薪ストーブクロニクル

食とエネルギーの自給を目指して

薪ストーブ前史⑭桜の原木をもらう

実家の建て替えをしてくれている工務店の社長がこれまた薪ストーブユーザーで、木工加工場にせっせと材木を運んで薪割りをしていたらしいのだが、大きな桜の木を運んだところで持病の腰痛が悪化して薪割りできないまま、放置していたらしい。

で、ちょうど薪割り中毒患者と化していた僕に、よかったら持っていってもいいよ、と声がかかった。本当に、絶妙のタイミングで次々と木が手に入るのは、幸運としか言いようがない。

 

で、これがまた太い木だったので、玉切りして、ひたすら割った。

まだ伐採してからそれほど長く放置されていなかったからか、かなり気持ちよく薪割りを楽しめた。フィスカースは桜の玉をスパスパと切り裂くように割っていった。

フィスカースのいいところは、それほど割ったときに薪が左右に吹っ飛んでいかないことだ。エラの張った斧だと、斧の重さで割るので、割る力は凄いが左右に10mくらい吹っ飛んでいくらしい。車を凹ましたなんて話もちらほら聞く。

 

さて、全部割るとなかなかのボリュームになった。
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後ろにもあって2列並べたので、2立米ぐらいにはなっただろうか。

桜の木は赤みがかっていて、非常に美しい断面だ。焚くと薫製に使われるだけあっていい香りが漂うそうだ。しかも乾燥が早く、来シーズンには充分使えるという使い勝手もありがたい。

火持ちは楢やくぬぎには劣るそうだが、ありがたいことこの上ない。

 

直径30㎝の桜の長大な原木2本、これは次のシーズンの後半には焚けるだろう。楽しみだ。

これが画板薪(がばんまき)だ!!

少し前に画板薪について書いた。

薪ストーブ前史⑬カラカラの広葉樹の薪割り - 薪ストーブクロニクル

 この間薪割りをしていてさらにイメージにピッタリな画板薪が不幸にもできてしまったので紹介する。

 

乾燥が進みすぎた玉を薪割りするとき、繊維に沿ってしか割れない頑固な玉になることがよくある。

細目に割ってから縦の線に割りを入れて普通の薪の形に整えるしかないのだが、コントロールをミスるとこんな薄い薪ができあがる。

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こう見ると普通の木に見えるが、実は、
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こんなに薄い。
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角度を変えてこんな感じ。

いやはや、画用紙をのせて湖や寺に写生に行った小学校時代を思い出させるので、画板薪と名付けた。

 

薪ストーブの傍らに置いてあっても、全くかっこよくない。いや、かなりカッコ悪い。

 

どうでもいい話のダメ押しでした。

気になる木①

こんな木が気になる。

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アップにすると、

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なんか凄みがある。

なんかクセのある性格してそう。

 

うーん、気になる。

 

誤解のないように付け加えておくと、決してこの木を切り倒して焚いてみたい、というアブノーマルな?願望ではない。

単純にこのたたずまいにグッと来ただけだ。

FISKARS X25偏愛③お気に入りのX25とX7

さらにつづきだ。

 

フィスカースについての不満、三つ目は、

「③だいいち、オレンジと黒という色の組み合わせが斧っぽくない」

 

というものだ。これについては斧の雛形のようなものが頭の中にあるので仕方がないかもしれないが、フィスカースの斧は非常にきちんと作られていて機能美を感じるので、使っているとだんだん愛着が沸いてくる。

 

グラスファイバー強化プラスチックやカーボン鋼など、一般人には謎の素材をたくさん使っているので、はっきり言って分からないことだらけだが、スイングスピードをに乗せて木をスパッと切ることのできる切れ味は病みつきになるし、ミスヒットに強いというのは素人にはありがたい。

 

あまりにデザインが気に入ったので、とりあえず小さい手斧(ハチェット)もフィスカースで揃えてみた。X7という品番のものだ。


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これは焚き付けを作るために小さい薪をさらに細かく割ったり、枝を払うのに力を発揮してくれる。おそろしい切れ味。指を落とさないように細心の注意が必要だ。

x25砥石と同じが使える。

 

焚き付け作りについてはまたそのうち書いてみたいと思う。

 

 とりあえずフィスカース。今のところ、必要にして十分。最高の斧だ。

FISKARS X25偏愛②フィスカースの斧頭と専用砥石について

昨日のつづき。

 
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「②斧頭がまるでフライパンのテフロンコーティングのように保護されてるなんて、どうせ長持ちしないに決まってる」

 

という不満について。フィスカースの斧頭はカーボン鋼という素材でできている。錆びないようにコーティングしてあるようで、扱いはとても楽だ。テフロンのフライパンは、テフロンが剥げるとそこで寿命が来てしまうが、この斧は専用の砥石を使用することで、すぐに切れ味が戻る。うかつに触るとスパッと手を切るくらい鋭利なので注意されたい。

必ずグローブをしながら使用すること。

 

ちなみにこのフィスカース専用砥石だが、格安なうえに、素人でも簡単に研ぐことができるので、何度も研いで長くつかえるというわけだ。

上に②で書いたような不満は、言いがかりだったようだ。

ただし、昨日も書いたように柄の部分につかわれているグラスファイバーというものは一般的に経年劣化すると言われているので、一生物とは言えないかもしれない。

実際にこれからパカパカと薪割りを続けてみて、このフィスカースの斧がどれくらいの耐久性能を持っているのか、確かめていきたい。

 

まあ、ただ、この価格の斧に一生つかえる、という耐久性を望むのは酷というものかも知れない。

FISKARS X25偏愛①やっぱりグレンスフォシュの方がいい?

①柄が木製じゃないなんて邪道だ。

②斧頭がまるでフライパンのテフロンコーティングのように保護されてるなんて、どうせ長持ちしないに決まってる。

③だいいち、オレンジと黒という色の組み合わせが斧っぽくない。

フィンランド製のハイテク斧、フィスカースに対して、購入前に思っていたこと。というか、もしスウェーデン製の有名斧を買うとしたら、フィスカースを諦める口実としてこんなことを考えそうだな、と自己分析をしてみる。

しかし、前にも書いたように、高い斧を購入しても、ミスヒットを繰り返して柄の部分にヒビがいくという悲劇がネット上で書き込まれていた。それなら、とりあえず斧使いがうまくなるまで、この堅牢なグラスファイバー製の斧を使いまくってやろうじゃないか!

というわけで、上に挙げた不満のうち、①は、とりあえず上手くなるまでの条件付きでクリア。
でもそもそもグラスファイバーってなんじゃほい。

グラスファイバー・・・日本語に直すと「ガラスの繊維」。ガラスを溶かして引っ張って繊維状にしたものだそうだ。主にプラスチックに混ぜて、グラスファイバー強化プラスチックとして、様々な物に加工される。通常のプラスチックでは得られないほどの強度を持つ軽量な素材になるそうだ。
ただ、もちろん、木と違って経年劣化はある。だから、一生物ではない。それは確かだ。フィスカースで斧というものをしっかり経験できたら、いつか一生物と言われる斧を手にしてみたいものだ。

つづく

薪ストーブ前史⑬カラカラの広葉樹の薪割り

瑞々しさゼロ。

半割りにしたままカラカラに乾燥させられた広葉樹をチェーンソーで40㎝の長さにカットして、割っていく。使用する斧はもちろん、フィスカース社のX25だ。ガンガン割っていく、といいたいところだが、これがなかなか気持ちよく割れてくれない。


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 乾いてヒビのはいったラインでしか割れないので、画板の様な四角くくて薄っぺらの薪が次々出来上がっていく。これはいかん。こんな画板(がばん)みたいな薪ではカッコ悪い!よく燃えそうだけどカッコ悪い。

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画板薪①

 
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 画板薪②

このまま、画用紙を置いて写生に出かけられそうじゃないか。

 

まあ、そんな画板薪までしなくても、ある程度細くなると、カラカラに乾いたものでも繊維に逆らって割ることができたので、おおよそ薪らしい姿に割り終えることができた。

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↑これはまだもらった木を半分くらい割ったときに撮ったもの。これで1立米くらいはありそう。

 

こんな乾いた焚きやすい木をもらえてすごく幸運でうれしい、のだが、水分を含んだ、いかにも薪割りをしている、という気持ちが味わえる木を割りたいという欲が出てきた。斬り倒したばかりの広葉樹は、パッカーンと気持ちよく割れてくれるらしい。

 

ここまでまとまった薪割りは

①大量の針葉樹の玉

②300㌔の栗の原木1本

③カラカラの広葉樹(樹種不明)の80㎝の半割りたくさん

 

という具合で、まだまともな広葉樹は栗の木1本しか薪割りしていないのだ。なんとなく消化不良で、仕事中に薪割りのことを妄想するようになってきてしまった。あー!薪割りしたい!

 

厚かましい話だが、どこかで、切ったばかりの原木が手に入らないかなー。