薪ストーブクロニクル

食とエネルギーの自給を目指して

薪ストーブ始生代24 薪は足りるのか③~喫茶店薪の実力

今年の薪は足りるのか?

さらに続編。喫茶店薪編。

喫茶店薪とはこんな薪だ。

 薪ストーブ前史・総集編③「喫茶店でもらった木材」 - 薪ストーブクロニクル

 

おそらく楢の木であろう薪。1立米ほどあるはずだ。計算は合ってるのか。

横幅・高さ・奥行きがそれぞれ約2.5m×約1m×0.4mなので計算上はきっかり1立米だ。

こちらは完全に今シーズンの真冬の主力として計算している薪棚であり、可能なら今年は真冬にこの棚の薪を焚き、秋と春はどんころや針葉樹などを焚いて乗りきりたいと考えている。

ひょっとするとかなり甘い見立てかもしれない。しかし、この通称「喫茶店薪」のズシリとした重量感を鑑みると、少なく見積もっても2ヶ月ぐらいはいけるんじゃないかと考えている。
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 これを月の頭、例えば12月から焚き始めて、いつまで使えるか、調べてみるのもいい。そうすればうちの薪ストーブ(ネスターマーティンs33)がどれほどの薪を消費するのか、実感できるだろう。

 

喫茶店薪。その試金石としたい。

薪ストーブ始生代23 薪は足りるのか②~桜の薪の棚

 薪は足りるのか?

 

自分の薪棚と向き合って、現状を把握するという、シンプルきわまりない企画だ。

第二弾はそこそこまとまった量を割っておいた桜の木の薪についてだ。

まず、桜の薪について以下の記事を読んでいただけるとありがたい。

薪ストーブ前史⑭桜の原木をもらう - 薪ストーブクロニクル

薪ストーブ前史43 桜の薪の瞬間移動 - 薪ストーブクロニクル

 

とまあ、こんな風にして手に入れた(えらく手抜きじゃないの、という声が聞こえてきそうだ)桜の薪の棚。

 

今はこんな感じだ。

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前後2列になっていて、奥が全て桜の薪。高さは2mほどあるので、そこそこまとまった量の薪ではある。奥は40㎝の薪、手前には25㎝程度の薪を置いてある。その、手前の薪だが、短めの桜と、一部、前回の記事で登場した短い広葉樹の薪も積んでいる。

 

この桜薪が、二つある今年の我が家の薪の主力部隊のうちの一つだ(もうひとつは次回紹介する喫茶店薪)。

 

実際のところ、何立米ぐらいあるのか?

横幅が約1.2m。高さは奥が2m、手前が1mとする。奥行きは奥が40㎝、手前が25㎝。

それで計算するとたったの1.26立米だ。

あら、そんなものか。

多くてもせいぜい750kgぐらいのものだ。いや、もっと少ないかも。

 

この薪棚に手をつけ始めたら、どれくらいで無くなってしまうのか、きちんと把握しておかないと。

桜は、燻製などには適した木材だが、火持ちはたいしたことがないだろう。

願わくば、この薪棚にあまり手をつけないくらいで冬を乗り越えたいものだ。

 

そのためには次回紹介する喫茶店薪が非常に大きな意味を持ってくるはずだ。

 

そんなわけでなんとなく次回につづきます。

薪ストーブ始生代22 薪は足りるのか①~短い広葉樹薪とどす黒い薪の棚

今年の薪は足りるのか。

薪ストーバーの永遠のテーマだ。

 

ここからしばらく、今薪棚に積まれている薪の量と質を検証し、どれくらい消費していくのかを予想しつつ、現状を把握したい。

果たして今シーズンの薪は足りるのだろうか。

 

まずはじめはこの薪棚を見ていこう。
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ここには二種類の薪が積まれている。

ひとつは長さ20cmほどの短い広葉樹の薪で、もうひとつは真っ黒になるまで野外に放置され、所々キノコなんかも生えてきたどす黒い薪だ。こちらもがっちりした広葉樹で長さも40㎝ほどあり、申し分のない薪と言える。もし、雨にさらされすぎて成分が抜けてしまっていなければ・・・。

 

ちなみにそれぞれの薪を手に入れた経緯については以下のページを参照してほしい。

まず、短い広葉樹の薪は以下の通り

薪ストーブ前史・総集編④「極太乾燥玉編」 - 薪ストーブクロニクル

薪ストーブ前史63 極太巨大玉のラスボス相手に大苦戦 - 薪ストーブクロニクル

そしてきのこが生えてきた、どす黒い薪については以下の記事に書いた。

薪ストーブ前史⑮キノコ薪と薪棚の成長 - 薪ストーブクロニクル

 

と、まあ、こんな感じで入手してきたそれぞれの薪だが、短い広葉樹の薪は、巡航運転には達していなくて、温度が上がってきた時に、あたかも蒸気機関車に石炭をくべるように、ホイホイと炉内に放り込んで温度を上げるのに重宝している。
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こんな感じのサイズ感。

短めのラップの箱ぐらいのサイズだ。

 

どす黒い薪は、短い広葉樹薪の下に積んであるのでしばらくは使用不可能だが、折を見てちょこちょこ焚いていきたい。

戦力として計算できるのか、見極める必要もあろうかと思う。

実は6月の試し焚きのときに一度このキノコの生えたどす黒い薪を焚いている。薪ストーブ前史52 キノコ薪を燃やす - 薪ストーブクロニクル

このときはよく燃えた。

量的にはそこそこあるので1ヶ月分くらいあるのかな?ないのかな?

 

同じ薪棚を横から見るとこんな感じ。短い薪を積み上げているので、実に薄っぺらい薪の壁ができている(笑)。
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短い広葉樹薪とどす黒いキノコ薪、それぞれ1立米ほどであろうか。

 

こんな頼りない薪で足りるのだろうか?いや、まだまだ他にも主力部隊があるのだ。折を見て紹介していく。

 

つづく

台風後の停電、薪ストーブ、オフグリッド

24時間以上停電が続いている。

ちょっといままでになかったことだ。

 

灯りはロウソク、懐中電灯、そして薪ストーブだ。 

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電気が止まって改めて感じる、薪ストーブの偉大さ。炎があるだけで、「停電による暗さ」というわびしさは一切感じず、むしろこの暗さが炎の美しさをぼんやりと堪能する舞台装置にさえ思えてきた。

この暗さがあまりに心地よいので、時々灯りを全て消して過ごすのもいいなぁも思ってほどだ。

 

ガスはプロパンなので止まることはなかったが、もし止まっていたとしても、薪ストーブがその代わりを十全に果たしたはずだ。

調理の多くに天板の熱を利用した。

 

シャワーは、ガスが使えても電気が止まっていると使えない。そこで、たっぷりのお湯を天板で沸かして、洗面所で洗髪した。

薪で温められたお湯は、いままでに経験したことがないような特別な温もりを与えてくれた。

 

薪ストーブはただの暖房ではない。それは分かっていたんだけど、ここまで頼りになるとは思わなかったのだ。

 

その多彩な活躍ぶりは、

①暖房、②照明、③調理、④洗髪、⑤リラクゼーション

と、とどまることを知らない。

台風で濡れた靴や上着を部屋で乾かすときの乾燥機の働きさえしてくれた。

 

冷凍庫の中の冷凍品がどんどん溶けていく、という切なささえなければ、当分停電していても、そこそこ快適に生きていけるはずだ。

ハーゲンダッツがどろどろに溶けていたことはさすがにショックだったが(笑)。

 

停電時、圧倒的に頼りになった薪ストーブ。

はっきり言ってどんな機種を使っていたとしても、その頼もしさは変わらないと思う。

 

さて、そこで、どろどろに溶けたハーゲンダッツに話を戻そう。どろどろにしないために、どうすればいいだろうか。

冷凍品をストックせずに暮らす、もっと言えば冷蔵庫を持たずに暮らす、というのが、その最も簡単で、最も敷居の高い解答だ。

それはややハードル高めなのでひとまず置いておいて、やはりオフグリッドという選択肢が出てくる。

もちろん、送電線から切り離したオフグリッドまでいかなくても、発電機とバッテリーを備えていれば、停電した際にも問題なく電気を使用できるはずだ。

ただ、現代の電気をめぐる状況は、あまり気持ちのよいものではない。未来にたいしてここまで傲慢にツケを払わせるような状況をおとなしく見ていることにだんだん耐えられなくなってくる。これは、あくまでも個人的な感情なので、考え方は人それぞれだ。

ただ、このままでいいのか、と言えばやっぱりよくないんじゃないかな、と。

 

停電を期にオフグリッドへの気持ちがさらに高まった。電気が絶対に必要とは思わないし、もし使うにしても、湯水のように使うことはないが、電気が絶対的な存在でないと思いたいがゆえに、電気ぐらいは自給したいのだ。

この世界はすでに半分ぐらい狂った筋書きに足を突っ込んでいる。

あるいは、半分ぐらい突っ込んでいるように見えて、もはや引き返せないほどに沼にズブズブと飲み込まれているようにも思える。

 

そんな世界で、完全に背を向けるわけでもなく、従順に従うわけでもなく、楽しみながら抵抗を続けたいと思う。

 

確かに現代は終わってるかのように思える。それでも、19世紀にも同じような悩みを抱えている人がたくさん文章を残しているし、もっと言えば、古代ローマの時代だって現代と同じような抜き差しならぬ課題を突きつけられていたのだ。

ぬるま湯の時代が終わり、気候的にも政治的にも苛烈な時代が来ている。

人と同じことをしていては、同じ罠に絡めとられる。

どれだけ預貯金があろうとも、どれだけ特権を有していたとしても、それだけではほとんど気休めにしかならない。

発想の転換が必要だ。

そこに薪ストーブというアイコンは極めて有効に大切なことを示唆してくれていると思う。電気のオフグリッドも同じ理屈の上になりたっている。

 

ソローも書いている。

「私たちが生きるうえで必要なのは、衣食住。それに加えて、凍えないための薪だ」

 

文字通りの「薪」と象徴としての「薪」を、自分達の手で作り出そう。それこそが真の意味でのオフグリッドだ。

誰かに生殺与奪権を与えて、喜んでいる場合ではない。

 

停電を期にこんなことを考えた。

薪ストーブ始生代21 松を燃やす

寒さがひたひたと身近に迫ってきているのを感じる。

10月半ばの今はまだ、焚く日と焚かない日があって、毎晩焚いてるわけではない。

寒さにしても、夜の外気温が10℃を切るということはなく、ストーブがなくても室内は20℃前後を保っている感じだ。

まあ、暖かくはないが、寒くもない。

焚く日も、広葉樹をガンガンいれてフルパワーで焚くことはまだなくて、針葉樹が中心の焚き方になっている。

 

先日は、薪ストーブ業界ではタブーとされている?松を燃やした。

松の入手経緯や薪割りの様子についてはこちらの総集編を参照のこと。

薪ストーブ前史・総集編⑥「松の薪割りに大苦戦」 - 薪ストーブクロニクル

以上のような経緯なので、この松が、なんという松なのか、種類はさっぱりわからない。

 

それにしてもなかなか立派な極太の松だ。

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松の薪の反対側を撮影しようとしたら、ミケリアが割り込んできた。ミケリアが白すぎて明るさのバランスが狂って松の樹皮を写そうとしたのに、暗くてよくわからなくなってしまった。

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松は割るときすでに乾燥が進んでいて、ものすごく割りにくかったので、小割りにできなかった。

不完全燃焼にならないようにストーブの温度が充分に上がってから投入した。


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当然のことながらよく燃える。

松に関しては、燃えるか燃えないかが問題なのではなく、ヤニが問題なのである。

たぶん大丈夫だと思っているが、煙突掃除をするときに答えが出るだろう。

 

それにしてもさすがはネスターマーティン。

空気を絞ったわけではないのに、そしてそれほど比重が高くなさそうな松の薪なのに、結構長い間、これ一本で燃え続けていた。

なにしろ、ゆっくり燃やす薪ストーブなので松を入れても温度はそれほど上がらなかったが、省エネでよい。秋は針葉樹オンリーでも充分に楽しめる。
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少し心配げにミケリアも確認にやってきた。

松の木もやちて、だいじょうぶかちら・・・

台風の被害と復旧

ものすごい台風だった。

 

今もつづく断水と停電。

携帯の電波アンテナが倒れたのか、電波が極端に弱くなっている。

 

畑に目をやるとキャベツとサニーレタスの苗が消滅し、白菜も朽ち、ブロッコリーは三度目の横転。

里芋もオクラも倒れた。

 

プラスチックの庭用の椅子は、粉々に砕け、焚き付けを満載した黄色のコンテナは全て倒壊。

 

外の壁にしている木の板が道路の向こうの水路に落ちていた。

 

もちろん、もっと被害の大きかった方の方が多いだろう。むしろこの程度ですんだことを喜んでいる。


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井桁に積んだ薪場だけはほぼ無傷だった。

真っ先に倒壊しても良さそうなものだが、風に弱い方向に家があって防いでくれたのかもしれない。

 

ひとつだけ言えることは、こんな台風は今後も毎年来てもおかしくないということだ。

それどころか、もっと強力なものが来るかもしれない。

停電や断水で右往左往しないためにも、電気を自分で作り出せるようになりたい。

本音を言うと井戸だって掘りたいのだが、ここでは水はでないかな?

 

さて、雨がおさまってきたら、倒れたり飛んだりしたあれこれを復旧させにいくことにしよう。

冬野菜の栽培が本格化してきた

前回、葉物野菜を数種類と、大根、日野菜などを植えたことは書いた。

しかし、まだまだ冬野菜はこれから。

先日、色々と野菜を定植したので、今の畑の様子をレポートする。

 

まずはニンニクだ。
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しばらく土のなかで沈黙を続けていたが、このほど地上に芽を出した。

にんにくは収穫までにかなりの時間を要するので、長く畑にあっても邪魔にならないように端の方に植えておいた。

収穫はどれほどになるのか、今から楽しみだ。

 

次は白菜。
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これは苗を購入したので、畝に植えて、青虫たちにやられないように不織布をかけておいた。

 

同じくリーフレタスとキャベツも苗を購入。
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こちらにも不織布をかけて、虫を避ける。

 

さてお次は、種まきをしてしばらく経つ、大根だ。
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少し大根葉らしくなってきた。一回目の間引きはしたので、もう少し成長したら、一本立ちにする。

 

次は春野菜だ。スナップえんどうを植えた。
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実はまだちょっと早い。11月に種を蒔くくらいでよいのだ。あまり早く植えてしまうと、秋の暖かさで成長しすぎて、冬の寒気にやられてしまう。背は高すぎてはいけないのだ。

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ちなみに、収穫が終わったオクラを支柱代わりに利用する。オクラに絡みながら成長していくのだ。

 

おまけで、イチゴとパセリも一株ずつ植えた。
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冬野菜の収穫はじめはいつごろになることやら。