薪ストーブ始生代28 薪ストーブクッキング~焼きリンゴを作る
台風による停電で電気が使えなかった夜。
寒さをしのいで灯りをとるために薪ストーブをつけていた。
停電は断続的で、ついたり消えたりしながら不安定な状態が続いていた。
暗闇のなかでは本も読めないので、薪ストーブクッキングをして遊ぶことにした。
作るのは焼きリンゴだ。
芯をくりぬいて、本来なら真ん中にシナモンやらはちみつやらを入れるんだろうが、そのままアルミホイルにつつんで燠のできた炉内にぶちこんだ。
しばらく放置して適当に取り出すとこんな状態だった。
ふむ、しっかり中まで火が通っているぞ。
停電で冷蔵庫がとまり、真っ先に溶けだしたのが、とっておきだったハーゲンダッツ。
どろどろになるのはシャクなので、ハーゲンダッツを焼きリンゴにつけて食べることにした。
こうやってナイフで切って、
つけて食べる。これは一時的に電気が復旧して、そこそこ明るいなかで撮影することができた。
停電と、猛威を振るう嵐と、暖かい薪ストーブの火。ろうそくが頼りなさげな灯りをともしている。
まるで電気の通わない山小屋のなかで過ごしているかのような錯覚におちいった。
そんななかで食べる「焼きリンゴwithハーゲンダッツ」は、吊り橋効果でとてもとても美味しかった。
紅玉りんごの酸味とアイスクリームの濃厚な甘味、相性が悪いわけがない。
薪ストーブ始生代27 薪ストーブクッキング~ピザに初挑戦
念願の薪ストーブピザに初挑戦だ。
定番といえば定番だし、ベタといえばベタだが、「薪ストーブで焼くピザ」という響きには、なんともいえずそそるものがある。
今までの暮らしから考えると、非日常の薪ストーブで非日常のピザを焼く、という「非日常×非日常」の構図がそこにはあるからかもしれない。
非日常×非日常という意味では「旅先でスカイダイビング」みたいなものか。
うーん。話がよくわからない方向に進んできたので、ピザを焼こう。
ネスターマーティンには、ピザ専用のスタンドがオプションである。
それを使って焼いてみる。
まず材料だが、ピザ生地はホームベーカリーで作った。
ベーコン、ピーマン、玉ねぎ、チーズなど、オーソドックスなものだ。
夏場に大量に作ったトマトソースをベースにしてみる。
適当にトッピングをして、
専用のスタンドに乗せて、
燠火になった炉内に投入する。
この燠の状態を調整するのが難しそうだ。
最初はよかったのだが、連続で4枚焼いたので、どんどん温度が下がってしまった。
まあ、とにかく美味しそうに焼けたので、食べてみる。
うん、美味しいことは美味しい。
しかし、トマトソースの水分が多くて、ピザの中央部分がべちゃべちゃになっとるやんけ。
これはいかん、と思い、急きょトマトソースをさらに煮詰めて、味も整えて、ピザソースに作り直した。
バターナイフ的なものですくっても下にボタボタ落ちないくらいの煮詰め方にして、ピザに塗って改めて焼いてみる。
これは真ん中もパリッと焼けて、最高に美味しかった。
ああ、これが薪火で焼いたピザの美味しさかぁ。素晴らしすぎる。
また食べたい。
保存食を作る・新生姜の酢醤油漬け
新生姜の季節だ。
毎年作る保存食を紹介する。
「新生姜の酢醤油漬け」だ。
作り方はとても簡単。
まずは新生姜をサッと洗って、細かい千切りにする。
それを瓶に入れて、酢と醤油を1対1で混ぜた酢醤油を上からヒタヒタになるまで注ぐだけ。
上の画像では、去年からの繰り越し分の酢醤油(左側)を足して作っている。
使い方は、箸休めでも、ご飯のお供でも、なんでもいいが、うちで一番よく使うのは餃子のときだ。
ちょうど台湾の小籠包に千切り生姜を乗せて食べるように、この新生姜の酢醤油漬けを餃子のタレにぶちこんで食べるのだ。
クセになる美味しさで、気がついたら大量の生姜を消費してしまっている(笑)。
生姜エキスのしみだした酢醤油も、餃子のタレにぴったりだ。
簡単なのでぜひ試してみてほしい。
新生姜が余ったので、紅しょうがを作るつもりで、すこし乾かしてある。
これを梅干しを作ったときにできる梅酢に漬けるだけ。ちょっと手抜きの紅しょうがだ。
さあ11月、木枯らし1号も吹いた、薪ストーブの季節だ
空騒ぎのハロウィンも終わり、11月になった。
木枯らし一号も吹いたらしい。
そういえば台風が過ぎたあとに、冷たくて強い風が吹き付けてきて、すわ、まだ台風の余波か、と思っていたのだが、思えばそれが木枯らしだった。
朝晩の気温が一気に10℃を下回るようになって、つくづく薪ストーブのありがたさがわかるようになった。
それまでは(10月までは)、火遊びの延長としての薪ストーブ着火だった。
暑くなりすぎたら、窓を開けて冷たい空気を入れたりしていた。
しかし、この寒さのなかでそのようなことはする必要もなく、ひたすら暖かく焚くことを考えながら、薪をくべている。
これが薪ストーブの暖かさか、ふーむ。薪をもう一本。
てな具合だ。
木枯らしは冬の訪れを告げるものだが、それはすなわち、薪ストーブの季節の到来をも告げるものなのだ、ということを肌で感じた。
今朝からは朝も5時代に起き出して残った燠で着火した。
暖かいぬくもりが身体に染み渡るのを感じながら、クッキングトップで沸きはじめたお湯でコーヒーを今から淹れて飲もうと思う。
やれやれ、できすぎの朝だぜ。
ハロウィンなのか、ハローウィンなのか、ハロウィーンなのか、はたまたハーロウィンなのか
今日はハロウィン。
かつてチェッカーズはこんな歌を歌っていた。
ファスナー半分で 逃げ出すなんて
時計の針はまだ play time
pm9:00のシンデレラ
「ママが心配するわ」
まいるぜ blue hip
カボチャの馬車はまだ消えないさ
きゅうりのベッドも大丈夫
この実にキラーな曲の歌詞を書いたのは、かの藤井フミヤさん。どうやらカボチャの馬車はまだ消えないらしい。ブルーヒップ(ケツが青い)なんて言葉、なんかある意味すごいね。かつて渋谷のコギャルたちが使っていたホワイトキック(しらける)並みだ。
どうやら20年ほど言語感覚を先取りしていたようだ。
カボチャといえばハロウィン。
ハロウィンを前に2度も台風の来襲に遭ってしまった日本。仮装をして浮かれている場合じゃないんだと思う。
しかしこの季節外れともいうべき台風により、僕の薪ストーブライフは思わぬ方向に進むことになった。
詳しくは来月から、ぼちぼち書いていくことにする。
隣駅では、薪ストーブユーザーのお宅に台風による飛来物が襲いかかって、煙突を破壊していた。へしゃげた煙突にブルーシートがかかっていてものすごく痛々しかった。
自分の家の煙突が折れたら、これはもう悲しすぎる。
手前の小屋の屋根も吹き飛んでいる。
今日はハロウィン。
たまたま第二室戸台風以来の巨大台風が今年に限って季節外れにやってきた、というのなら、まあ災難でした、で済むかもしれない、済まないかもしれないが。
しかし、これは何十年に一度の偶然ではないような気がする。
こんな台風は毎年来るんじゃなかろうか。
今日はハロウィン。
繰り返すが、浮かれている場合じゃないぜ。
薪ストーブ始生代26 薪は足りるのか⑤~侮れない針葉樹の薪
しつこすぎる「薪は足りるのか?」シリーズもいよいよ最終回。
最後を飾るのは針葉樹薪だ。
例によって針葉樹についてはこちらの記事を参照のこと。
針葉樹薪には、お蕎麦屋さんでもらった杉と、近所のおっちゃんにもらった松がある。
・杉について
薪ストーブ前史・総集編①「はじまりはいつも針葉樹」 - 薪ストーブクロニクル
・松について
薪ストーブ前史・総集編⑥「松の薪割りに大苦戦」 - 薪ストーブクロニクル
杉の薪割りをしながら、棚にどんどん積んでいったのだが、これらの杉は薪ストーブシーズンの開始と共にどんどん焚き付け材としてさらに細かく割られたり、あまり寒くない日のメインの薪として炉に放り込まれたりして、どんどん減っていった。10月がもうすぐ終わろうとする段階で、針葉樹専用薪棚は半分ぐらい目減りしている。
↑これはまだ少ししか減っていないけど、日に日にスカスカなっていく針葉樹の薪たち。
しかし、これは何を意味しているかというと、針葉樹の薪は焚き付けやシーズンインの今の時期にめちゃめちゃ重宝しているという事なのだ。
焚き付けにしてもどんどん燃えて、一気にストーブの温度を上げることができるし、ネスターマーティンなら、針葉樹の薪でもそこそこの時間燃え続けてくれるので、普通の薪としても、充分戦力になりうる。
置く場所がたっぷりあれば、もっと欲しいくらいだ。
さて、もうひとつの針葉樹薪は松だ。
松は裏側や表など、様々な場所に分散して置いている。
意外と乾燥が早かったので、もうすでに焚いているのだ。いい感じで燃えてくれているが、問題は煙突の煤がどうなっているか、という、その心配だけだ(笑)
ちなみに右に写っているコンテナには、小枝や細枝、樹皮などの焚き付け材が入っている。
折をみながらこれらも利用していく。
さて、これでシーズンインまでに集めてきた薪を全て紹介した。
①短い広葉樹の薪 0.5立米
②黒いキノコ薪 0.8立米
③桜の薪 1.2立米
④喫茶店薪 1立米
⑤栗薪 0.5立米
⑥けやきの薪 0.2立米
⑦その他の雑木薪 0.2立米
⑧杉の薪 1.5立米
⑨松の薪 0.5立米
広葉樹の薪が4.4立米。
針葉樹の薪が2立米。
つまり広葉樹約2.5トンと針葉樹約800キロというところか。合計3.3トン。
とりあえず現状はこれが手持ちの全てのカードだ。
シーズンの終わりにまた、振り返ってみることにしよう。
薪ストーブ始生代25 薪は足りるのか④~栗薪とけやき薪
シリーズ「薪は足りるのか?」
第四弾だ。
今回は栗薪とけやきの薪について。
例によって栗とけやきの木を入手した経緯については以下の記事を読んでくだされ。
・栗について
薪ストーブ前史・総集編②「栗の薪割り」 - 薪ストーブクロニクル
・けやきについて
薪ストーブ前史・総集編⑤「けやきは割りにくい?」 - 薪ストーブクロニクル
それを少し陽あたりは悪いが雨の振り込まない壁沿いに積んだ。
画像の一番左側が栗薪で中央あたりにけやきの薪を積んだ。
右側は雑木だ。朽ちかけていた梅の木や金木犀の薪がメインだが、正体の分からないものも多い。
栗は、陽あたりのよい場所で半年ほど乾燥させたら、内部の含水率が13~15%と出たので、おおむね乾いているはず。
パチパチと薪がはぜる音を聞きたくなったときにでも使うとしよう。栗だと忘れてうっかり炉に入れて扉を閉め忘れていたら、すごくはぜて危ないらしいので、きちんと区別して置かないといけないね。
けやきは、半割りにもできないような腕薪が多く、丸のまま乾燥させているので、まだ水分が多くて焚けないかもしれない。
焚くのは来シーズンになるだろう。もちろん、それまでに他の薪が底をついたらこのけやき薪を、使わざるを得ないが、現状では一番乾燥していないだろうと予想している。
この栗、けやき、その他の雑木を合わせても、おそらく1立米ないくらいだから、そこまで強力な戦力とは呼べないが、ともかくあると安心な広葉樹雑木部隊、通称「08小隊」なのだ。
個人的には、堅くて堅くて難儀しまくった金木犀の薪がどのくらい火持ちがいいのか気になっている。
また焚いてみて報告したい。