、針葉樹。比重が軽く、サクサクなので薪割りに苦労が無さそうに思うかもしれないが、意外と苦戦した。

乾燥の進んでいないものなら、パカパカ割れたのだろうが、X25でカラカラに乾燥した杉を割っていたら、節のあるものだけだが、苦戦した。ハンマー斧ならどんな杉木でも造作なく割れた。薪ストーブ前史・総集編①「はじまりはいつも針葉樹」 - 薪ストーブクロニクル

 

しかし、同じ針葉樹でも、松になると話が変わってくる。松は油分が多いからか、ヤニがあるからか(ってヤニも油も同じか)、割り味が全く異なる。薪ストーブ前史・総集編⑥「松の薪割りに大苦戦」 - 薪ストーブクロニクル

玉切りして半年間放置されていた松は、斧の刃が全く入らなかった。ハンマー斧ですら、太刀打ちできず、楔でひいひい言いながら割ったものだ。

ちなみに松は比重も軽く、持っても軽くてサクサクしている。割りにくいなんて思いもよらなかった。

ちなみに、この割りにくかった松の玉だが、しばらく諦めて放置している間に大雨が降って松がずぶ濡れになってしまった。

あーあ、と思いながら何気なくX25を降り下ろすと、ミシミシっと音をたてて割れた。

あれ、含水率が上がって割りやすくなったのか?

 

②針葉樹のまとめ 

つまり、針葉樹は乾燥するとめっちゃくちゃ割りにくくなる、ということだ。そこには、斧の違いなどあまり関係ない。

逆に玉切りしたての針葉樹は、頼りないくらいサクサク割ることができた。

逆に乾燥してしまったら、最強のはんまー斧でも苦戦する。

針葉樹の薪割りに斧の種類なんて気にしなくていい。

 

針葉樹は、伐って、切ったら、すぐに割れ!

 

ということだと思う。

 

斧の種類が重要になってくるのは広葉樹の薪割りだ。

しかし、記事がやや長くなってしまったので、広葉樹については、また次回。

Blueberry is not very Blue~ブルーベリージャムを作る

ブルーベリーをたくさんいただいた。

計ってみると1.2kgほどあった。すごい量だ。

生で食べるのには限界があり、冷凍庫はパンパンなので、1kgきっかりのブルーベリーを使ってジャムを作ってみることにした。

 

とりあえず、ヘタをとって、洗ったブルーベリーを鍋で水分が出るまで弱火で煮込む。
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地獄の釜が煮えたぎるようなインパクトのある色だ。

 

水分が充分に出たら、砂糖を入れる。砂糖の量はブルーベリーの30%~50%の分量とのことだが、量が多くて保存性が重要なので、とはいえ甘すぎても嫌なので、間をとって40%にした。つまり400gだ。

ふだんお菓子やケーキを作らない身としては、恐ろしい量に感じる。
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薄茶色のきび砂糖がどす黒いブルーベリーの海に熔けていく。


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さらに煮詰めていって、レモン汁を加える。レモンがちょうど旬を迎え始めていてたくさんあるので、たくさん入れる。

だいたい三個分で、60ccくらい(大さじ4杯)。


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ちょっとまだ水分多めかな、というところで火を止める。冷えるとかなり固まるからだ。

 

奥さんが煮沸しておいてくれたビンにジャムを詰めてくれている間に、ジャムのビンに貼るラベルを作成する。今回はビンにして五本できたので、五枚のラベルを書いた。

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今回はブルーベリーということでブルドッグをモチーフにした『HEY! ブルジャム』という難解なラベルにした(笑)
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ビンに張り付けて冷めたら完成だ。

常温で1年、もつかもしれないが、多分それまでに全部食べてしまうだろう。

1kgもあったブルーベリーがたったこれだけのジャムになった。意外なほど縮むんですね。

 

追記

後日、ラベルに色を塗った。こんなことをしていると暇人かと勘違いされそうだが。
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トマトの自家採種

きゅうりに引き続き、トマトの自家採種をした。

今回もえらくマニアックな話ですみません。もしF1でない(固定種、在来種の)トマトを育てている方がおられたら、ぜひ挑戦してみてください。

 

トマトはキュウリよりも種が小さく、扱いがさらに難しい。しかも、ゼリー状のものに守られていて、取り出しに一苦労する。

しかし、基本的な種の取り方はキュウリと似ている。

 

①収穫したトマトを一週間以上日陰で追熟させる。
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まず、収穫するまでに充分に完熟したものを選ぶのが肝心だ。

 

②熟したトマトを半分に切り、スプーンで回りのゼリーごと種を取り出す。
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ミニトマトは小さくて取り出しにくい。

 

③取り出した種はボウルなどに入れておく
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種を取った後のトマトの実は炒めてトマトソースにした。
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その日の晩ごはんに、ご飯と混ぜて卵で包んでオムライスにして美味しくいただきましたとさ。

 

④ある程度まとまったら、ポリ袋に入れて、さらに2、3日置いて発酵させる。
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発酵させることで種と回りのゼリーとが離れやすくなる。これはキュウリの種取りと同じ理屈だ。

 

⑤発酵させた種を目の細かいネットに入れる。
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このとき、水でしっかり洗って、余分なものを落とす。

 

⑥水に沈むものが、充実した種だそうだ。
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浮かんでしまうものやゴミを取り除く。

 

⑦その日のうちに天日乾燥させる。
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天日でしっかり乾かしたら、その後数日間さらに陰干しして完成だ。いやはや、結構大変だった。

 

うまく種取りできていれば、冷蔵庫で5年ほどはもつ。トマトは長命種子なのだ。

 

また来年の2月頃に種まきをして、うまくいっているか試してみたい。

薪ストーブ始生代⑥トリベットを購入する

さて、昨日はファイヤーサイドに行った時のお話を書いた。

そのときに買った肝心なものを紹介するのを忘れていた。

 

ずっといいものを探していた、トリベットだ。
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南部鉄瓶で有名な、南部鉄器のトリベット。天板での温度調節に使用する。

 

こんな風に天板の上に置けば・・
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丸い部分は高温調理の可能なクッキングトップ。

それ以外の天板は、温度の低い煮込み料理用。

そしてトリベットの上に乗せれば、超弱火でトロトロと豆などを煮込む事ができる。

 

3種類の温度帯を使い分けて、天板料理の幅が広がるはずだ

知らんけど。

 

理論上は三種類だが、実際に使ってみないと、使い勝手は全く分からない。

この辺りも、もう少し寒くなったら試してみたいポイントだ。