薪ストーブクロニクル

食とエネルギーの自給を目指して

薪ストーブ原生代⑳ 樫の木との格闘~Round-2~

樫の木の処理。

作業2日目。

 

前回の作業では葉のついた細かい枝などを取り除いて、倒木の全貌が分かるようになったところで時間切れになった。

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今回はいよいよ核心部分に迫る。

つまり前回より断然太い幹を処理しなければいけない。

 

とりあえず始めに、張力の掛かっていない上部の枝を切る。幹に乗ったままチェーンソーで切り落とすと、切れた枝がどこに倒れるか分からなくて危ないので、一本ずつロープで縛って、ある程度切り込んでから地面でひっぱることにした。
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うまく切れたのだが、切れた枝がその奥の細い枝の上に乗りかかってしまった。

 

仕方がないので幹を全部落としてしまおう。

途中まで切り込みを入れたところで、写真を撮っておこう、と軽トラに戻ったときに、木の上部の重さでツルがもたなくなって、折れてしまった。
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あら、一番の懸案事項があっさり片付いたぞ。

 

ここからは手間はかかるけど、作業は簡単だ。ひたすら根っこ部分の玉切りだ。

 

40㎝だと重すぎて運べないので、30㎝程度に玉切りした。
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根っこの直径は40㎝。
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幹の処理は終わったけど、まだ美味しそうな太枝の処理が残ってしまった。
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鹿避けのフェンスの上に乗りかかってしまっているので、簡単に切れない(涙)。

 

今日はここまでとして、荷台に今日の収穫を積んでいく。
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こうやってみると、えらくデカいな。
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玉を三つ並べたら、荷台が横いっぱいになった。

 

今日の作業で、とりあえず道の木はなくなった。

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車は通れる。

次の作業は急がなくても大丈夫だ。

ああ、ひと安心。

 

持ち帰った玉や枝を薪置き場に並べておく。
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樫の木は薪割りしやすいんだろうか?

割り味はどんな感じだろう。

楽しみだ。

薪ストーブ原生代⑲ 樫の木との格闘~Round-1~

よく晴れた朝。

 

村の寄り合いで仕入れた情報を頼りに、樫の倒木現場にやってきた。
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お、ここか。

左手は緩やかな崖。

右手は鹿避けのフェンス。

そして農道を完全に埋め尽くしているとおぼしき樫の木。

 

もう少し近づいてみよう。

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なるほど、こいつか。

ミッションとしては、こいつを取り除いて、奥の田んぼまで農道を繋げることだ。

 

僕のチェーンソーは、バーサイズが14インチ(35cm)なので、あまり大木になると手に負えない時もあるのだが、こいつはなんとかなりそうなサイズだ。

 

かなり傾いてはいるが、根はついているので、葉は枯れず、まだ木は生きている。
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さて、どこから手をつけるか。いきなり根を切ると、上向きに伸びた枝が多すぎてどっちに転がるか分からない。

ここはとりあえず全貌が把握できるようになるまで、肉を落としていこう。

 

と、チェーンソーでおもむろに切り始めたら‥
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即行で喰われてるやんけ(笑)。

 

やはり、あちこちに枝が掛かっているので、どっち向きに力が働いてるのか複雑でよく分からない。

 

まあ、しかし持ってきた手ノコでギコギコしたらすぐに救出できた。去年は、くぬぎの倒木処理のときにチェーンソーが喰われまくって、散々こねてしまって、バーを曲げたりチェーンをダメにしたり‥

 

チェーンソーが喰われても無理に引き抜こうとしたらすぐにバーやソーチェーンがダメになるので、静かにそっと救出しなくてはいけないと学んだのだ。

 

さて手の届く場所の枝を一通り落としてしまう。
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最初がこれで、

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作業終了時がこれ。
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 ようやく倒木の全貌が見えてきた。

 

もう少し作業をしたいところだが、時間もないので今日はこの辺で撤収することに。

 

伐った枝などを集めて。
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トラックに載せる。
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家の木材置き場にとりあえず積んでおこう。
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まだまだ、たくさん原木が確保できそう。

 

帰って植物図鑑で調べてみた。

樫の木ということだが、樫の木にも数種類あるみたいだ。こいつは、何樫?

 

うーむ、白樫かあら樫なんだよなー。
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図鑑で調べてもよく分からなかった。白樫の可能性の方が高そうだけど。

 

まだ枝払いを始めたばかり。

つづく。

薪ストーブ原生代⑱ 村の寄り合いで原木情報を仕入れる

少し前の話になるが‥。

10月末のある夜の村の集まりでのこと。

一通り議題が終わり、帰るころになって隣の家のおじさんに話しかけられた。

「ところで、樫の木って焚き物にどうなの?」

焚き物とは、まあつまり薪のことだ。

 

か、か、樫!

いいに決まってるじゃないですか!

 

とは言え、まだ一度も焚いたことがなく、その驚異的な比重の高さから、さぞかし火持ちがいいのだろうなぁぐらいの認識でしかなかったが。

 

ついに樫がきたか!

 

で、そのおじさんに詳しく話を聞いてみると、なんでも直径40㎝クラスのかなり大きな樫の木が農道をふさいでしまって、道の奥の田んぼの草刈りをしたいのだけどできないらしい。

ただ、40㎝というだけでもかなり手強そうなのだが、根こけした風倒木なので処理にそれなりの危険を伴うようだ。

伐ってくれたら、全部薪にして持って帰ってもいいし、いらない枝とかはその辺に積んでおいてくれたらいい、とのこと。

 

させてください!

その樫一本、いただきます!

 

というわけで、今年は樫の倒木退治をすることになった。

去年はくぬぎで散々てこずったが、少しはレベルアップできてるだろうか?

 

 

おまけの畑ネタ

我が家の裏庭で適当に植えてみた生姜。

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一応生きている。11月は収穫時期にあたるので、掘ってみることにした。


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一個しか植えてないのに、芽がたくさん出たみたい。
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おや、なんかいい感じに見えるぞ。

 

さらに掘ると‥
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なんかちゃんと育ってるーー!
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見事に新生姜とひね生姜を収穫できた。

たんに日陰に植えておいただけなのに。

 

こんなに簡単なら来年はもっとたくさん植えてみよう。

四月後半に植えて、除草だけして、11月に収穫。

身体はポカポカ。

 

さて、こんなブログを書いている土曜日の夜。

昨日ほどの寒さはないが、今夜も薪ストーブに火をいれているよ。
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 天板では、やかんのお湯がぐらぐら。

 

そして、樫の木は無事に退治できるのであろうか。

 

このシリーズ、次回につづく。

薪ストーブ原生代⑰ 室温が今年はじめて15℃に!

11月。

秋が深まる季節のはずだ。

紅葉はだんだんと緑から赤へとその色を変えていく。
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寒い季節はすぐそこだ。

 

しかーし、我が家はマイルドパッシブソーラー住宅なので、太陽の恩恵を受けて室温はまだ高め。

薪ストーブを焚かなくても室温は18℃くらいを行ったり来たりしている。

 

数日前のある日の早朝の室温はこんな感じだった。

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室温18.2℃。湿度は54%。

過ごしやすい朝だ。

いや、それ自体はいいことなんだけど、薪ストーブを本格的に焚くのは室温が15℃まで下がったら、と自らにハードルを課したため、なかなか焚けないでいたわけだ。

 

先日、馴らし焚きという名目で一度焚いたものの、なかなかすっきりと焚くには至らず、その間にごにょごにょとしていたのだが‥

 

11月3日の朝。

 

ついに室温が15℃になった。

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きたーーーーー。

 

ついに、薪ストーブシーズンのスタートを高らかに宣言することができるじゃないか。

 

というわけで、たぶん今夜からガンガン焚きます。

 

 話は変わって。

 

秋と言えば柿。

先日、柿とりに山に出掛けた。

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干し柿用の頃合いの渋柿が、茶畑山にあるのだ。

しかし、全然下草を刈らなかったので、極太の笹が柿の木周辺を覆っていて、脚立を立てるどころか、まともに歩くことさえままならず。

なんとか木に登って高枝ばさみで柿を落としていくと、柿がぼよーんと笹にひっかかっていく。
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結構たくさん収穫できたので、それを少しずつ干し柿にして、テラスのところに干していく。

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さあ、今夜からガンガン焚くぞー。

薪ストーブ原生代⑯ 馴らし焚き

ついに今シーズン最初の火入れだ。

とはいえ、まだガンガン焚くわけではなく、鋳物を薪火の高温に馴らすための「馴らし焚き」というやつだ。

 

これを初焚きと呼ぶべきだろうか。

というのも、前回の記事で色々書いておきながら、室温はまだ15℃まで下がってはいないからだ。冷え性と肩凝りがひどいうちの奥さんの体調がすぐれないので、暖かくしようと急遽焚くことになった。

前回最後に焚いたのがたぶん5月の頭くらいだったと思うので約半年ぶりの火入れとなる。

そこで、「馴らし焚」というわけだ。

これは絶対に必要なわけではないみたいだ。

する人、しない人、様々。

うちでは、ちょっとした儀式として、毎年シーズンインを記念して、していこうと考えている。

 

さて、そんなわけで久しぶりの焚き付け。

あまり温度をあげる必要はないので、適当にやぐらを組む。
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うちではオーソドックスに下から着火だ。

ただ、下で上がった炎が燃え広がりやすいように、上にも燃えやすい素材をたくさん散りばめておく。

この時期に使うのはもっぱら針葉樹の杉や建築端材だ。ネスターマーティンはそれで充分温まる。

 

着火材は使わない。

新聞紙とマッチだ。
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さてドキドキの着火。

 

おりゃ

おりゃ

ありゃ?

 

久しぶりすぎて、緊張してマッチを3本も消費してしまった(涙)。

 

さて、火が着いた。
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この瞬間のワクワク感はなかなか画像や文字では伝わらないと思う。

火が着いた瞬間、この一年の薪作りの光景が走馬灯のごとく脳裏を駆け巡る。

俺、死ぬのか(笑)。

 

薪ストーブの点火と時を同じくして、タンスの上で寝ていた猫たちが起き出してきて、

「なんだなんだ」

とこちらをのぞいている。
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お前らの好きな暖かいやつだぞー。

 

やがて、炎は大きくなりはじめ、
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ストーブの正面が少しずつ暖かくなってきた。

 

すると、現金な猫たちはすぐに特等席を確保し始めた。

はじめは遠慮がちにストーブの回りをうろうろする錆び猫のごっすんと
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白猫のミケリア。
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やがて2匹ともストーブの前から離れなくなった。
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やれやれ。

 

しかし、馴らし焚きのはずが、気がついたら結構天板温度も上がり、お湯もぐらぐら沸き、室温も暑すぎるくらいになってしまったので、窓をあけた(笑)。

室温は二時間で5度以上上昇

 

バタバタしながら馴らし焚き終了。

これで、本格的な寒さが来たらいつでもフルパワーで焚くことができるぞ。

 

今時期はやはりまだ薪ストーブを焚くには暑かった。しばらくは、焚かない日がまた続くはずだ。

 

早く来い!

 

冬!

薪ストーブ原生代⑮ 遅焚きのすすめ

前回の記事で書いたことだが、我が家には今シーズン安心して焚ける薪が少ない。

去年以上に心細い。

 

あることはあるのだが、まだ乾燥が不充分だと思われ‥。

 

ここの薪棚などは、余裕で焚ける桧と、ちょっと乾燥が怪しいくぬぎなどが混在しているが、それでも他の未乾燥薪よりはマシだと思われ‥。

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それでも、薪在庫の様子からしてここの薪は、新年が明けた1月頃には焚かざるをえないと思われ‥。

 

と、北の国からの純ばりに、なげやりな薪予測から始まった今日の記事。

 

10月も終わろうと言うのに、そして何よりも、このブログが薪ストーブ愛をごり押しする薪ストーブブログであるにも関わらず、まだ今シーズンの初焚きをしていないわけで‥。

 

他の薪ストーブブログは次々と初焚きの記事をアップしている2018年の10月。しかしながら我が家は、冬の終わりまで薪が足りるのかいささか不安があるから、初焚きに踏み切れないわけで‥。

 

いっそのこと、同じ悩みを共有する薪ストーブユーザーに向けて、初焚きが遅くなると、どんないいことがあるのか、思いきり掘り下げてみて、傷を嘗めあおうじゃないか、という趣向で書いてみる。

すなわち、

遅焚きのすすめ

だ。

まあほとんどヤケクソみたいな記事だ。

すでに初焚きを終えて薪ストーブのシーズンインを高らかに宣言されている諸兄たちは、負け犬の遠吠えとでも思ってもらいたい(笑)。

 

さて、薪ストーブの初焚きが遅くなると、どんないいことがあるのか。

そんなものあるのだろうか?

まあ、列挙してみよう。

 

①薪の節約

まあ、当たり前の話だが、初焚きが遅くなれば、薪ストーブを焚く期間が短くなる。

つまり、必然的に薪の節約になるに決まっている。

一見、遅焚きのメリットはこれだけじゃないか、と思いがちだが、実はシーズンインを遅らせても、それほど劇的な薪の節約にならなかったりするんじゃないか、と思っている。

この時期の薪の焚き方を思い起こしてほしい。

秋に薪ストーブに火を入れても、すぐに部屋が暖まり、ほとんど追加薪をしなくても満足が得られる。否、過度な追加薪をすると、暑すぎて不快なくらいだ。

少し薪をくべたら、もうおしまい。

これは、真冬の薪消費とは比べ物にならないくらいささやかな薪の量だ。

なにせ、真冬には、蒸気機関車に石炭をぶちこむように、薪ストーブに薪をぶちこんでいく。必然的に目に見えて薪は減っていく。

例えば、同じ数週間でも、秋と冬では薪の使用量は全く違うのだ。

 

つまり、遅焚きをおすすめする理由は、薪の節約だけではないのだ。

 

②焚き付け材の節約

おなじ節約でも、焚き付け材や小割りに関しては、秋も冬も使用量に大差がない。

いや、むしろ24時間焚くような環境では、冬より秋の方がずっと焚き付けや小割りを多く使用するのかもしれない。

まして、この季節は場合によっては朝晩2回焚き付けをするときもある。そうなれば、2倍の焚き付けを使うことになる。

この季節に遅焚きすることは、焚き付け材の大いなる節約に繋がるのだ。

 

まあ、焚き付けに関しては薪ストーブの差が大きく出るかもしれない。

火を入れてから巡航運転に至るまでの時間やその燃え方によっては、焚き付け材をあまり必要としない薪ストーブもあるのだろう。

実際、真冬にはほとんど焚き付けを使わない、と書かれたブログもある。

しかし、我が家のネスターマーティンは焚き付け材や小割りをたくさん必要とする機種なので、この焚き付け材の節約は非常に大きな意味があるのだ。

1年目だった去年は、たくさん用意したと思った焚き付け材を10月の終わりごろ(ちょうど今頃だ)までにほとんど焚いてしまい、その後は自転車操業的に焚き付け作りを冬が終わるまで延々と続けた、という苦い記憶がある。

 

焚き付けの節約は切実なのだ。

 

③その他のメリット

遅焚きのメリットはまだまだある。

 

その最たるものが、例えばサウナ。

汗をかいて、我慢して我慢して、その後に飲むビールの一口目だ。我慢すればするほど、その一口目の効用が高まる。

 

え、なんのこっちゃ?

 

つまり、だ。我慢する時間が長ければ長いほど、そのあとのご褒美の価値が高まるという考え方だ。

人間とは結局のところ、相対的な価値観しか持ちようがないので、毎日神戸ビーフのステーキを食べ続けたら、いつかその味に何も感じなくなってしまうけど、砂漠で飢餓の苦しみを味わった人なら、魚肉ソーセージでも涙が出ることだろう、ということだ。

いや、これはちょっと極端すぎる例えだけど、でも、ある程度晩秋や初冬の寒さに震えてから、「待ち焦がれたぜ」という気持ちで初焚きを迎えたら、その暖かさや感動がさらに増すのではないか、という予想。これはまだ体感していないので、あくまでもそうなんじゃないかなーという予想だ。

そしてそれ以上に、すでに焚いている人たちへの負け惜しみだ(笑)。

 

まあ、せっかく焚くのを我慢しているのだから、それくらいのご褒美があってもいいじゃないか、ということ。

これは遅い初焚きをしてみて、実際はどう感じたか、またその時に報告することにする。

 

さて、それ意外にも、まだある、遅焚きのすすめ。

寒くなってすぐに薪ストーブを焚いてしまうと、猫たちが人間に「ゴロニャン」と甘えてこないのだ。

ストーブが暖かすぎて、人間の体温なんてお呼びじゃなくなる。

しかし、肌寒くなってきてもまだ焚いていない今年は、去年とはちがって猫たちが布団に入ってきたり、膝に乗ってきたり、とにかく甘えてくる。

そんなことをするのは寒い季節だけなので、早い時期に薪ストーブを焚いてしまうと、猫と暮らす最大の幸せをうしなってしまうことになるのだ。

 

冬の寒さを体感した上で、あらためて薪ストーブの暖かさに感謝しながら過ごす冬。

きっといつも以上に薪ストーブのことを好きになるはず。

 

え?

そんなこと(遅焚き)しなくても、充分薪ストーブに感謝しているって?

 

これはまた失礼。

 

繰り返すようだけど、本当は早く焚けるお家が羨ましいのだ。

 

我が家では、室温が15℃を下回ったら、さすがに焚こう、ということでうちの奥さんと合意書を交わしている。

 

今朝は17℃だった。あと少しで初焚きか?

 

 

薪ストーブ原生代⑭ 2年目。薪は足りるのか?

薪は足りるのか?

きっとこの季節になると、毎年同じことを考えていそうだ。

 

去年の今ごろ、薪棚にはたっぷり薪があると思っていた。

きっと2年分くらい。

それが蓋を開けてみたら、2年分あるはずの薪を1年目でほとんど焚き尽くしてしまった。

 

恐るべし。薪ストーブの薪消費量。

 

ちなみに、去年のシーズンインにあたって集めた薪を紹介した、1年目の「薪は足りるのか」については、以下にまとめてある。

 薪ストーブ始生代・総集編①「薪は足りるのか?」 - 薪ストーブクロニクル

 

 

さて、2年目だ。

今年は昨シーズンのこともあるので、全く楽観視していない。

それどころか、タイトルに偽りなし、まさにリアルに

「薪は足りるのか?」

と悩んでいる。

 

これから詳しく見ていくが、実のところ薪の量的にはたっぷりあるのだ。それもくぬぎやナラなどの最上位の樹種を豊富にそろえている。

悩むことなどないではないか?

と言いたいところだが、乾燥期間は半年~1年弱。おそらくまだきちんと乾燥していないと思われる。

半年乾燥の薪を焚くとどうなるか、という興味深いレポートを書いているブログが登場したので、そのリンクを貼っておこう。

薪ブログ

このレポートによると、広葉樹でも樹種によってはちゃんと焚けるようだ。

しかし、おそらくクヌギやコナラなどの最上位薪は、半年では心もとない。来シーズンの主力となるべき薪なのだろう。

 

さて、前置きが長くなった。

実際に集まった薪を見ていこう。

 

まずはこれから。

 

①薪棚ゼロ号機の針葉樹(2m3)

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ここに針葉樹が2立米ほどある。

え?薪棚の半分が空じゃないかって?

実はそこにあった桧をこっちに移しただけだ。
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玄関前の移動式かつ可変式薪棚。

ここに移動させただけだ。

まだ焚いてはいないよ。

 

針葉樹は半年ほどの乾燥期間でも問題なく焚ける。1月に割ったからもうかれこれ10ヵ月。これが最初に焚く薪になる。

 

②ボケ薪の小割り(1.5m3)

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くぬぎをせっせと玉切りしているときに出てきた、立ち枯れしたくぬぎを割ったボケ薪。

枯れ木なので、相当しっかり乾いている。

ただしスカスカなので重量もなく、火持ちは針葉樹と大差ない。
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あまり期待はできないが、それなりの量があるので、そこそこ使えるか?

燃焼効率を高めるために小割りにしてみた。

ここにある分と、まだ薪棚にある大割りのボケ薪、合わせて1.5立米ほど。

 

③多種多用な薪たち(2.5m3)

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くぬぎ、ヤブニッケイ、その他様々な雑木、そしてヒノキ。

樹種を問わず、色んな薪が2.5立米ほど。

なぜここに並べられるようになったか、あんまり理由を覚えていない。

とりあえず、薪割り場所から一番近いところにある棚なので、他の薪棚のカテゴリーから外れたものや、運ぶのが面倒なものを適当にここに積んでいった。おそらくそんなところだろう。

かなり早い段階で割っていたものなので、おそらく大半が焚ける薪のはず。

 

そして、ここまでが即戦力の薪だ。

今シーズン問題なく焚けそうなのはここまで。

すべてを合計すると‥

 

①2立米+②1.5立米+③2.5立米=6立米

 

おお、6立米あるじゃないか。

昨シーズンは、1年間で6立米焚いたので、計算ではこれで足りるはず。

と言いたいところだが、火持ちのよい広葉樹がほとんどリストアップされていないので、これだけでは足りなくなりそう。

 

というわけで今シーズンは焚けないかも知れないけど、まだまだある我が家の薪ストックを続けて紹介していこう。

 

④薪棚1号機(3m3)

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ここにはさっきの計算にも含めた、ボケ薪が右半分に見える。

左半分はこれから割るべし、の雑木の玉だ。

そして後列にくぬぎの腕薪や杉の薪などが雑然と積まれている(この画像では分からないけど)。

 

⑤薪棚2号機(2.5m3)
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 ここは全て広葉樹の薪。

前列が様々な雑木で、後列は全てくぬぎ。

それぞれ1.2立米強あるので合計2.5立米。

この薪棚には相当期待しているが、いかんせん最近割ったものが多いので、やはり今シーズンは絶望的か?

 

⑥薪棚3号機(2m3)

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薪棚3号機は、雑木の腕薪と焚き付け用の小割りのストックだ。全部で2立米ぐらいあるだろう。焚き付け用の小割りは今シーズンも使えると思うけど、薪としては戦力と言えない。

腕薪はボチボチと半分に割っていけば、来年には焚けそうだ。

 

⑦コナラ(1m3)

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ずっしり重いコナラの薪が1立米。

たいした量ではないけど、(噂では)火持ちもよくて「薪の王様」とまで呼ばれいるらしいので、期待はしている。

ちなみに貰った段階で、このコナラは異常に硬くて割るのに難儀した。詳しくはこちらを参照のこと。

薪ストーブ始生代110 コナラの薪割り~コナラとくぬぎの違いについて - 薪ストーブクロニクル

 薪ストーブ始生代113 コナラの玉を退治した - 薪ストーブクロニクル

 

もしかすると、割りにくかったのは乾燥が進んでいたせいかもしれず、もしそうなら、含水率は低くなっているはずなので今シーズンの終わりごろには焚けるのかもしれない。

 

クヌギ(2m3+1.2m3)

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 2ヶ所に置いたクヌギの薪が合わせて3立米強ある。

こいつは今シーズン焚けるだろうか。

いい場所で太陽と風をたっぷり与えているので、可能性はゼロではないかも。

でも、来シーズンの主力として見ているので、できれば今シーズンはこいつには手をつけないようにしたい。

 

⑨クリ(0.8m3)
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ここに並べたクリの薪については以下のような経緯で集まった。
薪ストーブ始生代43 栗の木の枝のお片付け①~栗の枝ってはぜるの? - 薪ストーブクロニクル

 薪ストーブ始生代44 栗の木の枝のお片付け②~悲劇のチェーンソー - 薪ストーブクロニクル

 薪ストーブ始生代52 栗の木の枝のお片付け③~全部片付けて、薪棚に放り込んだ! - 薪ストーブクロニクル

たいした量じゃないけど、まだ軽トラもなかった頃だし、チェーンソーのソーチェーンが外れただけで狼狽している自分がちょっと面白い。

クリは乾燥が早いから、割ったものはすぐにでも焚けそうだ。

 

⑩第2薪場の雑木(1.5m3

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さて、ここからは家に置いた薪ではなくて、少し離れた茶畑山という場所に借りている薪場の薪だ。色んな雑木の薪を割って置いているが、この場所にはまだまだ薪が積めるぞ。

 

⑪第2薪場の腕薪(2m3)

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乾燥するのは相当時間がかかりそうだけど、第2薪場には腕薪が大量にストックされている。割らずに置いていたら、ちゃんと焚けるのは5年後くらいか?

 

全部でどれくらいあるのか

今シーズンが始まるにあたって確保した薪はおおよそこんなものだ。

 

ええと全部でどれくらいあるのかな?

 

今年焚けるのが、針葉樹やボケ薪などが6立米。

それに薪棚1、2、3号機あわせて7.5立米。

コナラ、クヌギ、クリをあわせて5立米。

第2薪場に3.5立米。

トータルで22立米になる。

 

つまり電卓上の計算では3シーズン分以上の薪があるということか?

いや、これは絶対あてにならない計算だ。

 

薪は足りるのか?

 

今シーズンきちんと焚ける薪が、どれくらいあるのかにも注目して、シーズンのスタートを見守りたいと思う。

 

繰り返すぞ。

 

薪は足りるのか?!