薪ストーブクロニクル

食とエネルギーの自給を目指して

ネスターマーティンS33の焚き付け

薪ストーブシーズンもあと少しで終わる。

以前にこんな記事を書いていたのだが、

薪ストーブ始生代⑫ネスターマーティンには焚き付けをもっと - 薪ストーブクロニクル

 焚き付け材の使い方、そして焚き付けをスタートしてから、薪ストーブはどう変化していくのか、ワンシーズンを過ごしてみて感じたことなど、色々書いてみたい。まずは焚き付けてから巡航運転に至るまでの様子についてだ。

 

 3月の肌寒い夕方。外気温はだんだん下がってきて6℃になった。夜に向けてさらに下がるだろう。

日も暮れたので薪ストーブを着けることにした。

少し時間と薪ストーブ、そして室温の変化について詳しくレポートしてみたい。

 

18:15

焚き付けスタート

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この時点での室内の温度と湿度は、
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室温14℃、湿度は57%ほどだ。

よく、薪ストーブブログなどの色んなところに書いてあるが、ネスターマーティンという薪ストーブはそもそも空気量が少ない設計なのだそうで、気密性が非常に高い。なので焚き付けはじめはドアを閉めてしまうと空気が少なすぎてよく燃えない。だから、フロントドアを少しだけ開けて、空気を送り込んであげる必要があるのだ。

 

18:30

少しずつ温まってきた。

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始めにいれた端材はかなりよく燃えている。

この辺りでしっかり火が回り始めているので、少しだけ開けていたフロントドアも閉め切って大丈夫だ。

 

火力アップのため焚き付け材の端材を追加した。
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この段階では室温、湿度、ともに変化はない。

薪ストーブの天板の温度もまだあまり上がらず、50℃程度だ。
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巡航運転に達するまでに時間がかかるとの悪名高い(笑)ネスターマーティンだけのことはあって、相変わらずのスロースターターぶりだ。

しかしここで慌ててはいけない。焦らず、のびり木をくべていこう。

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18:45

焚き付け開始から30分が経過した。

 天板の温度は100℃を超えた。
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しかしまだまだ巡航運転にはほど遠い。室温は1℃上がって15℃になった。

広葉樹1本と針葉樹の端材2本、どちらも細めのものを投入した。

 

シーズンの始め頃、焚き付け材がものすごくたくさん必要だと思っていた頃は、この最初の段階で端材だけをボンボン放り込んでいた。

端材はよく燃えるので焚き付けに最適だが、燃え尽きるのもすぐなので、用意していたものが瞬く間になくなっていったのだ。

端材を入れて火力を強くしているところに同時平行して細めの広葉樹を入れていくと、広葉樹はじっくしっかり温度をあげてくれるので、焚き付け材の減りがかなり抑えられたと思う。

シーズンの後半は、焚き付け時の小割りの広葉樹と針葉樹のバランスをうまくとって、焚き付けスピードと焚き付け材の節約ができるようになったと思う。

 

19:00

焚き付け開始から45分が経過。

焚き付け始めにBtopに置いておいたやかんがグラグラ沸いている。

天板の温度は150℃を超えてきて巡航運転に達しようとしている。
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室温は16℃。少しずつ上がってきた。

湿度は53%と少し下がってきた。 

 

 ここまでストーブの温度が上がれば、普通の薪なら何を入れてもだいたいよく燃えてくれる。

今回はややけ細めのけやき薪を2本投入だ。

室温はなかなか上がらないが、巡航運転になってからはグングン上昇する。

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よく燃えている。

 

ここまで温度が上がったので、空気調節のABレバーを焚き付け時の真ん中の位置から上のAポジションへ移動させる。

しかし1~3まである通常の空気レバーは触らない。3のままにして空気は絞らず、天板温度が上がりすぎない限りはたっぷりの空気で焚くようにしている。部屋が暑くなりすぎたら、換気したり、締め切っている部屋を開けて温度調節をしている。

 

19:15

焚き付け開始から一時間が経過。

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 天板温度は200℃を超えて、しっかりとした熱を放ちはじめる。

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室温は17℃。湿度は50%。

もう、寒くは感じないぞ。

巡航運転になるまでに約45分。そして一時間もすれば、部屋がポカポカしてきたことをしっかり実感できるようになってくる。

厳冬期の1月から2月前半ごろまでのマジで寒い時期は、薪ストーブ周辺以外はなかなか暖まらないように感じるが、今の季節なら一時間も焚けば部屋全体がほんわか暖まってくる。

この温もりは、不思議と心を豊かな気持ちにさせてくれる。

 

薪ストーブのスローライフっぷりは、こんな感じだ。

温まるのに一時間もかかるのか、と不便さを嘆く向きもあろうが、慣れればこれが当たり前になって、不便さを感じることはない。

それに巡航運転になってからの薪ストーブの実力は本当にすごい。

 

 19:45

焚き付け開始から1時間30分経過。

部屋はもうかなりポカポカしている感じがする。

天板の温度は30分前と変わらず200℃ほどだ。
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ただ、上がりすぎて少し空気を絞り、また全開にもどしてある。微調整はしているのだ。
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室温は20℃。かなり心地よい温度。

焚き付けから一時間半で6℃上昇したことになる。

湿度は約46%。

こちらは一時間半で10%ほど下がった。

 

と、まあ、ネスターマーティンS33を焚き付けをしていくと、こんな感じで室温と湿度、そして天板温度が変化していく。

 

何かの参考になるだろうか。

わからん。

 

あくまでも寒いとは言え、3月のデータなのでそのことを踏まえてほしい。

 


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暖かくなったストーブのまわりで猫たちもご満悦だ。

薪ストーブ始生代96 春の端材祭り~ネスターマーティンで端材・廃材を焚く

焚く薪が全く無くなったわけではない。

まだあるにはある。

しかし、2月が終わる頃には主力の薪はほとんどその姿を消してしまった。

 

恐ろしいまでの厳冬期の薪消費量。

2016年秋から2017年の春にかけてせっせと集めた自慢の出前薪がこんなにすぐになくなるとは、使ってみるまで分からないものだ。

 

1年間の最終的な薪の消費量の総括については、もう少しあと、たぶん四月になったらするつもりだが、とりあえずまだ3月で、夜は寒い日もある。

まだここで薪がなくなってもらっては困るのだ。

 

さて、そんなとき、僕の使っているネスターマーティンという薪ストーブは本当にありがたいと思う。薪がなくなったら、廃材や建築端材を焚けばいいのだ。

廃材だけでは絶対に無理 | 函館の薪ストーブ屋 ファイヤピット 熾壺日記

さすがに真冬は端材だけでは暖かくないが、春先の今の季節は、端材でチョロッと焚くくらいがちょうどいい。

 

というわけで、家にある大きくて長い端材を薪場に運び込んだ。

半端な長さの端材をチェーンソーで焚ける長さ(40㎝以下)に切って、大きすぎるものはさらに斧で割るのだ。

 

車一杯の端材の薪を家に持って帰る。
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そして焚いてみる。

今日はこれを調理しよう。
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さっきも書いたが、端材や廃材を焚いてもそれほど温度は上がらない。

広葉樹をガツンと焚いたときの、ちょっと怖くなるくらいの熱量にはほど遠い。

しかし、それが今の季節にはちょうどよかったりする。さほど本気で焚かなくても、すぐに部屋がポカポカになるからだ。

 

とはいえさすがにこのサイズの廃材をいきなり炉にぶちこむと、燻ってしまう。

なので、このサイズのものを入れるなら、きっちり巡航運転にしてからが良さそうだ。
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ストーブのサイズに対して、廃材がでかすぎるだろ。

そだねーー。

 

ちょっと廃材を動かして火が回りやすくしてあげれば、いい感じでかるーく燃える。

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 温度もさほど上がらず、もちろんストーブが暴走することもない。

燃えている時間もそこそこ長い。

ただ、たいして暖まらない、というだけだ。

 

ちょっと肌寒くなってきた秋や、シーズンの終わりかけの春先に便利な焚き方だと思う。

 

まあ、今の季節は三寒四温。寒くなったり暖かくなったりを繰り返す。

実はさる3月4日、あまりにも日中が温かく、夜になっても気温が下がらなかったので、薪ストーブシーズンが始まって以来、初めて丸一日ストーブを焚かずに過ごした。朝も夜もなしだ。

次の日、朝起きるとさすがに少し肌寒かったが、もう春がそこまで来ていることを実感した。

だんだん焚かない日が増えてきて、やがて完全に必要ない季節がやってくるのかな。

春が来ると焚けなくなって寂しく感じるのかと思っていたが、暖かい季節が来ることが思いの外、嬉しく感じる。

 

そういえばこの前、座禅草を見た。
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2月から3月の冬の終わりに見頃を迎える座禅草。なかなかユニークな姿だ。

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見渡せば、あちこちに群生しとる。

 

スプリングハズカム。

さあ、本格的な薪割りの季節到来か?

薪ストーブにおける、祈りと不便益

薪ストーブに火を入れて、ぼんやりその火が大きくなっていくのを眺める。

少し火を大きくしたくなると、杉の葉っぱを足したり、細い端材の切れ端を入れたり、乾燥したミカンの皮を放り込んだり。

そのときの気分で火と向き合う。

 

ひと冬焚き続けたので、さすがに焚き付けのさじ加減は分かってきた部分もある。

焚き付けを使いすぎだなーとかもう少しうまく焚けるんじゃないかなーと思うこともよくある。

まだまだこれからなので、その辺はだんだんうまく焚けるようになっていくだろう。

 

炎はだんだん大きくなってきて、耐熱ガラス越しにも熱が伝わってくるようになってくる。

古代ペルシャを起源とする、火を信仰の対象としたゾロアスター教という宗教があるが、その気持ちも分かる気がする。

焚き付けをしていると、特にその火を見ていなくても大丈夫であっても、無心で火を眺め続ける自分を発見する。

大袈裟に言えば、それは炎をその目に写しながら祈りを捧げているとも思える。少なくとも祈りに似ている。

 

やがて、ストーブは泰然たる炎をあげながら、その蓄えた熱を部屋全体に放ち始める。

三月には、その熱量は暑すぎるときもあるのだが、真冬に体感する薪ストーブの輻射熱は他には代えがたい魅力的なぬくもりだ。

猫も人間も、薪ストーブの回りに集まって暖をとり、やがて部屋全体が暖まるにつれて、ソファや藤の椅子へと場所を移して思い思いにくつろぐ。

 

これで満足しなければいけないのだろう。

人間は、100年以上も前にこのような快適で満ち足りた装置を造り上げたにも関わらず、そこで満足できなかったのだろうか。

さらに楽な、さらに快適な、さらに贅沢な暮らしを求めて貪欲にさらなる何かを追い求めている。

その先に何があるんだろうか。

 

薪ストーブを使ってみてつくづく思ったが、これこそが「不便益」というものなんじゃないか。

不便益とは、不便な中に魅力や素晴らしさやプラスになるもの(益)を見出だす考え方だ。不便でよかったこと。本当は意外と多いのではないだろうか。

便利すぎるためにかえって魅力を失ってしまったもの、ないだろうか。

僕の場合、真っ先に思い浮かぶのが、音楽だ。mp3という画期的な(本当に画期的だと思った)音楽の保存法方により、何千曲もの音楽が掌に納まる。もはや、好きな場所、好きな時間に、好きな音楽が操作ひとつで聴き放題。

それで音楽がより好きになっただろうか。

僕にとっては、答えは否だ。

便利になったせいで、1曲1曲に対する思い入れがどんどん薄れていった。

 

今、レコードが静かなブームだそうだが、よく分かる。これも不便益のひとつだろう。

ターンテーブルに乗せて、1曲目から聴くしかないレコードは、不便だ。正直、ジョンとヨーコの『ダブルファンタジー』をかけるときなんか、相当の覚悟がいる。

それでも、レコードは素晴らしい。

その音楽に対しておおいなる愛着を感じることができる。そして、慈しむように何度も何度も聴くようになる。ジャクソンブラウンの初期のレコードなんか、本当に素晴らしすぎて、ずっと聴いていたくなる。
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先日は、雨で外の作業ができない日に、お味噌を漬けながらビリー・ジョエルのレコードを年代順に並べて聴いていた。

ビリー・ジョエルがその後のミュージシャンに与えた大きな影響をビシビシ感じた。いやはや、有名無名を問わず名曲だらけ、心底驚嘆すべき才能だ。

 

話が少しそれたが、薪ストーブも、この不便益を与えてくれる存在だ。いや、不便益の塊のようなものだ。

まして薪を自分で作ろうと思った日には、不便のオンパレード。しかし当たり前だが「不便」=「不幸」ではない。

むしろ、不便の先に待つのは満たされた気持ちだ。人によってはそれを「幸福」と呼ぶかもしれない。しかし「幸福」の形は人それぞれだから、そこまではなんとも言えない。

ただ自分で割った薪を燃やして得られる温もりは、満たされた気持ちをもたらしてくれる。

そしてスイッチ一つで部屋が暖まるエアコンとは比べ物にならないくらい、快適で素敵な暖かさだ。

まさに不便であるがゆえの益、不便益だ。

 

生きることはすべからくこの、「不便や苦労」と「満たされた気持ち」との間を行ったり来たりすることなんじゃないか、とさえ思う。

 

冒頭で書いた、焚き付けの時に感じる祈りにも似た感情も、そこにつながっている気がする。

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そういえば、昔、ネパールのカトマンズに滞在していたとき、ホテルの窓から早朝の路地をぼんやり眺めていると 、子供が路地の角にある祠(ほこら)に向かって熱心に祈りを捧げていたことを思い出す。

朝、どこかに向かう前に、神様に祈りを捧げることが、生活の一部として暮らしと分かちがたく結び付いているのだ。それは日常的な風景であるからこそ、なおさら感動的だった。

宗教的なことを抜きにして考えたとき、僕が感じたのは、祈ることによって毎日鬱積してくる欲やエゴや、なにかそんなものを洗い落として謙虚な自分にリセットしているようなそんな作業なんじゃないかと。

お墓参りで今は亡き祖父母に話しかけるときに、どうもそんな気持ちになることがあるが、そのような祈りが日常にあるということだろう。

 

日本ではどうだろう。悲しいことだが、昔は、大きな飢饉が起これば、自然の猛威の前に人間はなすすべがなかった。場合によっては天に祈ることしかできなかっただろう。

そして今、僕たちは祈ってる暇さえない時代を生きているようだ。祈る暇があったら、もっと金を稼がないと。もっと贅沢をしないと。もっとSNSを充実させないと。

 

ニーチェが言った「神は死んだ」と。

でも、それはキリスト教とそこにまとわりつく人間のおぞましさに対しての言葉だろう。

万物森羅万象に、人間の浅はかな叡知を軽く凌駕する何かがある気がする。

いや、あるかないかは別として、自分が万能だと感じたとき、謙虚さを失ったとき、歯車が狂うのだろう。

 

そのようなとき、祈る、というシンプル極まりない行動が意外と真実に一番近いんじゃないか、と、薪ストーブに火を着けながら思ったりするわけです。

 

つまり何が言いたいかというと、薪ストーブの炎は人を哲学者にするということだ(笑)。

 

今日も僕は薪ストーブの炎を見ながら、小さな祈りを捧げている。

薪ストーブ始生代95 茶畑山で薪仕事。ようやく薪割りに集中できる環境が整った

去年の10月に襲来した、遅れてきた台風によって、僕の住む村は第2室戸台風以来の大きな被害をこうむった。薪ストーブ始生代・総集編④「茶畑山に入る」 - 薪ストーブクロニクル

 

村の周辺の針葉樹林、雑木林、その他、かなりの数の木々が倒れたり傾いたりした。

 

隣に住むおっちゃんの持っている山(茶畑山)でもくぬぎを中心にたくさんの木が倒れて、その伐採を手伝ったりしていた。薪ストーブ始生代・総集編⑥「茶畑山に引きこもる」 - 薪ストーブクロニクル

 

そうしたら、倒れたくぬぎを貰えることになって、さらに、そのおっちゃんの作業場を薪場として使わせてもらえることになった。薪ストーブ始生代61 第二薪場に集まるくぬぎの玉 - 薪ストーブクロニクル

 

別の場所に保管していたくぬぎの玉や、色んな所で集めてきた雑木も持ち込んで、そろそろ薪場の整理をしてしまおう、ということになった。
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借りた軽トラで薪場にくぬぎを運び込む。

 

小屋の横にも二列になって様々な木を置いている。はっきりいって作業スペースが手狭になってきた。
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細めの枝なども積んでいる。

まずは、玉切りの馬を使ってこれらの枝類を切り揃えてしまうことにした。

 

チェーンソーでひたすらゴンタ切りを繰り返す。

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ゴンタ切りした腕薪が下に溜まっていって、馬に置いた枝を切っていると、下の切り終えた枝まで一緒に二度切りしてしまう。もはやどこまでが切りたい枝なのか、わからなくなってくる(笑)。

※危険なので真似しないようにしましょう。

 

そうして切りそろえた枝を風通しの良さそうな小屋の中に積んでおく。
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 まあ、それでも乾くまでにはかなりの時間がかかるだろう。これを焚くのは東京オリンピックのあとぐらいか?

 

さて、先ほどまで枝で溢れかえっていた薪場の作業スペースが、かなりすっきりした。
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 これなら楽しく薪割りをして気楽に積んでいける。

そもそも、薪場を借りることになったのも、休みの日にふらっと薪場にやってきて音楽でも聴きながらのんびり薪割りを楽しもうという魂胆があったからだ。疲れたら野外薪ストーブでお湯をわかしてコーヒーをのみ、気の向くままに薪を割って、時々遠くの景色に目を向ける。憧れている、牧歌的な暮らしだ。

 

後日ここに単管パイプをつかって簡易の薪棚を作る予定。その単管パイプも、昔隣にすむおっちゃんが使っていたものだ。

色んなものを使わせてくれる隣のおっちゃんには、本当に感謝だ。草刈りや茶畑の管理など、できることは可能な限り手伝っていこう。そうすればウィンウィンの良い関係が築けるはずだ。

 

 

作業の途中、倒れて放置されていた杉の木があったので、撤去しがてら貰ってきた(許可はとった)。

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これも来年用の薪になるだろう。

これは自宅に運び込むことにして、帰って早速全部割った。

薪ストーブ始生代94 杉の林で薪集め、完結。そして薪棚を満タンに

去年の12月中頃に、台風で倒れた杉と桧の倒木処理を依頼されて、他の依頼と3つくらい重なって嬉しい悲鳴をあげていたのだが。

薪ストーブ始生代70 更に新しい現場。杉と桧の雑木林へ - 薪ストーブクロニクル

しばらく忙しくて手をつけないでいたら、大雪でさらに手がつけられなくなっていた。

 

まあ、この記事のタイトルにある杉と桧の雑木林、というのはちょっとおかしな表現なのかもしれない。

雑木林の雑木とは色んな種類の広葉樹、くらいの意味合いが強いみたいだから。

で、調べてみた。

やはり、雑木林とは木材用でも観賞用でもない雑多な種類の広葉樹の林のことだった。

目的があって植林した杉や桧の林は雑木林とは言わないのだ。というわけで、この場で訂正させていただきます。

 

さて、その杉と桧の林だが、ようやく時間も空いて、さらに気温も上がってきたので、ジャッキを持ち込んで玉切りし、全部運ぶことにした。

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杉が3本倒れていたので、かなりの量になるかと思ったが、運んでみると、全然たいした量ではなかった。
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ひとつだけ巨大な桧の玉がある。真ん中が白いひときわ大きなものがそれだ。

これは前回切っていた桧の倒木の根っこの部分に切りのこしがあったものを、勿体ないので切り落としてきたものだ。
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上の画像の90°傾いた桧の倒木。根っこの部分をもう一回切った。

 

さてこれを車に積み込む。

軽トラが要るかと思っていたら、余裕で積めた。
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ありゃま。

全部針葉樹だし、これじゃ1週間分くらいの薪にしかならないね。

まだまだ来シーズン用の薪集めに精を出さないとだめだな。

 

ちなみに薪棚ゼロ号機と呼んでいる薪棚。設置した経緯はこちら「薪ストーブ始生代89 薪棚0号機の移築 - 薪ストーブクロニクル

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すぐさま上の林で前々から集めてきた針葉樹を割りまくってとりあえず一杯にし、
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さらにその横にも薪棚を拡張し、
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まだまだ割りまくって、気がついたらここも一杯になっていた。

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この程度(2立米)の薪でも、針葉樹なら1ヶ月ももたないかもしれない。

 

この場所で針葉樹薪を全部置いてしまおううと思っていたのだが(一部ボケたくぬぎの薪もある)、まだ全部割り終える前にフルになってしまったので、置き場をどんどん増やしていかないと。もう一棟だけ、薪棚を増やそう。

薪ストーブ始生代93 金木犀(キンモクセイ)を薪にする

昔、庭に生えていた金木犀(キンモクセイ)。

樹齢は30年ほどだったが、あまり大きくならない木なので、太い幹もあまりなく、せいぜい直径10㎝強といったものが多かった。

 

伐採して一昨年の11月頃に薪割りしたものをひっぱりだしてきて焚いている。

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どうして、こんなちょっとマニアックな薪を焚いているのか?それは薪のストックがなくなってきたからに他ならない。

もちろん、去年の台風で倒れたくぬぎなどの薪は大量に作ったのだが、まだまだ乾燥していないので、当然その辺の作りたての薪は焚けない。

金木犀薪に手をつけているということは、とりもなおさず今シーズン使えるまとまった薪が減ってきたなのだ。

 

はじめてのシーズンでどれくらいの期間焚いて、どれくらいの薪を消費したか、という今シーズンの成績表についてはまた後日詳しく載せることにするが、とにかく、今はこの金木犀に限らず、色んな樹種の薪を焚いている。量は少ないが、種類は豊富だ(笑)。

梅や山椒の木、ヤツデ、栗、その他、よくわからない木々。

ヤツデなんて薪にして大丈夫なのかと思ったけど、まあ大丈夫だった(笑)。

 

それにしても金木犀は成長が遅く、硬いので火持ちがよい。
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小さくてもよく燃える。しかし薪割りは大変だった記憶がある。

なんど斧を降り下ろしても割れず、結局あきらめて丸のまま置き去りにされているものも薪棚に散見する。

まあ、燃やせるものはありがたく燃やそうと思う。

そして、来年用の薪集めにさらに力を入れたいと思う。

そろそろ夏野菜の種を蒔く季節だ~第一段はナスとピーマン系

まだまだ薪ストーブがガンガン活躍する冬真っ盛りだが、夏野菜の種まきをした。

2月のこの時期に種を蒔くといいものは、ナスとピーマン、唐辛子だ。
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今年は、去年種取りをした青ナス、国産ピーマンと長ナス、パプリカ、そして外国の品種のカリフォルニアワンダーというピーマンだ。


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これらの種は自分で去年の実から採種した。

青ナスの歴史~今までの歩み&ついに種取り完了 - 薪ストーブクロニクル

ただし、ひとつしか種取り用に確保できなかった上に、自家採種自体が初めてなので、うまくいっているかは芽を出してくれるまで分からない。

 

種まき用の培土に種を蒔き、
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外に出して、
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しっかり水をあげる。
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種まきの時は、始めにたっぷり水をあげたら、あとは基本的に発芽まで水やり禁止だそうだ。

 

室内のサンルームに作った温室で発芽を待つ。
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つもりだったのだが、上の画像の温室だと、猫たちが上にのったら破壊されてしまうので、使わなくなった衣装ケースに入れる。
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適当にボロくなって穴が空いているので、空気もちゃんと通る。

 

さて発芽するまでにも時間がかかり、発芽してからも時間のかかるナス、ピーマン類。

 

今年は無事に収穫することができるのだろうか?

期待3割、不安7割だ。